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千葉県香取市「水郷佐原あやめパーク」では、6月になるとハナショウブが見ごろを迎え、400品種・150万本が咲き乱れる「あやめ祭り」が開催されます。
サッパ舟という子舟に乗っての園内巡りは、情緒たっぷり!
あやめ祭りの季節に訪問した、水郷佐原あやめパークの見どころを紹介します。
『水郷佐原あやめパーク』の紹介
水郷筑波国定公園について

茨城県と千葉県にまたがった地域に、水郷筑波国定公園があります。
霞ヶ浦・潮来(いたこ)・佐原などの水郷地帯。
また、鹿島神宮・香取神宮・犬吠埼~屏風ヶ浦に至る海岸線を含めた地帯。
そして、筑波山・加波山を加えた地域で国定公園は構成されます。
その水郷筑波国定公園の千葉県の北東部に位置し、利根川の北にある与田浦(よだうら)」という小さな湖沼に隣接する場所に「水郷佐原(さわら)あやめパーク」があります。
パークは与田浦の一部を埋め立てた、約8ヘクタールの敷地を有する水辺公園です。
水郷佐原あやめパーク概要

「水郷佐原あやめパーク」は、 昭和44年(1969年)に佐原市立水生植物園として開園しました。
近年、平成23年(2011年)に発生した東日本大震災で香取市にも被害が発生。
この水郷地域にも被害がでましたが、その後も営業を継続しながらコツコツと再整備が行われます。
平成29年(2017年)の整備完了時に、水郷佐原水生植物園から水郷佐原あやめパークに園名を変更。
リニューアルスタートされました。

パークでは、通年色々な花を楽しむことができます。
中でも6月には400品種・150万本のハナショウブが咲き乱れる「あやめ祭り」の開催は、メインのイベントとなります。
あやめ祭りが終わる頃、今度は7月~8月にかけて300品種の花ハスが開花。
季節中には「はす祭り」の開催もあります。
写真正面に長さ70mの藤棚が見えるように、5月上旬の季節には藤の甘~い香りに包まれるそうですよ。
訪問日はハナショウブの季節の6月中旬で、「あやめ祭り」 の最終日にあたる日でした。
『水郷佐原あやめパークのあやめ祭り』
2022年度の水郷佐原あやめ祭りの開催期間は、2022年5月28日~6月19日。
開催期間中は「嫁入り舟」のほか、佐原囃子の演奏と手踊りなどが催されます。
訪問時はイベントは既に終了してましたので、花の鑑賞を中心に園内を巡りました。
「サッパ舟で園内めぐり」

まずはここに来たらこれ!という感じの、サッパ舟と呼ばれる小舟で園内を巡ってみます!

公園内には水面があってその中に島や橋などが配置されています。
かつての水郷地帯の面影が表現され、風情がある園内でした。

この水郷地帯と呼ばれる周辺地域は、水とは切っても切れない土地柄でした。
そんな地域で使われる、櫓を使う手漕ぎ舟をこの地域ではサッパ舟と呼ぶそうです。
- さっぱ舟の名前の由来は、以下の3つのいずれかといわれています。
- ■笹の舟説:舟の形が笹の葉の形に似ていることから付いた説。
- ■田の端舟説:田んぼの端で作業する舟のタッパ舟が変化して、サッパ舟となった説。
- ■作場田舟説:サクバタ(=作場田)舟が訛って、サッパ舟となったとする説。
どれが正解なんでしょうなあ。

舟上から見るハナショウブの花も、なかなか風情がありますな。
水路から花を観賞できる植物園は、全国的にも珍しいそうですよ。

紫と黄色の花の組み合わせは、相性良いですね。

舟上では、女船頭さんが所々楽しくポイント紹介をしてくれます。
この時期は既にハスの花が咲きだしているんですね。
ピンク色の蕾が水の中から顔を出していますよ!
ハスの花は朝方だけ咲いて、午後になるとまた花を閉じる特性。
朝の弱い私にとっては、鑑賞するのに手怖い相手ですなあ(笑)。

それぞれ品種名が書かれたプレートがあり、品種名と花のイメージを照らし合わせるのも楽しい。
プレートに肥後系とありますが、他には江戸系や伊勢系というのを見かけました。
なにやら深い、品種の世界がありそうだなあ。

