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行田「忍城跡」を歩く!浮き城と呼ばれた関東の名城【埼玉県】

行田「忍城跡」を歩く!浮き城と呼ばれた関東の名城【埼玉県】

埼玉県行田市にあった忍城は関東七名城の一つに数えられる名城とされ、続日本100名城にも選定されています。

映画「のぼうの城」の舞台にもなっており、別名「浮き城」と異名を持つこの小さな城はドラマティックな物語を持っている城です。

歴史を振り返りながら忍城址と周辺を散策し、城の面影を追ってみます。

『忍城の紹介』

「浮き城」とも呼ばれたその城

忍城は現在の埼玉県行田市にかつてあった平地の城。

室町時代の文明10年(1478年)頃、成田氏により築城されたとされ関東七名城の一つに数えられます。

行田市 忍城跡

戦国時代後期の天正18年(1590年)、豊臣秀吉は天下統一のために小田原の北条氏(後北条氏)と関東の支城を攻める小田原征伐をおこないます。

北条氏に味方していた成田氏の忍城もその渦中となりました。石田三成率いる豊臣軍の兵約2万人に対し、忍城側は兵と領内の農民併せて3,000人が立て籠って応戦

忍城は北に利根川、南に荒川と天然の要害に囲まれ攻め辛い城だった。立地を逆手に取った石田三成は、力にモノをいわせ一週間程度で城周囲に28kmに及ぶ大堤防を築き、利根川・荒川から水を引き城を水攻めにした。

が、忍城はこれに耐え落城しなかったことから「浮き城」の別名が生まれた。今でも堤防の遺構が「石田堤」の名で残っています。小田原城の降伏を受けてその後、忍城も開城しました。

江戸時代になると城は徳川の配下となります。将軍・徳川家光の老中・阿部忠秋が忍城主となった時に大改築が着手され、御三階櫓(ごさんかいやぐら)や城門土塀が後に完成しています。

「関東七名城とは?」
江戸時代の書物「管窺武鑑(かっきぶかん)」に書かれた以下が関東七名城と言われています。川越城(埼玉県川越市)、忍城(埼玉県行田市)、前橋城(群馬県前橋市)、金山城(群馬県太田市)、唐沢山城(栃木県佐野市)、宇都宮城(栃木県宇都宮市)、多気城(茨城県つくば市、又は常陸太田市の太田城)

映画「のぼうの城」の舞台

忍城を紹介するうえで触れるべきは、忍城を舞台とした映画「のぼうの城」でしょう。2012年に公開され、大ヒット。第36回日本アカデミー賞においては作品賞・監督賞・主演男優賞を始め10部門での優秀賞を受賞しました。

狂言師出身の野村萬斎(まんさい)が、忍城の総大将・成田長親(ながちか)をひょうひょうと演じました。萬斎の演技は好みが分かれるかもしれませんが。。。、史実に基いた物語で忍城の名前を現代に広めるのに一役買ってくれました。

