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「皇居乾通り一般公開」で紅葉と江戸城歴史散策を楽しもう!【東京・千代田区】

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皇居では春の桜の季節と秋の紅葉の季節の年2回、通常は一般公開されていない乾通りが特別公開されています。

都心において季節感が楽しめるイベントであると共に、旧江戸城の本丸裏手から高石垣上の櫓が見られたり、宮殿に近いエリアを垣間見られたりと、普段は見学できないスポットをめぐることができます。

そんな乾通りの秋の一般公開の見どころを、旧江戸城の歴史も振り返りながら紹介します。

目次

乾通りで普段見学できない皇居・旧江戸城の景色に出会う

秋の皇居乾門特別通り抜け(東京都千代田区)

乾(いぬい)通りの一般公開が始まったのは平成26年(2014年)で、上皇陛下の傘寿(さんじゅ=80才)を記念して実施されたのが始まりです。

以来、翌年の秋季から毎年、春の桜の時期と秋の紅葉の時期に公開が実施されてきました。
(令和2年春季から令和4年春季までは、新型コロナウイルス感染症対策により中止)

令和5年秋季皇居乾通り一般公開概要 ※このイベントは終了しています
実施時期:11月25日(土)~12月3日(日)
実施時間:入場は9時~15時まで(退出は15時30分まで)
入出門:
・坂下門から参入し、宮内庁庁舎前を直進して乾通りを通行して乾門から退出。
・乾門、又は皇居東御苑から乾通りへの入場は不可。
※坂下門から乾門までの距離は750m。
※入場時には持ち物検査あり。

当日は東京駅から皇居に向かいましたが、皇居外苑手前で警備員の誘導があったので、それに従い二重橋付近を抜けて坂下門に向かいました。

秋の皇居乾門特別通り抜け(東京都千代田区)

入場口手前で持ち物検を受けた後、入口である坂下門へ向かいます。

皇居はなぜ旧西の丸にできた?

秋の皇居乾門特別通り抜け(東京都千代田区)

入場する前に、皇居全体の概要を少し振り返っておきましょう。

ご存じの通り皇居がある場所は、江戸時代は徳川将軍家の居城でした。
写真は手前が現在いる坂下門側で、蛤濠を挟んだ右手が本丸エリアです。

皇居をエリアで大きく分けると、
・東御苑と呼ばれる「旧本丸」などがあったエリア
・天皇陛下の住居である御所がある「旧西の丸」エリア
・日本武道館などがある「旧北の丸」エリア
・現在は皇居外苑と呼ばれる、重臣大名たちの屋敷などがあった「西の丸下」エリア 
に分かれます。

本日見学する乾通りは、通常一般公開されていない御所や宮殿がある「旧西の丸」エリアにあります
かつての西の丸には、退位した将軍や将軍の跡継ぎの住居がありました。

ところで、御所や宮殿はなぜ本丸ではなく西の丸に造られたのか、疑問を感じませんか?

幕末の江戸城において、政務の場所は本丸御殿でした。
しかし文久3年(1863年)11月に本丸御殿は大火で焼失し、同年6月には既に西の丸御殿も焼失していました。

元治元年(1864年)に、急ぎ西の丸に仮御殿が再建されました。
これが最後の御殿として新政府に引き渡され、皇居として使用されるようになりました。

そんな経緯があったようですよ。
しかし、江戸城は火事が多かったようですね。

「坂下門」坂下門外の変で知られる

秋の皇居乾門特別通り抜け(東京都千代田区)

坂下門は通常は一般人は通行できない門で、「乾通り一般公開」や「一般参賀」など、特別な公開日のみ通行が可能になります。

現在は宮内庁正面にあたり、皇居の出入口として最も頻繁に利用される門です。
江戸時代には西の丸の通用門として利用されました。

現在は土橋の先の正面に渡櫓門が建ちますが、江戸時代はここに木橋が架かり、その先には高麗門が立っていました。
高麗門をくぐると枡形と呼ばれる空間に入り、左に折れた所に渡櫓門がありました。

明治になり高麗門は撤去され、渡櫓門も右90度回転させて現在の配置に移築されました。
いやあ、一大工事がおこなわれたんですね。

秋の皇居乾門特別通り抜け(東京都千代田区)

