
東京の都心部である赤坂にありながら、緑に囲まれた静かな神社「赤坂氷川神社」を紹介します。
徳川8代将軍・吉宗公を始め、江戸幕府の崇敬を受けた由緒ある神社です。境内には江戸時代の社殿や奉納物が多く残っており、見どころも多いですよ!
厄除け・縁結びの御神徳が頂ける神社としても人気の神社です。
『赤坂氷川神社参拝』 江戸時代の社殿が残る
「本氷川坂から一の鳥居へ」

地下鉄東京メトロの赤坂駅から、赤坂氷川神社に向かいました。
住宅街を抜け、神社西側にあたる「本氷川坂」を登り南側の入口に向かいます。赤坂は地名に違わず、坂が多い街のようですねー。
坂の途中に本氷川明神(現、赤坂氷川神社)があったので、その名が付いたとあります。神社近隣に似つかわしい、落ち着いた佇まいの道がなかなか良いです!
本氷川坂の坂下には、江戸時代末期の幕臣・勝海舟がかつて暮らした邸宅があったそうですよ!
*現在は、勝海舟邸跡碑のみ残ります。

そんな感じで坂歩きを楽しみながら、正面入口にあたる南側の一の鳥居に到着。
緑に囲まれて真っすぐ続く境内の参道は、落ち着いた雰囲気で良いですね~。

境内の参道脇には、年代を感じる石灯籠が並びます。
赤坂氷川神社古い歴史を持つ古社ですが、幸運なことに境内は戦災や震災を免れています。その為、江戸時代を中心に、社殿を含めて古い建物や奉納物が残っています。
そんなわけで、境内に多くある石灯籠や狛犬を見て巡るのも、楽しみの一つなんですよー。

近江の蓮林僧正が東国修行でこの地で一夜を明かした際、夢中の御祭神のお告げにより氷川明神の社殿を一ツ木村(赤坂4丁目付近)に建て、お祀りしたのが始まりと伝わります。
元々の鎮座位置は、少し離れた場所だった様ですね。

港区の天然記念物の「大銀杏」。推定樹齢450年、幹の周囲は約7.5mにもなります。
昭和20年の東京大空襲で損傷を受けていますが、秋になると色鮮やかな黄葉を見せてくれるそうです。凄い生命力の強さですね~、パワーを頂けそうです。
江戸時代から神社の変遷を見守ってきた、当社のシンボルの樹になります。
「二の鳥居」境内には多くの狛犬

江戸時代になると、後に8代将軍となる徳川家・吉宗公の紀州藩中屋敷が赤坂にあったことから、幕府の尊信が高まりました。
その後の明治元年には、明治天皇により「准勅祭社(じゅんちょくさいしゃ)」に定められました。現在では「東京十社」の内の一社に数えられています。
*准勅祭社とは:明治天皇陛下のいらっしゃる皇城を守護する神社のこと

境内には7対もの狛犬があるそうですよ!多いですね~。様々な時代の狛犬を見比べたりできて、贅沢だ。
境内中程の二の鳥居の横にある狛犬は、明治15年 (1882年) に奉納されたもの。獅子山に乗っかったタイプのものですね。

左側の狛犬だけ構えの型になっていますね。

「包丁塚」は料理人の使い古した包丁を納め感謝するもの。
昭和49年(1974年)に、赤坂青山料飲組合により建立されたものだそうだ。毎年10月上旬には、包丁塚祭も行われているそうですよ。
赤坂っていうと、政・財界人等で栄えた料亭等の老舗飲食店も多いんでしょうなあ。
「山車展示場」 貴重な江戸型山車

境内には「山車展示場」があり、貴重な江戸型山車の展示がされてました。
ガラス越しでなく、こんな身近に生で見れるのも珍しいですよね!
江戸一番の祭は山王日枝・神田明神の天下祭でしたが、最盛期の赤坂氷川祭はそれに次ぐ規模だったそうです。

展示されている山車は、全国的にも珍しい「三層型」構造だそうです。高さは7mくらいある様です。でかっ!
その際、城門をくぐす為に最上部の人形が上下するカラクリを備えている、それが江戸型山車の最大の特徴だそうです。
へえー、創意工夫ですね~。