『忍城址を歩く』

忍城址と城郭について

忍城は明治維新後に廃城となり、その際、城内の構造物はほとんど撤去され公園となりました。

昭和に入り戦後に御三階櫓が外観復興され、現在は城址公園として憩いの場となっています。

この忍城跡を中心に、城郭の面影を求めて歩きます。

行田市 忍城跡

現在の忍城址が城郭のどこにあたるか確認しましょう。

写真は公園内にある「忍城今昔地図」で、平成12年(2000年)の測量図に、文政6年(1832年)の忍城絵図を重ねたものです。

公園となっている忍城址は本丸にあたる一部のエリア。城郭全体でみると、現在の行田市市街を含む広範囲に渡っています。

本丸~三ノ丸を取り囲んでいる水色は堀、濃い青は土塁、広範囲に渡る橙は武家屋敷と説明があります。江戸時代になっても水に囲まれた城のイメージだった様です。

「城門」駐車場側入口

行田市 忍城跡

西の駐車場側から忍城跡に入る箇所にさり気無く建っている門。これ、説明板も特に無いのですが、移築された城の現存門らしいです。

他の建築物もそうなんだけど、現存?復元?はたまた想像による模擬?そのあたりの説明がもう少し網羅されていると親切かなと思います。

歩き始めから少し苦言でスミマセン。

「鐘楼」廃城後転々とした

行田市 忍城跡

忍城址内に進むと行田市資料館がありますが、一旦素通りして忍城跡の見どころの一つの「鐘楼(しょうろう) 」へ。元々の所在は本丸内では無く、二ノ丸の東側隅だったそうです。

明治時代に取り崩された後、当時の進修館小学校校庭に時の鐘として再建されました。(贅沢な始業ベルですな。。。)

昭和に入って一旦近隣の東照宮へ移転。その後、平成4年(1992年)にここへ移設されました。転々としましたが居場所が定まり良かったですね。

行田市 忍城跡

鐘は江戸時代の宝暦14年(1764年)に鋳造されたもので、市指定の有形文化財。 現在は取り外されて郷土博物館内で展示されています。

「東門」雰囲気を感じる

行田市 忍城跡

東側にある東門の復元。城址の雰囲気を感じさせる雰囲気ある門ですが、まったく一から復元したものなのかな?詳細な情報の記載がありません。

行田市 忍城跡

御三階櫓はこの東門の近くにありますが、外から見たほうが絵になるので門を抜けて一旦場外に出てみます。

「御三階櫓」忍城址のシンボル

行田市 忍城跡

忍城跡のシンボルである復元された「御三階櫓」

元々はここよりも少し北東に位置する現・水城公園の付近にあったそうだ。三ノ丸の南側の所在だったようで、本丸のど真ん中にどどんっ!というイメージではなかったようです。

行田市 忍城跡

櫓は外観復元されたコンクリート製ですが、こうして遠方から見みるとなかなかお城然とした雰囲気が楽しめますね!

行田市 忍城跡

ちょっと分かり辛いかもしれませんが、屋根には鯱(しゃちほこ)が乗っています。遠くてゴメン!

鯱は、頭が虎で体は魚という想像上の生き物。織田信長が安土城築城の際天守に飾ったことによりその後広まった、ということらしいっす。

行田市 忍城跡

御三階櫓と東門、そして堀に掛かる橋。城の雰囲気が楽しめる記念写真を撮るならココ。

ただ、このポイントからの忍城は。。。、日中は逆光になるのでちょっと写真が撮り辛い様に感じます。皆さんの撮影テクに期待。

行田市 忍城跡

御堀にたたずむサギ。「本物の鳥だよな?」と確認したくなるくらいジッと動かず。考え中?