坂下門の石垣をこんなに近くで見れるのも、貴重な機会。

意図してか否か、色や模様に特徴がある石が使われており、デザイン性を感じる石垣です。

秋の皇居乾門特別通り抜け(東京都千代田区)

坂下門は江戸時代に「坂下門外の変」が起きたことで知られています。

井伊直弼が襲撃された「桜田門外の変」の2年後、文久2年(1862年)2月13日に水戸藩浪士ら6人が江戸幕府の老中・安藤信正を坂下門外で襲撃しました。
安藤信正は背中を負傷し、のちに老中を罷免されています。

これは幕府の権威失墜を加速させるきっかけとなった事件でした。

「富士見櫓」最も古い時代の現存遺構

秋の皇居乾門特別通り抜け(東京都千代田区)

入場して本丸側に目を向けると「富士見櫓」が見えます。
城内でも高い場所に位置しており、その名の通りかつては富士山が望めたらしいですよ。

万治2年(1659年)に再建された現在の富士見櫓は、江戸城遺構の中でも最も古い時代のものです。

江戸城の天守は、明暦2年(1657年)の大火で焼失した後は再建されませんでした。
それゆえ、天守の代わりを担っていたのが富士見櫓です。

富士見櫓へは東御苑からも近づけますが、紅葉越しに櫓台に載った姿を見られるのは、ここならではの景観だと思われます。

乾通りでは70本のモミジが楽しめる

秋の皇居乾門特別通り抜け(東京都千代田区)

この先は一直線に続く乾通りを、左右両側の木々や施設を楽しみながら進んで行きます。
右手には堀を挟んで本丸があり、左手は御所や宮殿がある方角です。

ちなみに一方通行につき、坂下門に戻っての退場はできません。
通り内にはトイレも完備されていました。

秋の皇居乾門特別通り抜け(東京都千代田区)

紅葉といえばやはり良く映えるのがモミジで、乾通りの紅葉の主役でもあります。
植えられているモミジは8種類で、本数は70本におよぶそうです。

秋の皇居乾門特別通り抜け(東京都千代田区)

紅葉の程度に関してですが、当日は公開の最終日での駆け込み参加だったこともあり、正直少し終わり掛けだった気がします。

「長和殿」と「宮内庁庁舎」

秋の皇居乾門特別通り抜け(東京都千代田区)
長和殿

左手に視線を移すと、宮殿の一部である「長和殿(ちょうわでん)」がチラっと見えました。
一般参賀の場合は、こちらの広場に入れるのですね。

宮殿は国家的な行事が取りおこなわれる施設で、現在の宮殿は昭和43年(1968年)に建てられたものです。
元々あった明治宮殿は、残念ながら太平洋戦争中の空襲で焼失しています。

秋の皇居乾門特別通り抜け(東京都千代田区)
宮内庁庁舎

うって変わってこちらの重厚な建物は、昭和10年(1935年)に建築された宮内庁庁舎です。
戦後に宮殿が再建されていた間は、こちらの3階が仮宮殿として使用されました。

秋の皇居乾門特別通り抜け(東京都千代田区)
蓮池参集所

蓮池参集所は、皇居に勤労奉仕する方々の待機場所とのことです。

蓮池濠越しに現存の「富士見多聞」

秋の皇居乾門特別通り抜け(東京都千代田区)

本丸側に再び目を移すと、蓮池濠越しに西側の高い石垣が続いています。

枯れ草が生えている地面を渡れそうにも見えますが。。。、いえいえ、ここは水堀で夏場には蓮の花が咲き誇るそうです。

秋の皇居乾門特別通り抜け(東京都千代田区)

やがて約20mある石垣の上に、濠に向って立っている「富士見多聞」が現れます。

多門は長屋造りの櫓で、かつては本丸には15棟もの多聞があったそうですが、現在は富士見多聞のみが唯一の現存遺構です。

秋の皇居乾門特別通り抜け(東京都千代田区)

本丸裏手の防御の要である石垣が結構良く見えるのも、城好きにはたまらないポイントでしょう。
比較的小さめの石が、切込み接ぎで隙間なく丁寧に積まれているように見えます。

