
埼玉県行田市の歴史ある総鎮守「行田八幡神社」を紹介します。
諸病・難病にご利益がある神社で、とりわけ「癌封じ」の御祈祷があるのは珍しい。
そんな行田八幡神社と、町全体で行われる美しい花手水イベントの様子もあわせてたっぷり紹介します!
『行田 花手水week ストーリー』

神社や寺院にはお参りする前に手や口を清める手水舎(ちょうずや)と呼ばれる水場がありますよね?花手水(はなちょうず)とはそれらを花で飾ることをいいます。
最近は神社やお寺で花手水を結構見かけませんか?コロナ禍中の衛生上の理由から手水舎を使うのを控えた社寺も多く、代わりに花手水や手水鉢を置くのが広まっているようです。
元々は京都の楊谷寺(ようこくじ)があじさいまつりの際に生花を添えて、それがSNSなどを通じて全国に広まったらしいっす。
埼玉県行田市の「行田八幡神社」は2020年4月から花手水を始め、同10月からは毎月1日~14日には商店や民家の軒先にも花手水を飾る「花手水week」が町ぐるみで開催されるようになりました。
行田八幡神社の参拝を中心に、いたるところで訪問者を花一杯で出迎えてくれる「花手水week」にでかけてみました!
『行田八幡神社』花一杯の境内!
「鳥居」「狛犬」 活気を感じる神社

行田八幡宮へは車で行きましたが、近場の神社の駐車場は満車。少し離れた大駐車場に停めました。
花手水weekということもあるんでしょうか?参拝者の出入りも多く、とても活気を感じる神社の印象です。

平安時代、源頼義・義家が奥州討伐のために滞陣した折、戦勝を祈願して勧請された神社と伝えられます。

室町時代になると忍城主・成田長泰から深く崇敬を受けました。社殿の修補が行われ城下総鎮守とされた為、”城主八幡”などとも呼ばれました。社殿の向きから”西向き八幡”の呼び名もあります。
その後も代々忍城主の尊崇が篤かったそうです。

拝殿前に鎮座の狛犬。
口を開けた阿形(あぎょう)の玉乗り狛犬。目がギョロっとして迫力あり。

口を閉じた吽形(うんぎょう)の狛犬。子供の上に乗っかっています。
「拝殿」「本殿」 御祭神と封じの宮

江戸時代に入ると元和・宝永・弘化年間の三度に渡る行田町の大火に見舞われ、社殿の焼失・再建を繰り返したそうです。これらの大火は、後に行田が火災に強い蔵の多い町になっていった背景の一因にもなりますね。
現在の社殿は、平成元年(1989年)に竣功されたものです。

御祭神は五祭神。
「誉田別尊(ほむだわけのみこと)」は弓矢の神・文教の祖・殖産興業の神として崇められています。第15代天皇・応神天皇のことです。
「気長足姫尊(おきながたらしひめのみこと)」は安産・子育ての神。「比売大神(ひめのおおかみ)」は道中安全・交通安全・学芸の道のご神徳。「大物主神(おおものぬしのかみ)」は縁結びの神として有名。「神素盞鳴尊(かむすさのおのみこと)」は天照大御神の弟神で開運厄除のご利益があるそうです。
また、虫封(むしふうじ)の秘法が継承されており、虫封御祈祷で良く知られる神社だそうです。
虫封っていうのは。。。、赤ちゃんが訳も無く夜中泣き叫ぶのをかんむしと言います。昭和な方なら、”夜泣き・かんむしに宇津(うづ)救命丸”のCMを覚えていらっしゃるかと、アレです。

拝殿前には手水鉢の花があります。オレンジ系にまとめられて綺麗ですね~。
「戌亥八幡」「なで桃」 桃は魔除けの果実

御祭神の応神天皇は戌の月・亥の日の生まれ。100歳を超える長寿といわれたことから、「戌亥(いぬい)八幡」とも呼ばれ戌年・亥年(=いのししし年)生まれの守護神として崇敬を集めているそうです。
戌年と亥年生まれの方は特に注目です!

「なで桃」は延命長寿・病魔退散・厄災消除として信仰されているそうです。桃は日本では古来より魔除けの果実として知られます。
なでるとご利益が頂けるものですが、感染対策にて”撫でないで!”と注意書きがありました。やむなく”エアー撫で”お詣りしました。

なで桃の横の木にくくられている絵馬?ちっちゃ可愛い!


その木の袂にある花手水。大きいのはダリアですかね?赤い花メインで艶やか。
「愛宕神社」 虫封じのいちょう・生命力のけやき

愛宕神社の鳥居をくぐり拝殿・本殿の周りを進みます。
「愛宕神社」は軻遇突智命(かぐつちのみこと)を祀ります。防火の神として知られるそうです。

「結びいちょう」は、金運・健康・縁結び・仕事・総合毎に色が分かれた結び文に、願い事を書き結びひもに結ぶといちょうのご利益が頂けるようです。結び目には神の御心が宿るといわれるそうですよ。
こういう開運コーナーが用意されている神社は参拝が楽しい。

