新宿の7つの社寺をめぐって福を頂く、「新宿山ノ手七福神めぐり」を歩いてみませんか?
新宿御苑から神楽坂までの、約7kmを歩くコースです。
それぞれ地下鉄の駅にも近いので、けっこう気軽に参加できますよ!
御朱印やミニ御尊像の頒布もあり、集めて歩くとこれまた楽しい。
正月期間のみならず、通年めぐることができるコース。
新宿のさまざまな表情に出会いに、思い立ったら出かけてみましょう!
目次
『新宿山ノ手 七福神めぐり紹介』
七福神めぐりとは?
七福神は福をもたらす神様。
その七福神を祀っている寺社をめぐって参拝するのが、「七福神めぐり」です。
めぐると7つの福が頂けるといわれます。
歩くと健康にも良いですし一石二鳥!
七福神めぐりは、元々は正月の松の内に巡拝して、新年の開運を祈願する習慣です。
ですが、現在は通年開催している地域が多くあり、街歩きがてら結構気軽に参加できちゃいますよ。
「新宿山ノ手 七福神めぐり概要」 まずはマップ入手から!
今回は実際に歩いてみた「新宿山ノ手 七福神めぐり」を、詳しく紹介します!
まずは新宿駅前の新宿観光案内所で、無料のガイドマップを入手しました。
マップ片手に「どうやって周るかな~」と、考えるところから楽しみは始まりますよ。
無料で頂ける御朱印帳も、用意されていました(写真右)。
私はこれは使用せず、七福神専用の特製色紙を購入し、それに御朱印を頂きながらめぐりました。
色紙は500円で、最初にまわったお寺で購入しました。
色紙で集めると、最後、一堂に眺められるのがメリット。
歩いている時に、ちょいとかさばるのがデメリットですね。
- 新宿山ノ手 七福神めぐり概要
- ■開催期間:通年
- ■開催形態:個人で好きに歩くスタイルで、ガイドなどの案内はありません
- ■距離概算:約6.9km(新宿駅からスタートして飯田橋駅で終了の概算)
- ■御参拝・御朱印の受付:9時~17時 *厳嶋神社(弁財天)の御朱印は元旦から1月7日以外は西向天神社での授与
- ■御朱印代:各寺社 400円(特製色紙については要各社確認)、ミニ御尊像 各500円 、宝船 1,000円(宝船の取り扱いは要各寺社確認)
めぐる順番は自由ですが、新宿駅側からなら太宗寺からのスタートが一般的。
最終ポイントとして、神楽坂の善國寺をめざします。
神楽坂スタートで、その逆回りでも良いでしょう。
新宿観光案内所
住所:東京都新宿区新宿三丁目37番2号(GoogleMapで開く)
営業時間:10時~19時
休館日:定休日なし(12月29日~1月3日は除く)
アクセス:JR「新宿駅」東南口徒歩1分、または、新宿東南口地下道「E10」出口すぐ
『新宿山ノ手 七福神めぐり(初日)』
既にタイトルでバレてるかとは思われますが(苦笑)。。。
じつは1日でまわり切れず、2日かけてめぐった行程になります。
「太宗寺(布袋尊)」 江戸六地蔵の一つが残る
最初の参拝は、新宿御苑近くにある「太宗寺(たいそうじ)」。
江戸時代、新宿には甲州街道の宿場町がありました。
太宗寺はその内藤新宿の中にあった寺です。
境内には、江戸時代の文化財や内藤新宿の紹介があり興味深い。
どど~んと立派な「銅造地蔵菩薩坐像(どうぞうじぞうぼさつざぞう)」が入口入るとお出迎え。
こちらは江戸時代前期に、江戸の出入口6か所に建立された「江戸六地蔵」の一つなんですよ!
高さは267cmと、なかなか立派です。
江戸六地蔵は5体残っているらしいので、他の地蔵も見てみたくなるなあ。
布袋尊(ほていそん)像が、こちらの「不動堂」に安置されています。
おおらかで優しそうな布袋尊ですね~。
布袋尊は、中国の禅僧がモデルの神様。
豊かな暮らしと、家庭円満のご利益があります。
その向かいには「閻魔堂(えんまぞう)」。
こちらには、閻魔像と奪衣婆(だつえば)像が安置されてます。
おっ、怖っ!