四季桜と「局門」

秋の皇居乾門特別通り抜け(東京都千代田区)

左手に視線をもどすと、おっ!季節外れの桜の花が咲いていますね。

秋の皇居乾門特別通り抜け(東京都千代田区)

冬桜という品種で、4月上旬と秋の2回花が咲くそうです。
秋の開花は10月から12月頃まで続くそうですよ。

秋の皇居乾門特別通り抜け(東京都千代田区)

「局門(つぼねもん)」。
局とは宮殿に仕えていた女官や女房などの、女性の居室のこと。

秋の皇居乾門特別通り抜け(東京都千代田区)

秋の陽の光を浴びた松の木と、局門のコントラストが素敵でした。

かつては東照宮があった「紅葉山」

秋の皇居乾門特別通り抜け(東京都千代田区)

中には入れませんが、この「山下通り」の先には「紅葉山(もみじやま)」という丘があります

最初にここに江戸城を築城をした太田道灌(どうかん)は、川越(埼玉県)の仙波日枝神社を紅葉山に勧請しました。徳川家康の入城後も、江戸城の鎮守とされます。

日枝神社は慶長9年(1604年)の江戸城改築の際に城外に遷座され、現在は永田町に鎮座しています。

その後の元和4年(1618年)、今度は徳川家康を祀る東照宮が置かれ、家康の命日には将軍による東照宮参詣がおこなわれるようになりました。

東照宮は明治になり撤廃されましたが、かつて城内で最も神聖な場所だったといえそうです。

秋の皇居乾門特別通り抜け(東京都千代田区)

紅葉山の手前には「御養蚕所(ごようさんじょ)」があります。

皇室では明治4年に養蚕が始まって以来、皇后陛下に伝統として代々引き継がれているそうですよ。

「道灌濠」太田道灌時代といわれる美しい堀

秋の皇居乾門特別通り抜け(東京都千代田区)

御養蚕所の先には、「道灌濠」と呼ばれる美しい堀があります。
周囲の雑木林の木々が水辺に映り込み、手付かずの自然の趣きを感じさせる水辺です。

太田道灌時代のものといわれる堀で、こちらの下道灌濠に続き、西側に中道灌濠・上道灌濠が並びますが、以前はつながった一つの堀でした。

道灌濠も乾通りからしか見られないスポットです。

カエデやヤナギの紅葉も美しい

秋の皇居乾門特別通り抜け(東京都千代田区)

再び本丸方面の木々に視線を移します。

普段見れない場所だからと思うと、あちらこちらとキョロキョロしてしまい、案外せわしなかったりします(苦笑)。

グラデーションがかかったカエデが、陽を浴びて美しい。

秋の皇居乾門特別通り抜け(東京都千代田区)

黄色く紅葉したヤナギも、なかなか風情がありますね。

秋の皇居乾門特別通り抜け(東京都千代田区)

今度は「四季桜」という桜が咲いていました。
秋は10月頃から咲き始め、地域によっては冬の間も少しずつ咲き続ける品種らしい。

秋口でも咲いている桜が、いくつかあるんですね。

「西桔橋」本丸と西の丸をつなぐ橋

秋の皇居乾門特別通り抜け(東京都千代田区)

乾通りの半分を過ぎたあたりで、蓮池濠側に宮殿側と本丸側をつなぐ「西桔橋(にしはねばし)」と呼ばれる土橋があります。

当時は橋の上に西桔橋門がありましたが、現在は櫓台のような石垣のみが残っているようです。

秋の皇居乾門特別通り抜け(東京都千代田区)

土橋の先には木造の扉が見えます。
現在は皇族の方々の車輌通用門として使用されているとのことです。

秋の皇居乾門特別通り抜け(東京都千代田区)

西桔橋の石垣の間には後世の橋が見えますが、桔橋(=跳ね橋)の名から、当時は有事の際には橋を跳ね上げて通行を遮断できるような造りの橋だったと考えられます。

秋の皇居乾門特別通り抜け(東京都千代田区)