城壁の外を歩く

行田市 忍城跡

城壁の周囲も散策路になっているので時計周りに半周歩いてみます。

行田市 忍城跡

復元された城壁には「狭間(さま)」と呼ばれるまる・さんかく・しかくの穴っポコがあります。

戦闘の際に場内から弓矢や鉄砲などで攻撃を行うためのもの。穴っポコは外側になるほど狭くなっており、敵からは狙い辛い造りとなっています。

ただ、忍城の狭間は穴の大きさが内外逆になっていますね。デザイン的な観点で逆にしたのか、はたまた。。。

「進修館表門」現存する武家屋敷の門

行田市 忍城跡

ぐるっと巡って最初に入ってきた駐車場近くに「進修館表門」があります。

これは江戸時代、忍藩の武士の子弟に教育を行う藩校「進脩館」の表門だったとされます。墨書銘で天保三年(1832年)に造られたと書かれる。

現存する行田市唯一の武家屋敷の表門として貴重な歴史的建造物です。

「本丸土塁跡」 「忍城櫓の石垣」

行田市 忍城跡

元々あった本丸周辺の土塁が一部旧状を残しています。

行田市 忍城跡

こちらは城内にあった櫓に使用されてた石垣。公園内に石垣を多々見受けますが。。。そちはら元々の物ではないという理解で良さそうですね。

「行田市郷土博物館」 スタンプ・御城印はこちらで

行田市 忍城跡

一通り巡ったので「行田市郷土博物館」に立ち寄り。

「続日本100名城」のスタンプはこちらの入口に設置されてます。「御城印」もこちらで販売。

埼玉県の「続日本100名城」:忍城(行田市)、杉山城(嵐山町)、菅谷館(嵐山町) / 埼玉県の「日本100名城」: 鉢形城(寄居町)、川越城(川越市)

行田市 忍城跡

ロビーです。この先の展示物の撮影は残念ながらすべて禁止。記念撮影OK的な箇所をいくつか用意頂けると宣伝にもなると思うのですがね。。。

常設展示室は、古代・中世・近世・足袋と行田のエリアに分かれて展示されています。

忍城関連の資料展示はもちろんですが、市内の「埼玉古墳群」が令和2年に国指定特別史跡に指定され、同年に行田の「足袋製造用具及び関係資料」が国の重要有形民俗文化財に指定されたのに合わせ、関連物の展示が行われていました。

行田市 諏訪神社 東照宮

博物館の建物と御三階櫓の建物をつなぐ通路。

なぜか、温泉旅館で部屋から別棟の浴場に向かう場面を、ふと思い出しました(苦笑)。

行田市 忍城跡

御三階櫓内も展示物の撮影ができないので、展望台の画に切り替わります。

中の展示物はあまり期待してなかったのですが(失礼な!)、予想に反して結構色々なものが残っているんだなと興味深く見れた。

実際に使用されていた人力車の籠や、御三階櫓の屋根に乗っている鯱のレプリカなどなど。(屋根に乗っている鯱は本物なの?復元のレプリカ?未確認)

中でも面白いと思ったのが「石城日記」。江戸時代末期の忍藩に尾崎石城という下級武士がいたが、この武士が日々の生活を綴った絵日記。文字だけだと「漢字読めねえなあ。。。」で終わりますが、こちらは絵心豊かにつづられしごく面白い!

「石城日記」は、慶應義塾大学文学部古文書室に所蔵されており、同ホームページより日記の画像閲覧が可能の様です。また、日記を一部抜粋・説明を加えた「幕末下級武士の絵日記(著者:大岡敏昭)」という著書もありました。案外有名なのかな?

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御城印

博物館で御城印を購、1枚200円也。

行田市商工センター内の観光物産館「ぶらっとぎょうだ」でも購入できます。そちらでは続日本100名城スタンプも設置対応されています。

忍城跡の基本情報・アクセス

行田市郷土博物館行田市の案内ページ
住所:埼玉県行田市本丸17-23 (GoogleMapで開く
一般入場料:大人 200円、大学・高校生 100円、中学・小学生 50円
開館時間:9:00~16:30(最終入館受付16時まで)
休館日:毎週月曜日(祝日・休日は開館)、祝日の翌日(土曜日・日曜日は開館)、毎月第4金曜日(テーマ展・企画展の開催中は開館)、年末年始、その他の臨時休館日
*忍城址は終日営業・年中無休・入場無料。ただし、忍城御三階櫓は郷土博物館の営業日でないと入場できません。
アクセス:
電車)
・JR高崎線「行田駅」東口から: 市内循環バス西循環コース(右回り)「忍城址・郷土博物館前」下車すぐ、又は、市内循環バス西循環コース(左回り)「行田市バスターミナル」下車徒歩約5分、又は、市内循環バス観光拠点循環コース(右回り)「行田市バスターミナル」下車徒歩約5分
・JR高崎線「吹上駅」北口から: 行田折返し場・行田市駅・総合教育センターゆき朝日バス(前谷経由)「忍城」下車すぐ、又は、行田折返し場・総合教育センター・工業団地ゆき朝日バス(佐間経由)「新町1丁目」下車西へ徒歩約10分
・秩父鉄道「行田市駅」南口から徒歩約15分
車)
・東北自動車道「羽生IC」より約25分、関越自動車道「東松山IC」より約40分、圏央道「桶川北本IC」より約30分