普段は金網越しの拝見になります。
閻魔像は、文化11年(1814年)に安置されたもの。
江戸時代より「内藤新宿のお閻魔さん」として、庶民の信仰を集めました。
閻魔は日本の仏教においては、地蔵菩薩の化身とみなされているらしいです。
奪衣婆は閻魔に仕えていました。
初っ端から見どころの多い寺院からで、楽しくスタート!
太宗寺
住所:東京都新宿区新宿2-9-2(GoogleMapで開く)
アクセス:
電車)
・都営バス「新宿三丁目」下車、徒歩1分
・東京メトロ丸ノ内線「新宿御苑前駅」下車、徒歩2分
・都営地下鉄大江戸線「新宿三丁目駅」下車、徒歩3分
「稲荷鬼王神社(恵比寿神)」 鬼が災禍を祓う!?
じっくり見すぎた。
まだ、6か所あるんだったわ(苦笑)。
少し速足気味で、明治通りを北に向けて歩く。
太宗寺からは1.3kmくらい離れた、次の「稲荷鬼王神社」へ到着。
鎮座地は、歌舞伎町の外れにあたる場所。
新宿の街中に、こんな静かな雰囲気の神社があるんですねぇ。
江戸時代初期の承応2年(1653年)、氏神として稲荷神社が建てられました。
その後、紀州熊野(現、和歌山県)より、鬼王権現(月夜見命・大物主命・天手力男命)を勧請した神社もできました。
この両社が天保2年(1831年)に合祀され、現在の稲荷鬼王神社になったそうですよ。
当社は社名にあるとおり、鬼に関連する神社なんですね。
古来「鬼」は神であり、「力」の象徴でもあったそう。
すべての災禍を祓う力があるらしいんです。
境内には、小さな祠の恵比寿神社がありました。
恵比寿神は、七福神の中で唯一の日本の神様です。
漁業の守護と、商売繁盛・開運の神様といわれます。
ちなみに、恵比寿神っぽい御神体の姿は見つけられなかった。
さて、都合もあり、本日はこれにてタイムオーバー。
たった2か所だけとは、とほほだな。。。
近々のリベンジを誓い、本日は一旦撤収した。
稲荷鬼王神社
住所:東京都新宿区歌舞伎町2-17-5(GoogleMapで開く)
アクセス:
電車)
・都営地下鉄大江戸線「東新宿駅」下車、徒歩6分
・都営バス「東新宿」下車、徒歩10分
・東京メトロ丸ノ内線「新宿御苑前駅」下車、徒歩11分
『新宿山ノ手 七福神めぐり(2日目)』
前回より3週間ほど開きましたが、七福神めぐりのリベンジ。
本日は、残りの福を頂きに歩きますよ!
いきなりちょっとズルいが、地下鉄で一気に「東新宿駅」にワープ。
新宿山ノ手七福神の寺社は、それぞれ地下鉄の駅に近いので、気軽に参加できるのも良いところだ。
東新宿って馴染のないエリアですが、駅直結の大きな複合施設があるんですね。
歩いたことのない新宿に出会えるのも、これまた楽しい。
「永福寺(福禄寿)」 新宿で珍しい野外の如来像
靖国通りを東に向かう。
にぎやかな新宿駅周辺とはまた違い、住宅地の様相ですね。
ほどなく本日最初の「永福寺」に到着。
この近隣には永福寺のほか、厳嶋神社・法善寺の3つの寺社が集まってます。
永福寺は江戸時代初期の慶安元年(1648年)の創設。
歴史ある曹洞宗の寺院です。
新宿区の有形文化財にも指定されている、江戸時代の文化財がありました。
左が「銅造大日如来坐像(どうぞうだいにちにょらいざぞう)」、右が「銅造地蔵菩薩半跏像(どうぞうじぞうぼさつはんかぞう)」。
雨ざらしで野外にある如来像は、新宿では珍しいのだとか。
脚を崩した形の半跏像には親しみやすさを感じますね。
でも、ちょっと木々がお邪魔でないかい?