こちらは御神輿ですね。
かつて山車は「江戸の祭の華」といわれましたが、時代とともに廃れてしまい残っているものは少ないそうです。
震災などの影響もあり、祭りの主役が御神輿に移っていったようですね。まー、山車の維持は大変そうですものね。
「三の鳥居」 都内神社で最も古い狛犬

三の鳥居の先に手水舎があり、その先の中門を抜けると社殿エリアになります。

氷川大明神と彫られた扁額。


三の鳥居の脇を固めるのは、江戸時代後期の弘化3年(1846年)に奉納された狛犬。

手水舎には、花手水がありました。というか、生け花そのものに見えます。
花は山法師(やまぼうし)ほか。

中門両脇に構える狛犬は、江戸時代の延宝3年(1675年)の建立。

こちらの狛犬、実は都内の神社に現存する石造狛犬の中では、最も古い狛犬だそうですよ!約350年前の製造という事になりますが、綺麗に形が残っているものなんですねえ。
ちなみに寺院も含めると、都内最古の狛犬は承応3年(1654年)の目黒不動尊の狛犬だそうです。

中門前にある石灯籠は、旧地からの遷座を担当していた老中・水野忠之が御社殿完成を記念して奉納したもの。
港区登録有形文化財に指定されています。
「社殿」 徳川吉宗の命で建立

赤坂氷川神社の御祭神は、素盞嗚尊(すさのおのみこと)・奇稲田姫命(くしいなだひめのみこと)・大己貴命(おおなむちのみこと)の3神が祀られています。
素盞嗚尊には、古来より厄除の御神徳があるといわれます。
また、素盞嗚尊と奇稲田姫命の夫婦神、その子孫の大己貴命が祀られていることにより、「縁結び」の御神徳があるともされます。

社殿は江戸時代の建物が現存する貴重なもの。東京都の有形文化財に指定されています。
- 徳川8代将軍・吉宗公の命より建立された社殿です。
- ・享保14年(1729年):老中・水野忠之に命じて現在地に社殿を造営しました。
- ・翌、享保15年(1730年):一ツ木村から現在地への遷座が行われ、吉宗公直々のご参拝もありました。
以降、14代将軍・家茂公まで幕府の崇敬を受けました。

社殿の造りとしては、本殿・幣殿・拝殿の三つの建物が一体となっている権現造りの建物。
吉宗公の時代の当時の幕府は財政難に瀕している時代でしたね。財政対策の享保の改革が知られます。
そんな時世を繁栄してか、将軍様の命の建物にしては派手な彫り物も無く、質素な感じにまとまっています。

境内の樹に結ばれた縁結びみくじが、愛らしいですね!

干支のおみくじも可愛らしいですね!
御朱印

御朱印を直書きで頂きました。
アクセス
住所:東京都港区赤坂6-10-12(GoogleMapで開く)
アクセス:
電車)
・東京メトロ千代田線「赤坂駅」(6番出口)から、徒歩約15分
・東京メトロ日比谷線・都営大江戸線「六本木駅」(7番出口)から、徒歩約15分
・南北線「六本木一丁目駅」(1番出口)から、徒歩約10分
・銀座線「溜池山王駅」(12番出口)から、徒歩約10分
車)
・境内に9台の駐車スペース有
![]() | 価格:1,760円 |

『赤坂サカスの茜まつり』

赤坂といえばTBS。その界隈の赤坂サカスでお茶でも、と思い寄ってみたら、思いがけなく赤坂氷川山車がこちらに出張中でした!

こちらの猿の山車は小振な方ですが、上段に六角形の高欄を持つのが珍しい形だそうです。

本日は、赤坂サカスの「茜まつり」が開催されており、TBS本社ビル前には特設ステージが設置されてのイベントも行われてましたよ!
地元の祭り・イベントといえば、やはり赤坂氷川神社の出番なんですね。
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出かけてみませんか?

赤坂氷川神社の紹介をしましたが、いかがでしたか?
都心にありながら緑に囲まれた境内を歩くのは心地よく、多くの狛犬や石灯籠にも目を奪われリフレッシュできました!神社周辺の閑寂なエリアを散策するのも、楽しそうですよ。
その一方、周辺には赤坂サカスや東京ミッドタウンの様な都会ならではを楽しめる施設もあり、参拝のみならず近隣で一日色々楽しめそうです。
赤坂氷川神社の参拝に出かけてみませんか?

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【記事の訪問日:2022/6/4】