日光街道・埼玉六宿場ガイド、歴史散歩して御宿場印を楽しもう!

江戸時代、日光街道が整備された時に埼玉には草加宿・越ヶ谷宿・粕壁宿・杉戸宿・幸手宿・栗橋宿の六つの宿場町が設置されました。

そんな旧宿場町を、街道の面影を探して歩く歴史散歩を紹介します。

それぞれの宿場町で販売されている「御宿場印」を集める新しい楽しみ方も紹介してますよ!

目次

日光街道と埼玉の宿場町歩き

日光街道と「埼玉六宿場」について

日光街道は江戸時代の五街道のひとつ。
江戸日本橋から徳川家康を祀る東照宮がある日光山への主要道路として整備された、全長約142kmに及ぶ街道です。

街道沿いの宿場町は日本橋を出た後、千住宿の次から現在の埼玉県に入ります。
草加宿(現,草加市)・越ヶ谷宿(現,越谷市)・粕壁宿(現,春日部市)・杉戸宿(現,杉戸町)・幸手宿(現,幸手市)・栗橋宿(現,久喜市)と、埼玉には6か所の宿場町が設置されました。

当時の宿場町だった面影を探すのは楽しいですよ!
日光街道の埼玉六宿場それぞれの特徴や見どころを紹介します。

「日光街道・日光西街道 御宿場印めぐり」について

日光街道・日光西街道 御宿場印プロジェクト
日光街道・日光西街道 御宿場印

~歴史を偲び、楽しい思い出を集めながら宿場町を漫遊する、それが新しい旅のかたち「御宿場印めぐり」です。~

そんなキャッチコピーで、2021年から日光街道とその脇街道・日光西街道の宿場町・全30か所の御宿場印の発売が始まりました

今までも御朱印や御城印などがありましたが、地域(=宿場町)で取り組む御宿場印はまた少し違った新しい試みだと思います。

ただ宿場町を歩くだけでも楽しいですが、御宿場印を集めながら歩くと楽しみが増えますよ!

『日光街道・日光西街道 御宿場印』
価格:御宿場印 各300円、御宿場印帳 2,200円
販売場所:日光街道・日光西街道 御宿場印のプロジェクトページで最新情報を確認下さい。

『草加宿ガイド』 ~草加松原で芭蕉を思う~

草加宿の概略

  • ■ 現在の所在地:埼玉県草加市
  • ■ 最初の千住宿に続く、日光街道で江戸から数えて2番目の宿場町
  • ■ 日本橋からの距離:4里16町(約17km)
  • ■ 宿場の規模:家数723軒、本陣1、脇本陣1、旅籠屋67

草加宿歩きのポイント

埼玉県草加市 草加松原

「草加宿」は千住宿に続く、江戸から2番目の宿場町でした。

草加宿に行ったら、綾瀬川沿いに続く「おくのほそ道の風景地 草加松原」は、是非歩いてみたいスポットです。
国の名勝にも指定されているんですよ。

かつて、おくの細道紀行で草加宿を歩いた松尾芭蕉をモチーフに、江戸時代の松原の道の風情を復活させた公園と遊歩道が整備されており、雰囲気のある散策が楽しめます。

旧日光街道側を歩くと、軒数はそれ程多くは無いですが古い建物や、本陣跡の石碑などが残りかつての宿場町の面影をたどれます。

150年前の蔵をリノベーションしたカフェで、食事を楽しむこともできますよ!

『越ヶ谷宿ガイド』 ~徳川将軍の御殿があった~

越ヶ谷宿の概略

  • ■ 現在の所在地:埼玉県越谷市
  • ■ 江戸から数えて日光街道3番目の宿場町
  • ■ 日本橋からの距離:6里8町(約25km)
  • ■ 宿場の規模:家数1005軒、本陣1、脇本陣4、旅籠屋52

越ヶ谷宿歩きのポイント

埼玉県越谷市 越ケ谷宿

草加宿に続く、江戸から3番目の宿場町「越ヶ谷宿」。

日光街道では千住宿に次ぐ規模を誇り、埼玉六宿場の中では最も大きな宿場町でした。
また、越ヶ谷へは徳川家康・秀忠が鷹狩りで度々訪問しており、その際宿泊した越ヶ谷御殿の跡碑もあります。

旧街道沿いには旧商家の木造建築物や土蔵が多く残っており、埼玉六宿の中では最も旧宿場町らしい雰囲気が味わえると思います。

リノベーションされた古民家で食事や喫茶を楽しめる古民家カフェが幾つかあるのも、越ヶ谷宿歩きの楽しみなポイントです。

『粕壁宿ガイド』 ~多彩なウォーキングコース~

粕壁宿の概略

  • ■ 現在の所在地:埼玉県春日部市
  • ■ 江戸から数えて日光街道4番目の宿場町
  • ■ 日本橋からの距離:9里2町(約36km)
  • ■ 宿場の規模:家数773軒、本陣1、脇本陣1、旅籠屋45

粕壁宿歩きのポイント

埼玉県春日部市 粕壁宿

江戸から4番目の宿場町「粕壁宿」。

早朝に江戸を出発すると、丁度夕方くらいに到着するのがこの粕壁宿。
多くの旅人が宿泊しており、松尾芭蕉と弟子の河合曾良(そら)も粕壁宿に宿泊しています。

旧日光街道のかすかべ大通り沿いには、宿場町らしい風情ある土蔵造りや江戸時代の道しるべの石柱などが残ります
古い歴史スポットには案内板等が整備されており、また街中の粕壁宿がテーマのシャッターアートなどもあり楽しい。