七福神の「福禄寿(ふくろくじゅ)」は、こちらに祀られています。
福禄寿は中国の長寿の神様です。
この石に福禄寿が彫られてるのかなあ。。。ちょっと分かり辛い。
とりあえず元気で長生きできるよう、お願いしてきました!
永福寺
住所:東京都新宿区新宿7-11-2(GoogleMapで開く)
アクセス:
電車)
・都営バス「抜弁天」下車、徒歩1分
・都営地下鉄大江戸線「若松河田駅」下車、徒歩10分
「厳嶋神社(弁財天)」 苦難を切り抜けるご利益を!
「厳嶋神社(いつくしまじんじゃ)」は永福寺より手前にあったのですが、実は気付かずスルーしてしまった。
写真中央の道路の分かれ目にある、緑がこんもりしてる一角が厳嶋神社の鎮座地。
ちょっとわかりずらいでしょ?
厳嶋神社の参道は、南北に通り抜けができます。
これにより「苦難を切り抜ける」ご利益をお持ちとのこと。
ちなみに北側の道路は、抜弁天(ぬけべんてん)通りの名が付いています。
交通量の多い道路に挟まれてますが、静寂を感じる厳かな雰囲気ですね。
祀られている弁財天は、七福神唯一の女性。
金運、縁結び、芸事上達の神様です。
厳嶋神社の由緒は平安時代にさかのぼります。
武将・源義家が奥州征伐の途上、この地に立ち寄りました。
そして、安芸(現、広島県)の厳島神社に勝利を祈願。
奥州鎮定の後、その御礼に神社を建てたのが始まりとされます。
あっ、参拝のあとは、入ったのと反対の鳥居から出るのをお忘れなく。
きっと、ピンチを切り抜ける御利益を頂けると思うので。
正月元旦~1月8日以外の期間の御朱印等の授受は、近くの「西向天神社」で頂くことになります。
厳島神社
住所:東京都新宿区余丁町8-5(GoogleMapで開く)
アクセス:
電車)
・都営バス「抜弁天」下車、徒歩30秒
・都営地下鉄大江戸線若松河田駅下車、徒歩8分
※1/8以降の御朱印等は西向天神社にて受付
「法善寺(寿老人)」 江戸で最初の七面明神像
厳嶋神社の御朱印を頂きに、西向天神社へ。
その手前に「法善寺」があったため、先に参拝です。
石畳と石門で整備されている、綺麗な入口が印象的。
本堂には、日蓮宗の守護神の一つで七面天女・七面大菩薩とも呼ばれる、七面明神像が安置されているそうです。
江戸で最初に祀られた七面明神像で、区指定の有形文化財。
是非とも拝顔したいところですが、見れないっぽいですな。
こちらの建物で、寿老人にお会いできるようですよ。
お邪魔してみます。
あー、小さな寿老人がいらっしゃいました。
寿老人は、不老不死の霊薬を持つといわれます。
ちなみに御朱印もこちらで頂けました。
永福寺
住所:東京都新宿区新宿7-11-2(GoogleMapで開く)
アクセス:
電車)
・都営バス「抜弁天」下車、徒歩1分
・都営地下鉄大江戸線「若松河田駅」下車、徒歩10分
「西向天神社・大聖院」 太田道灌の伝説に出会う
「西向天神社(にしむきてんじんじゃ)」で、厳嶋神社の御朱印を頂きました。
神社は鎌倉時代の創建で、なかなかの歴史を有する神社でした。
西向天神社に隣接した別当寺である大聖院の敷地に、意外にも「紅皿の墓」がありました。
江戸城を築城した武将として知られる太田道灌(どうかん)。
その「山吹の里伝説」に登場する少女の墓、らしいんですね。
山吹の里伝説は、こんなお話。
道灌が高田の里(現、面影橋のあたり)へ鷹狩に来て、にわか雨にあった。
近くの農家で雨具を借りようとした際、紅皿は歌にかけて雨具(蓑)のない貧しさを伝えた。
感心した道灌はその後、紅皿を城に招いて歌の友としたという伝説。
意外な伝承スポットに出会えるのも、街歩きの楽しいところですねえ。
「経王寺(大黒天)」 甲斐国の火防大黒のご利益を
