花が少ない暑い夏の時期に、水上に涼し気な花を咲かせるホテイアオイ。
埼玉県加須市の「道の駅・童謡のふる里おおとね」では、隣接した休耕田にホテイアオイが約1ヘクタールにわたり植えられており見事な花模様を見せます。
夏の風物詩となっている、ホテイアオイの涼やかな花景色をご紹介。
目次
「道の駅・童謡のふる里おおとね」で楽しむ夏の風物詩・ホテイアオイ
加須市は作曲家・下總皖一氏の故郷
埼玉県加須市は県の東北部に位置する市で、群馬県・栃木県・茨城県の北関東3県に隣接している境目の町です。
利根川などによる水源に恵まれているため、田園風景が多く見られる地域なんですね。
本日はその利根川にも程近い場所にある「道の駅・童謡のふる里おおとね」に、ホテイアオイが見頃ということで車でやってきました。
訪問前に気になっていたのが、道の駅の駅名に付いている”童謡のふる里”って何ぞや?ってこと。
それは到着したら道の駅の前にど~んと立っている、こちらの像の人物と関係がありました。
この人物は童謡作曲家として知られる下總皖一(しもおさ かんいち)氏で、下總氏の出身地が加須市だったことにちなみネーミングされたそうだ。
えっ?下總氏をご存じない?ええ、実は私もそうでしたよ(苦笑)。
でもちょっと調べてみたら、誰でも一度は耳にしたことがある数々の有名な童謡を作曲されてる方なんですよ!
「たなばたさま」・・・ ささの葉 さらさらのきばに ゆれる ♪
「かくれんば」 ・・・ かくれんぼするもの よっといで ♪
もちろん聞いたことありますよね?他にも「花火」「野菊」「ほたる」などなど、良く知られた童謡を作曲されています。
下総皖一(1898-1962)
日本の作曲家、教育者、指揮者。東京音楽学校(現・東京藝術大学)で教鞭をとり、多くの音楽家を育てました。唱歌「紅葉」や「野菊」などの作曲で知られ、日本の学校教育における音楽の普及に貢献。
クラシック音楽の創作活動に加え、校歌や童謡などの親しみやすい楽曲も数多く手掛けて、日本の音楽界の発展に大きく貢献しました。
ホテイアオイの群生が1ヘクタールにわたり広がる
道の駅の建物の裏手ゆくと、そこにはホテイアオイが一面に広がっていました。お~、これは凄いな。
このホテイアオイの花園は休耕田を利用して植えられているもので、広さは約1ヘクタールもおよびます。
水面に無数に咲いている薄紫色掛かった花は、上品で涼やかさを感じさせます。
ホテイアオイは決して珍しい植物ではなく、特にメダカを飼う際には相性が良い水草として重宝されています。
ですが、これだけ群生した花模様はそうそう見ることはできません、見事です。特に花が少ない夏に楽しめるのは貴重。
ホテイアオイ、その特徴とは?
ホテイアオイは南米原産の水性多年草で、ウォーターヒヤシンスとも呼ばれます。日本では南部の暖地以外では1年草扱いとのことです。
毎年6上旬・中旬頃から開花が始まった後、9月一杯まで開花期が続き、その間4~5回のピークを迎えるそうだ。
ホテイアオイの花の特徴ですが、一つの花に6枚付いている花弁のうち、上の花びら1枚だけにワンポイントで綺麗な模様が入っているんですね。
模様は中央のオレンジの部分を囲むように、外側に向かって青から紫の美しいグラデーションを見せます。
葉はツヤツヤしており、ぷっくりと膨らんだ葉柄が浮き袋の役割を果たしています。
この膨らんだ部分が七福神の布袋(ほてい)様のふくよかなお腹に比喩されて、それで布袋葵(ほていあおい)の呼び名がついたらしいですよ。
なんか御利益を持ってそうな名前の由来ですね、
ホテイアオイは実は青い悪魔!?
花園のピーク時の株数は、なんと150~200万株程におよぶそうです。
ホテイアオイは美しい花を持つ一方、実は嫌われている側面もあります。
繁殖力の強さゆえ瞬く間に水面を覆い尽くし、他の植物の成長を妨げる性質により「青い悪魔」なんて異名を持っています。
特定外来生物ではありませんが、生態系に悪影響を及ぼす可能性がある”生態系被害防止外来種”に指定されているんですね。綺麗なものにはトゲがある、ということですか。
放牧的な田園風景のなか、夏の花模様が楽しめました。
加須の米の生産量は埼玉県内一
ホテイアオイ鑑賞後には道の駅で休憩。今日も暑かったもので、アイスクリームを頂きました。
ところで加須市は面積の約半分は農地で、その農地の85%は水田が占めるという米どころなんだそうだ。
それでもって加須の米の生産量は埼玉県内一なんですって。いや~、知らなかったなあ。
お米を少しだけお土産で買って、自宅で美味しく頂きました。
道の駅の一角では、ホテイアオイの株が売られていました。
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約500ページあり情報量が凄い!これで隠れた面白スポットを探すぞ~。
道の駅 童謡のふる里おおとねの詳細情報
道の駅 童謡のふる里おおとね
公式ページ
住所:埼玉県加須市佐波258-1(GoogleMapで開く)
営業時間:9:30~17:00
定休日:第1・第3水曜日・年始(1月1日~1月4日)
アクセス:
電車)
・JR宇都宮線・東武日光線「栗橋駅」西口より車で約20分。
・東武伊勢崎線「加須駅」北口より車で約30分。
・東武日光線「新古河駅」より車で約20分。
車)
・東北自動車道「加須IC」又は「羽生IC」より車で約15分。
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加須にホテイアオイを見にゆきませんか?
訪問した日も暑い日でしたが、ホテイアオイの涼し気な花から一服の清涼感を頂くことができました。
道の駅の近くを流れる利根川沿いには、景色の良いサイクリングロードが広がっています。
近隣には自転車を無料で貸し出してくれる施設もあるんで、車を停めてしばしのサイクリングも楽しそうです。埼玉・群馬・栃木・茨城の4県横断もできちゃいそうな場所ですし。
そんな川沿いの道の駅へ、花や自然を楽しみに出かけませんか?
*加須サイクリングセンター
住所:加須市外野350-1(加須未来館となり)(GoogleMapで開く)
記事の訪問日:2022/8/21

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