春日部には宿場町歩きなどの歴史を楽しむ以外にも、その他多彩なテーマで楽しめるウォーキングコースが用意されています。

実は春日部は、漫画・クレヨンしんちゃんの舞台となっている街なんですね。
漫画の関連スポットを巡るコースなどもあり、家族で歩くのもよろしいかと。

『杉戸宿ガイド』 ~復元高札場が宿場町風情を~

杉戸宿の概略

  • ■ 現在の所在地:埼玉県杉戸町
  • ■ 江戸から数えて日光街道5番目の宿場町
  • ■ 日本橋からの距離:10里23町(約42km)
  • ■ 宿場の規模:家数365軒、本陣1、脇本陣2、旅籠屋46

杉戸宿歩きのポイント

埼玉県杉戸町 杉戸宿

江戸から5番目の宿場町「杉戸宿」は、埼玉六宿場の中では比較的小規模の宿場町でした。

旧日光街道沿いには江戸時代の「高札場(こうさつば)」が復元されており、旧宿場町風情を盛り立てます。
また、約120年前の酒造母屋の建物をリノベーションして現在も営業している蔵元や、いくつか残る蔵造りの建築物などにノスタルジックを感じます。

杉戸町以前の各町村の鎮守だった神社や、初めて町役場が設置された寺院などもあり杉戸町の歴史をたどる面白さもあります。

日光街道沿いに「日光街道 すぎと七福神めぐり」コースも設定されているので、宿場町歩きと併せてチャレンジするとさらに街歩きの楽しさが広がります!

『幸手宿ガイド』 ~日光御成道と合流する町~

幸手宿の概略

  • ■ 現在の所在地:埼玉県幸手市
  • ■ 江戸から数えて日光街道6番目の宿場町
  • ■ 日本橋からの距離:12里12町(約49km)
  • ■ 宿場の規模:家数962軒、本陣1、脇本陣なし、旅籠屋27

幸手宿歩きのポイント

埼玉県幸手町 幸手宿

杉戸宿に続く江戸から6番目の「幸手宿」は、千住宿・越ヶ谷宿に次ぎ日光街道で3番目の規模の宿場町でした。
日光街道のみならず、将軍の日光参拝専用道路・日光御成道との合流点にあたる重要地点と考えられていたようです。

旧街道沿いには将軍家の休憩所として使われ勅使門が残る寺院や、江戸時代の貴重な石の道しるべが残る寺院もあります。

本陣・問屋場跡の説明板や一里塚跡碑などがあり、かつての宿場町の痕跡を重ね合わせる楽しみがあります。
宿場町の面影を残す古い建物自体は、少なめに感じます。

幸手には、関東でも有数の桜の名所「幸手権現堂公園」があり、桜以外にも四季折々の花が楽しめます。
こちらも幸手宿巡りとともに、訪問をオススメしたいスポットです!

『栗橋宿ガイド』 ~日光街道唯一の関所~

栗橋宿の概略

  • ■ 現在の所在地:埼玉県久喜市
  • ■ 江戸から数えて日光街道7番目の宿場町
  • ■ 日本橋からの距離:14里15町(約57km)
  • ■ 宿場の規模:家数404軒、本陣1、脇本陣1、旅籠屋25

栗橋宿歩きのポイント

埼玉県久喜市 栗橋宿

幸手宿に続く江戸から7番目の宿場町で、埼玉六宿場の最後の宿場町「栗橋宿」。
県内の宿場町の中では、杉戸宿についで小さかったようです。

栗橋宿はこの先の利根川を越えるための、日光街道唯一の関所があった要所として知られます。
堤防の傍に「栗橋関所跡」の石碑が建ちます。

栗橋宿には川沿いの町の雰囲気があり、 栗橋宿の総鎮守だった「八坂神社」にある珍しい狛鯉(こまこい)像にもそれを感じさせます。

栗橋駅の駅前には源義経の内妻だった「静御前(しずかごぜん)の墓」があり、こちらも立ち寄りたいスポット。

かっての街道町を感じさせる静かな町ですが、見どころスポット的には他の5宿との比較でやや少なめに感じます。

「埼玉六宿場の御宿場印紹介」 御宿場印帳もある

埼玉六宿場の御宿場印

御宿場印は、宿場名・日光街道の文字と、宿場の特色をイメージしたモノトーンのイラストがベース。
それに朱印を押したようなスタイルのデザインですね。

印刷された物として販売されています。

御宿場印(草加宿、越ヶ谷宿、粕壁宿)

特記事項の情報としては。。。「一部日付を入れてくれた販売所もありました」、「越谷では小さな名物のダルマのオマケが頂けた(可愛らしい!)」。
などですかね。

御宿場印(杉戸宿、幸手宿、栗橋宿)

御宿場印帳

日光街道 御宿場印帳

専用の御宿場印帳が、御宿場印を扱っている場所で販売されてます。

雰囲気あるデザインで、なかなかグッドだと思います。

日光街道 御宿場印帳

御宿場印を挟んだ感じを参考にご紹介。

一般的な御朱印帳と同じような蛇腹形式で、簡易的に差し込みが出来る切れ目が入っています。
一冊2,200円でした。

購入される場合は、事前に在庫の確認をされると良いかもしれません。

日光街道や奥州街道を歩いてみませんか?
持ちやすさや見やすさを考慮した、ハンディサイズがありがたいガイドブック。

出かけてみませんか?

宿場町としての日光街道をこれから歩こうという方、埼玉六宿場をこれから歩いてみたい方、御宿場印を集めてみたい方などの参考になれば幸いです。

初めての街を歩くと、隠れた魅力的なスポットが沢山あることに気づきます。宿場町歩きも、そんな街の魅力探しの切り口の一つだと感じます。

宿場町歩きに出かけてみませんか?

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