出島みたいな場所は「結の島」と呼ばれています。
あやめ祭りの期間中に嫁入り舟でここに入場して、結婚式も行われるそうですよ。
式は地元下総国一宮・香取神宮から神官を招き、ハナショウブに囲まれた中で行われるとのこと。素敵ですね~。
女船頭の方からは、「天気が悪い場合は、香取神宮で式をする事になります。」と裏事情が。
おっと、そっちも素敵だなあ。
「徒歩で園内めぐり」

続いて、園内を歩いてハナショウブを観賞。

ここで、あやめパークなのにハナショウブなの?って、思った方向けに自主的にツッコミを入れます(笑)。
アヤメ・カキツバタ・ハナショウブ、それぞれ3つともアヤメ科の植物なんですよ。
本日の付け焼刃学習ですが、それぞれの特徴をメモしておきます。
- アヤメ
- ・5月上旬から開花、栽培地は乾燥地(畑地)。
- ・外側の花びらの付け根の部分に網目模様。
- ・葉の中心の脈は目立たない。
- カキツバタ
- ・5月中旬頃から開花、栽培地は日当たりの良い湿地(ハナショウブより水気の多い場所)。
- ・外側の花びらの付け根の部分は淡黄色。
- ・葉の中心に脈は目立たない。
- ハナショウブ
- ・5月下旬から開花、栽培地は湿地で陽光を好む。
- ・外側の花びらの付け根の部分は黄色。
- ・葉の中心の脈が隆起
あやめ祭りの時期は一番遅咲きのハナショウブが見頃を迎える時期、ってことになります。

「いずれアヤメかカキツバタ」。
甲乙つけがたい美人の形容表現として、そんな慣用句を聞いたことがあります。
アヤメを間近でマジマジと見たことも、実は無かったのですが。。。
やっぱり美人系の花ですね、とても品があり美しいです。

品種については前述のようにいくつかの系統があるようですが、 江戸で完成された品種群が栽培品種の基礎となっているそうですよ。

一様に花びらの付け根部分に黄色のラインがありますね。
本日は、ハナショウブの花は見分けられるようになって帰れそうだな。

十二橋めぐりについて

水郷佐原あやめパークが発着場となっている「十二橋めぐり」も、水郷観光の定番として人気です。
この地域では、かつては家と家、あるいは田んぼの間に張り巡らされた水路をつたい、舟で行き来していました。
加藤洲の水路には、家と家を結ぶ一枚板の簡単な橋が12架っていたので、十二橋と呼ばれたそう。
十二橋めぐりは今も残る橋の下を、女船頭さんが操るサッパ舟にゆられ水路を行く約1時間弱の船旅です。
行かれた際は、是非こちらもお楽しみ下さい。
基本情報・アクセス
水郷佐原 あやめパーク(公式ページ)
住所:千葉県香取市扇島1837-2(GoogleMapで開く)
開園時間:
・あやめ祭り期間中:8時~18時、はす祭り期間中:8時~16時30分、その他の期間:9時~16時30分
休園日:月曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始12月28日~1月4日
※あやめ祭り・はす祭り期間中は無休
入園料金:
・4月・9月~11月)一般大人 200円、65歳以上 150円、小中学生 100円
・5月~8月)一般大人 600円、65歳以上 500円、小中学生 300円
・あやめ祭り期間中)一般大人 800円、65歳以上 700円、小中学生 400円
・12月~3月)無料
アクセス:
電車)
・JR「佐原駅」から関鉄観光バス・与田浦経由潮来車庫行きバス乗車、「水郷佐原あやめパーク入口」下車
・あやめ祭り期間中はJR「佐原駅」からシャトルバスの運行あり
・JR「十二橋駅」から徒歩3km
車)東関東自動車道「佐原香取IC」から約20分
水郷佐原あやめパークに出かけませんか?

あやめ祭りの季節の「水郷佐原あやめパーク」の様子をご紹介しましたが、いかがでしたか?
小舟に乗っての花鑑賞は初めてでしたが、普段とは違う視点で花見ができて新鮮でした。
サッパ舟はハナショウブの季節以外も、通年乗ることができます。
佐原市内の小野川沿いには伝統的建築物群保存地域があり、古い町並みの中の散策も人気です。
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