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「諏訪神社」「東照宮」興味深いエピソードが

行田市 諏訪神社 東照宮

忍城跡の道路を挟んだ向かいに、忍城と関連が深い「諏訪神社」があるので立ち寄ります。敷地内には「東照宮」も祀られています。

行田市 諏訪神社 東照宮

「諏訪神社」は、成田氏が延徳3年(1491年)に忍城を構築した際、持田村の鎮守諏訪社を城鎮守としたのが始まりとされます。城郭の中にあった神社。

行田市 諏訪神社 東照宮

「諏訪神社の大木」の説明板に、忍城が廃城になった際の興味深い記載があった。

忍城は江戸に一番近い親藩だったので、明治4年の府県官制とともに、城は何物も残さず取り壊しが命ぜられた。そうなんですね。

しかし、建物の数が多いので取りこわす費用が無い。そこで、入札形式で払い下げ、建物を取りこわしの費用としたそうだ。また、忍藩に貸金していた家はそれで棒引きとされたそうな。ふ~ん。

そんな経緯で、家の門や倉が忍城にあった建物という家が近年まで多かったそうです。ただ、現在では加須市の総願寺・黒門だけが唯一の完全な建造物だそうだ。

城の建物が全くと言ってよいほど残っていないのは、そんな経緯があったんですねえ。

行田市 諏訪神社 東照宮
行田市 諏訪神社 東照宮
東照宮 本殿

「東照宮」は、元々徳川家康の外孫・松平忠明公が大和国郡山城内に創建した。松平家の移封に伴い各地に遷座の後、文政6年(1823年)に桑名藩(現、三重県)より忍藩への移封により忍城内に遷座。

その後、明治時代に現在の地に移ったそうです。

忍諏訪神社・忍東照宮
住所:埼玉県行田市本丸12-5(GoogleMapで開く

「ぎょうだ歴史ロマンの道」と、街中の石碑

「ぎょうだ歴史ロマンの道」

行田市 忍城跡

歴史のロマンがもっと欲しい輩向けに、「ぎょうだ歴史ロマンの道」と称する城からの散策路が設定されてます。

忍城の外堀跡を整備した「水城公園」を抜け、忍城攻めの際に石田三成勢が陣を張った丸墓山古墳がある「埼玉古墳群」まで約3kmの散策ルートです。

道中の歴史の面影を楽しみながら歩くのも楽しそうですね!

行田市 忍城跡
ぎょうだ歴史ロマンの道(忍城近辺)
行田市 忍城跡
ぎょうだ歴史ロマンの道(忍城近辺)

街中の忍城石碑

行田市 忍城跡

本丸以外の城郭の痕跡は現在では街の景色に変わっていますが、城の主要部分だった場所には石碑が設置されています。

写真は「高札場 (こうさつば) 跡」。江戸時代に法度や掟書などを記した板札を掲げた場所ですね。こちらは、武蔵野銀行・行田支店の前にあります。

武蔵野銀行の建物も国登録有形文化財なんで是非立ち寄ってみて下さい。

でかけてみませんか?

いかがでしたか?

忍城関連の代表スポットである忍城跡を中心に散策しました。

周囲にも忍城に関連したスポットが色々あり、範囲を広げて歩くのも楽しそうです。(私は石田堤を訪ねてみたくなりました!)

行田市には忍城跡のみならず、街中に古い足袋蔵が多く残っていたり、歴史上貴重な埼玉古墳群などもありますので、忍所跡を中心に色々歩いてみるのが楽しいと思います!


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【記事の訪問日:2021/8/28】

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