堀は西桔橋を過ぎた先は「乾濠」と呼ばれ 本丸北側入り口にあたる北桔橋まで続きます。

本丸側の石垣は、ギザギザに張り出した複雑な形状でした。
かつては本丸後方を防御する多くの櫓や多聞が、それぞれの石垣の上に設置されていたことでしょう。

「乾門」元々は西の丸の裏門

秋の皇居乾門特別通り抜け(東京都千代田区)

やがてこちらの「乾門」が現れると、乾通りの終点になります。
多くの訪問者がこちらで足を止め、名残り惜しみつつ記念写真を撮っていました。

乾門は元々ここの門ではなく西の丸の裏門だった門で、明治宮殿の造営の際にこちらに移築されました。
左右に両袖を増築して、皇居の通用門として使われています。

秋の皇居乾門特別通り抜け(東京都千代田区)

”乾”は十二支で示す方角の呼び名で、戌(いぬ) と亥 (い=いのしし) との中間の方角をいぬいと呼び、北西の方角を差すそうです。

秋の皇居乾門特別通り抜け(東京都千代田区)

乾門を出た先には、北の丸公園のイチョウの紅葉が目に入ります。
こちらも紅葉の名所ですので、あわせの散策もオススメです。

明治時代の初めにはまだこれだけ様々な城が残されていたんですね。
貴重な写真の数々に思わず釘付け!

石垣の時期ごとの加工方法や積み方の特徴、そして各曲輪の石垣の丁寧な解説あり。
読めば、さらに興味深く江戸城跡歩きができますね。

皇居の参賀・参観情報と皇居(坂下門)へのアクセス

皇居の参賀・参観情報
参賀・参観情報については宮内庁のホームページでご確認下さい。

坂下門

住所:東京都千代田区千代田1(GoogleMapで開く
アクセス:
 電車)
・地下鉄千代田線「二重橋前駅」下車(6番出口)
・地下鉄三田線「大手町駅」下車(D2出口)、徒歩約15分(約650m)
・JR東京駅下車、丸の内中央口から徒歩約20分(約1km)
 車)
・首都高速都心環状線「代官町IC」、内回りの場合は「北の丸IC」が最寄の高速出口。
・皇居外苑側には一般向けの駐車場は無い。
・北の丸公園側に有料駐車場あり。
・日比谷公園地下の有料の公共駐車場あり(日比谷自動車駐車場の公式ページ)

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さらに周辺の旧江戸城跡をめぐってみる

皇居東御苑
事前の予約なしで気軽に皇居内の旧江戸城跡の見学ができるのが、皇居東御苑。
かつての本丸~三の丸だったエリアを歩く事ができます。
巨大な石垣や番所に圧倒されますが、最大の見どころは本丸の巨大な天守台石垣跡。

皇居(江戸城跡)

住所:東京都千代田区千代田1-1(GoogleMapで開く) *Mapは大手門
※大手門までは、東京メトロ東西線・都営三田線「大手町駅」から徒歩6分。又は東京メトロ東西線「竹橋駅」から徒歩10分。又はJR「東京駅」丸の内北口から徒歩11分

皇居周囲の内堀をめぐる
皇居周囲の内堀沿いには、思わぬほど数々の城門が残っています。
しかも、高麗門・枡形・渡櫓門のセットで残っている門も多く(復元含む)、城好きが歩けば至福の時間が過ごせますよ。

江戸城の外堀跡を歩く
江戸城城下を囲んでいた外堀にあった城門は、都市化とともに撤去されました。
しかし一部の城門の跡は残っており、しかも結構意外な場所に保存されていたりします。
東京歩きがてら出かけてみませんか?

さらに「城」に関する記事を探す

皇居乾通り一般公開に出かけませんか?

通常は入場できない皇居乾通りの一般公開に参加しましたが、紅葉も美しかったし、普段見学できないエリアということで色々と良い物を見せて頂きました。
特に江戸城好きにはたまらないと思いますね。

季節限定の開催なので、ともすると開催しているのを忘れそうですが、春の桜・秋の紅葉の季節の声が聞こえだしたら、思い出して見学に行ってみて下さい。


※記事まとめに際しては、皇居内で販売されている「皇居のしおり」を参考にしました。

記事の訪問日:2023/12/3


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