虫封じのいちょう近くの花手水。色々な色が入っているのに統一感を感じます。これは、プロのコーディネーターの仕事なんでしょうなあ。

「生命力のけやき」の方は但し書き無しでしたが、生命力が頂ける様ちょっとだけお触りしておきました。

けやき前の花手水。こちはらはドライフラワーにも見えそうな乾いたタッチでまとめられていますね。
手水鉢には天保4年と刻まれており、江戸時代の物の様です。
「医薬の祖神おやがみ」 小さな竹林

「医薬の祖神おやがみ」。八角形石柱には薬祖神が祀られており、無病息災・病気平癒の御利益があるそうです。

たもとにある「鏡池」。”水面に映る竹林をご覧下さい”とあるので、素直に鑑賞。おー、綺麗に映りますね!
「恵比寿神社」「大国主神社」

境内の北側には他にも境内社が祀られています。
「恵比寿神社」は商売繁盛の神として信仰があります。「大国主神社」はえんむすびの神として信仰が厚いです。

二社の祠の近くの花手水。落ち着いたシックな雰囲気。
「瘡守稲荷社」「目の神社」 癌封じも


左は「瘡守稲荷社(かさもリいなりしゃ)」は食物の神、おでき・吹き出物・湿疹の神として信仰があるそうです。
右は「目の神社」で、眼病の神として信仰が厚いそうです。
二社ともその道専門の神様ですね。

瘡守稲荷社には癌封じの御利益もある様ですね。
「参集殿」 御朱印を頂く

参拝後、「参集殿」にある社務所で御朱印を頂きました。

参集殿前の花手水。白を中心とした清楚な雰囲気でまとまってますね。

左が通常御朱印、右は季節限定の御朱印。書置きでの対応でした。
行田八幡神社へのアクセス

住所:埼玉県行田市行田16-23(GoogleMapで開く)
アクセス
電車)
・秩父鉄道「行田市駅」から徒歩7分
・JR「吹上駅」下車、朝日バス(行田折り返し場行・総合教育センター行き)乗車、約15分、「新町二丁目」または「行田本町」下車
車)
・東北自動車道「羽生IC」より約25分、または、「加須IC」から約30分
・関越自動車道「花園IC」より約50分、又は、「東松山IC」から約40分
・無料駐車場あり(参集殿前 11台、第二駐車場 18台、第三駐車場 16台、大駐車場 普通車61台、バス2台)
![]() | 価格:1,430円 |

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『町の花手水スポット歩き』
花手水スポット写真集

町中の花手水スポットを歩きましたので、印象的・個性的だったものをいくつかご紹介します。

ピンクのガーベラが明るさを演出!

真ん円のボンボリみたいのが可愛い。これも花の一種?

丸い玉みたいのが可愛い。

こちらもガーベラですね。ピンクから紫系の淡いグラデーションがいいね!

ピーちゃん達が(勝手に命名)がヒマワリを眺めます。

パステル調のガーベラのグラデーションが美しい。

酒屋さんの前の花手水には盃が浮いてます!

何屋さんの前にあるか、もうおわかりですね?

こちらも華やかで良いなあ。
行田 花手水week 散策マップ

「花手水week 散策マップ」にはSNSオススメスポットの記載もあるので、是非お気に入りの”映えるスポット”を探してみて下さい。
紙のマップは行田八幡宮や観光物産館ぶらっとぎょうだをはじめ、花手水を置いている一部の店先にも置いてありました。
「カフェ閑居」 貴重建物カフェで一服

行田八幡宮のある八幡通りからは、一本隔てた古墳通りにある古民家カフェ「カフェ閑居(かんきょ)」で一息。
以前昼時に通った時は結構な行列に怯んで通過でしたが、半端な時間で比較的空いていたので寄ってみた。
こちら、元々は初代市長として戦後の行田市の近代化に貢献した、奥貫賢一氏の昭和初期に造られた邸宅を借りて開業したお店だそうです。

同じエリア内には大正時代の足袋蔵をリノベーションした店舗・オフィスなどがあり、古い建物好きには面白い場所ですよ。
入口には「小学生以下のお子様連れのご利用お断り(乳児除く)」の貼り紙が目に入ります 。
”調度品や障子などは修繕や作り直す事は大変難しくお子様が室内を駆け回る事が多く”と説明が添えられています。事前にポリシーを伝えるのは大事だと思いますねえ。

中は日本家屋の造りになっているのですね、へえー。畳敷きの部屋へ通されましたが、落ち着いて良い感じ。長い廊下の窓からは芝敷きの庭と植栽の緑が楽しめます。
外観からはちょっと想像できない落ち着いた空間になっており、ちょっと意外でした。
で、この廊下は。。。確かに自分が小さい子供だったら走り周りたくなりそうですねー(苦笑)。

フォンダンショコラとコーヒーを。濃厚なチョコレートケーキと、バニラアイスクリームの組み合わせは愛称バッチリで旨し。
これにて本日の参拝と行田の町歩きを終了。楽しかった~。
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でかけてみませんか?

いかがでしたか?
行田八幡神社は、虫封じだけじゃなく色々な開運祈願ができるユニークな神社で楽しく参拝が出来ましたよ。
また、町ぐるみで花手水が行われているのも楽しく、歴史的な古い建物を巡りながらのんびり歩くのも良いと思います。
皆さんも花がいっぱいの花手水weekに出かけてみませんか?

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