次に西向天神社から1.5kmほど東にある「経王寺(きょうおうじ)」へ。
経王寺は江戸時代以前の慶長3年(1598年)に創建された、日蓮宗の寺院です。
こちらの「大黒天像」は、慶長3年(1598年)に甲斐国・身延山久遠寺から移されたもの。
高さ約15センチほどの木造の立像で、室町時代のものといわれます。
この像は度重なる火災にも焼け残ったことから、「火防(ひぶせ)大黒」として崇敬されています。
区指定有形文化財となっています。
大黒天像は建物の中で参拝できます。
写真撮影は、残念ながらNGでした。
火防大黒天像の代わりに、外にいらした元気な感じの大黒天像をパチリ。
大黒天は米俵にのり、打出の小づちと大きな袋を持ったインドの福の神です。
マンションに囲まれた、東京らしいたたずまいが気に入りました。
経王寺
公式ページ
住所:東京都新宿区原町1-14(GoogleMapで開く)
アクセス:
電車)
・都営バス「牛込柳町」下車、徒歩1分
・都営地下鉄大江戸線牛込柳町駅下車、徒歩5分
「善國寺(毘沙門天)」 神楽坂のシンボルの寺院
経王寺から1.5kmくらい歩くと、神楽坂に入ります。
この辺は昔からの料亭や旅館の建物があり、かつての花街の雰囲気が残ります。
新宿内の他所では、なかなか出会えない感じの街並みですよね。
そして神楽坂のシンボルとして鎮座する「善國寺」に到着。
善國寺は、徳川家康とゆかりの深い寺院です。
家康は馬喰町に寺地を与えた。
そして鎮護国家の意を込め、寺号額をしたためて開基させたのが始まり。
その後、度重なる江戸の大火により、麹町を経て寛政5年(1793年)に現在地に移っています。
移転後に周囲に茶店が軒を連ねるようになり、それが後の花街の原型となりました。
本堂に祀られている毘沙門天(びしゃもんてん)はインドの神様.。
売繁盛・勝運・開運厄除けの神様です。
毘沙門天の御神体は本殿内にありますが、撮影はNGでした。
本堂の両脇で睨みを利かせているのは「虎の石像」。
毘沙門は「虎」とのつながりが深いそうで、これは嘉永元年(1848年)寄贈のもの。
区指定の有形民俗文化財です。
以上!これにて「新宿七福神めぐり」踏破となります。
善國寺
公式ページ
住所:東京都新宿区神楽坂5-36(GoogleMapで開く)
アクセス:
電車)
・都営バス「牛込神楽坂」下車、徒歩2分
・JR「飯田橋駅」下車、徒歩5分
・都営地下鉄大江戸線「牛込神楽坂駅」下車、徒歩6分
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御朱印とミニ御尊像
こちらが各社で頂いた御朱印と、七福神のミニ御尊像です。
御朱印は、全部揃うと達成感を感じます!
ミニご尊像も、可愛らしくて気に入っています。
ミニご尊像を載せる宝船も用意されてましたが、コンパクトに飾りたいため購入せず。
我が家、狭いものでして。。。
東京にある七福神を厳選紹介。
オススメコースの紹介もあるので、お散歩がてら福を頂きに巡ってみましょう!
新宿山ノ手 七福神めぐり マップ
新宿山ノ手 七福神めぐりを歩きませんか?
七つの社寺はそれぞれ、歴史と由緒がある素敵な寺社でした。
また、各所の文化財には解説板が整備されており、興味深く飽きずに参拝ができました。
また、幹線道路から一本外れてお目当ての寺院を探すのは、冒険心をくすぐったりもしましたよ。
「新宿山ノ手 七福神めぐり」に挑戦して、七福神のご利益を頂きに歩いてみませんか?
記事の訪問日:2021/4/20、5/11
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