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春日部の総鎮守「春日部八幡神社」は、広々として静かな境内を持つ神社です。
江戸時代には宿場町・粕壁宿の総鎮守になりますが、元々は鎌倉時代の武将・春日部氏の館跡だった場所。
そこに鎌倉の鶴岡八幡宮を勧請したのが始まりといわれます。
社殿正面には伝承を持つ御神木がそそり立ち出迎えてくれる、歴史のある神社を参拝しました。
粕壁宿の鎮守「春日部八幡神社」参拝
鎮座地は鎌倉街道の道筋

春日部の総鎮守「春日部八幡神社」は、東武春日部駅からは1km程の距離。
最寄り駅はその半分くらいの距離の東武アーバンパークラインの八木橋駅です。
江戸時代の春日部は、五街道の一つである日光街道の「粕壁宿」が設置され栄えます。
春日部八幡神社はその粕壁宿の総鎮守とされました。
一方、神社前の道はかつての鎌倉街道であったそうなんですね。
その道筋にあった春日部八幡神社は、江戸時代以前の歴史的背景も持った神社のようだ。

参道に入った一の鳥居の額には「新方荘總社」とあります。
これは、当社を創設した武将・春日部氏の領地であった、新方領(にいがたりょう)の総鎮守であった時代の名残。

入口脇にある「都鳥の碑」。
これは江戸末期の嘉永6年(1853年)に、粕壁宿の名主が造らせたものだそう。
平安時代の歌人・在原業平が奥州に旅をした時に、武蔵国と下総国との境にある隅田川の渡しで詠んだ歌が記されている。
往年、当社も両国の境の地にあたる奥州への通路だったため、関連の故事として残されたようだ。

鳥居脇の狛犬は柵で守られてますね~。
古い時代の貴重な狛犬ということなんでしょうな。

江戸時代後期の天保11年(1840年)頃には、現在の久喜市・杉戸町・白岡町・宮代町を含む52ヵ村の氏子3,615名がいた記録が残っているそう。
現在の春日部地域にとどまらず、広いエリアに渡り崇敬を受けていたようですね。
一夜のうちに成長!?伝承の御神木

参道を進んだ先には二の鳥居。
こちらの額には「春日部社」と記されていました。

そして。。。、参道を抜けると普通は正面に社殿が見えてきますが、こちらでは丁度真正面に御神木が立っておりちょっと不思議な状況。

しかも、巨木が都合2~3本ありますね。

こちらの大イチョウは、鎌倉時代の元弘年間(1331~1334年)に飛来したイチョウの枝が一夜のうちに成長し、参詣人を驚かせたという伝承を持ちます。
樹齢700年近く、ってことですかね。
新緑や紅葉の季節には、境内は映えそうですね~。
春日部氏の館跡だった境内

春日部八幡神社は元弘年中に、この地域の武将であった春日部重行(しげゆき)が、鎌倉の鶴岡八幡宮を勧請したのが始まりとされています。
春日部重行は、鎌倉幕府に仕えた御家人・春日部実景(さねかげ)の孫にあたるそうですよ。
境内にある森の一部は、春日部氏の館跡といわれます。
創建当時は春日部氏領地の総鎮守であり、江戸時代なると粕壁宿の総鎮守となってゆきます。

御祭神として、誉田別尊(ほんだわけのみこと)(応神天皇)、息長足姫尊(おきながたらしひめのみこと)(神功皇后)、武内宿禰命(たけのうちすくねのみこと)、豊受姫命(とようけひめのみこと)が祀られています。

特に安産・長寿、家内安全・必勝の神様として、地域の人々からの信仰を受けているそうですよ!

社殿の造りは拝殿と本殿を幣殿でつないだ、権現造りでした。

社殿脇に飾られている十二支の絵馬。
当年以外の干支の絵馬も見れるのって、案外珍しくないですか?
「奥の宮と境内社」

社殿を囲むように境内社の参拝コースがあるので、巡ってみます。

香取社は経津主命(ふつぬしのみこと)を祀り、除災・開運の御利益が頂けます。

愛宕(あたご)社は火産霊神(ほむすびのかみ)を祀り、防火・防災の御利益があるそう。

社殿の丁度真後ろにあたる場所に、ちょっと特別感のある「奥の宮」がありました。

元々こちらには創建当時に建造された、旧本殿の建物が保存されていたそうなんです。
当時の神社建築の様式を残し、市内で最も古い建造物として貴重な文化財だったそう。
これが平成7年(1995年)に、不審火により残念ながら焼失。
翌年に旧社殿を模して再建し、奥の宮としたものだそうです。
「春日部稲荷神社」 鎮座地は砂丘!?

「春日部稲荷神社」は、春日部八幡神社とは別の入口の参道を持っていました。
春日部稲荷大明神とも呼ばれ、穀物・食物の神である倉稲魂命(うかのみたまのみこと)を祀ります。
お稲荷さんなので、商売繁盛の御利益も頂けそうですね。

春日部稲荷神社の起源は不詳だそうですが、千百年位前の創建とされています。
春日部八幡神社よりも以前からあった、ということなんですね。

ところで、稲荷神社の境内の一部は「中川低地の河畔砂丘群・浜川戸砂丘」という、県指定の天然記念物になっているそうですよ。
榛名山や浅間山の火山灰等の由来による大量の砂が、平安~室町時代に発生した季節風により吹き溜まった内陸性の砂丘だそうだ。へえ~。
まじまじと地面を眺めてみましたが、正直、砂丘ぽいのかどうか良く分からなかったんだけど。。。

春日部稲荷神社に隣接して八幡公園があり、市民の憩いの場になっていました。
木製のアスレチック遊具などがあり、ナチュラル感のある公園でした。

訪問したのは3月の上旬。
公園の一角には梅の花が開花しており、春の近づきを告げていました。
御朱印
とても立派な書体のものを直書きで頂けました。
春日部八幡神社の詳細情報・アクセス
公式ページ
住所:埼玉県春日部市粕壁5597(GoogleMapで開く)
アクセス:
電車)
・東武スカイツリーライン「春日部駅」より徒歩15分
・東武アーバンパークライン「八木崎駅」より徒歩5分
車)
・駐車場約25台分あり
\ 職人が作る麦わら帽子やプリザーブドフラワーなど、個性的な返礼品が多い!/
春日部八幡神社に参拝に出かけませんか?
春日部の総鎮守・春日部八幡神社を紹介しましたが、いかがでしたか?
境内は静かで、落ち着いて参拝できる雰囲気の神社で良かったですよ。
そして春日部市には、春日部氏という武将がいたんですね。
存じ上げませんでしたが、地域の歴史に触れられたのも興味深かったですわ。
そんな、春日部八幡神社に参拝に出かけてみませんか?
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