東北自動車道上りの羽生パーキングエリアには、池波正太郎の小説「鬼平犯科帳」の舞台となった、江戸の町並みが再現されておりビックリ!
建物も、鬼平犯科帳に登場した店が並ぶこだわりようだ。
さらに、フードコートは主人公・鬼平が通った店をはじめ、作中に登場するお店や料理が目白押しで楽しい。
立ち寄り?いやいや、目的地にしたくなるような、テーマパークみたいなパーキングアエリアだ。
そんな「鬼平江戸処」を紹介!
目次
『鬼平江戸処』江戸の下町がテーマのパーキングエリア
東北自動車道、羽生PAになぜ鬼平江戸処?
東北自動車道・上りの羽生パーキングエリア(以下、羽生PA)がまるで、江戸の町のようだ!
な~んて噂を聞きつけ、興味深々で羽生PAに足を運んでみました。
羽生PAは栃木県を抜けて、埼玉県に入った最初のパーキングエリア。
東京までは、あと100kmを切ったあたりになります。
雰囲気たっぷりの、木造の門が建ってますね!
「鬼平江戸処」と称されたた、ひと味違った造りのこのパーキングエリアをめぐってみます。
まずはやはり、なんで埼玉県の羽生に江戸の町なの?って素朴な疑問が湧く。
鬼平江戸処のコンセプトを確認すると。。。、
- ・東北自動車道は、江戸時代の日光街道~奥羽街道の現代版にあたる。
- ・さらに羽生のそばには、江戸時代に栗橋関所があった。
- ・それになぞって、江戸への入口に見立てた。
東北自動車と日光街道を重ねる発想は、道温故知新で面白い。
眠そうなドライバーがいたら江戸に入れねぇぞ、みたいな感じですかね(笑)。
池波正太郎の鬼平犯科帳の世界を再現!
町のテーマとして選ばれたのが、小説家・池波正太郎氏の代表作「鬼平犯科帳」の世界。
人情味あふれグルメな主人公・鬼平にちなんだ、人情の世界(=おもてなし)と美味なる江戸を再現したとのこと。
鬼平が生まれた延享2年(1745年)から、江戸庶民が華やいだ文化文政時代末期頃(1829年頃)までの江戸の風景が創り出されています。
駐車場エリア側には、当時華やかだった日本橋大店(おおだな)の雰囲気を再現。
大店は大店舗のことです。
モデルにした大店は、鬼平犯科帳の中で盗賊に押し入られた店をわざわざチョイス。
そのこだわり振りは、鬼平ファンにはたまらないでしょうなぁ。
鬼平犯科帳の主人公・鬼平こと長谷川平蔵は、火付盗賊改方(ひつけとうぞくあらためかた)という役職だった。
火付盗賊改方とは、江戸の重罪にあたる放火・盗賊・賭博を取り締まるもの。
実在の長谷川平蔵をモデルに、池波正太郎が創作したキャラクターなんだそうですよ。
こちらの「大野屋」は、現存する足袋の老舗。
特にこの看板は大野屋の協力のもと、なんと本物の看板を掛けているとのこと。
いや~、こだわりますなあ。
和漢筆墨所「竜淵堂」前に掛けられた筆、でかっ!
興味深いものが色々あり、見ているとドライブ疲れの眠気も忘れてしまいます。
美食家の作家、池波正太郎
池波正太郎氏の横顔をご紹介。
- 池波正太郎(いけなみしょうたろう):1923年(大正12年)~1990年(平成2年)
- ・ 東京浅草生まれ。戦後を代表する時代小説・歴史小説作家。
- ・1960年に直木賞を、1977年に吉川栄治文学賞を受賞。
- ・鬼平犯科帳・剣客商売・仕掛人・藤枝梅安・真田太平記など、戦国・江戸時代を舞台にした時代小説を発表。
- ・美食家・映画評論家としても著名。
文人の中でも、屈指の食い道楽家でした。
小説の中でも数々の美食メニューが描かれ、食に関する随筆も多数あります。
下町グルメ満載!鬼平行きつけの軍鶏鍋の五鉄も
では、江戸の美味なる食の世界をのぞいてみましょう。
フードコートは江戸時代の下町、「本所深川」の屋台の雰囲気が再現されています。
ランチタイムでしたが、なんともムーディーな夕暮れ時の雰囲気。
下町にはやはり夕暮れ時が良く似合う。
鬼平犯科帳では、食事が物語に欠かせない一部となってます。
フードコートのお店も、作中に登場するお店の名前で出店がされています。
軍鶏鍋屋「五鉄」・蕎麦屋「さなだや」・鰻屋「忠八」などなど。
さらに料理もそのイメージに合ったものを提供するなど、こちらもこだわりがハンパない!
オリジナリティーあふれる店が並び、食べるものに迷うなぁ。
鬼平も軍鶏鍋(しゃもなべ)をつついていた、「五鉄」で注文。
ここの名物は「一本うどん」。
鬼平犯科帳の小説にも出てくる料理で、 商品開発に3年間も費やしたそうだ!
メディアにもよく取り上げられています。
で、注文したのは親子丼。卵トロトロでウマ~。
なんで「一本うどん」じゃないんだって?
なんとなく食べづらそうな感じだったもので、つい。スマンっす。
食事できる席も、ウッディで落ち着いた雰囲気でした。
「両国広小路」 屋台風のみやげ処
お土産屋は、江戸で賑わっていた「両国広小路」の屋台の雰囲気を再現。
江戸下町っぽいお土産といえば、やはり佃煮。
定番から変わり種まで、色々な種類があるので選ぶのが楽しい!
鬼平江戸処のオリジナルお菓子もあります。
私は足袋の形に魅かれ、思わずコクうまカレー煎餅を購入。
最近のパーキングエリアって、洗練された品揃えの土産屋が増えてますよね。
買い物も楽しいなあ。
「屋台連」 鬼メンチや串くず餅で小腹満たし!
外側にはちょっとした軽食が買える、立ち食い処「屋台連」があります。
小腹を満たすのに良さそうな串ものや、アイスクリームなどが売られています。
鬼メンチは、なんだかすごいトゲトゲ感だ!
「実際はこんなに大きくありません」との注意書きがあるのが、親切かつちょっと笑えた。
こちらは人形焼きの「文楽焼本舗」。
人形焼きと鯛焼きがありますが、単にアンコ入りだけ売っている訳じゃありませんよ!
チョコクリームやカスタードはもちろん、期間限定でイチゴレアチーズなるものも。
甘いのが苦手な人向けにはお好み鯛焼きなどもあり、実に懐の広いラインアップだ。
購入したら「植木屋の植半」のベンチで頂きましょう。
頂いたのは、元祖くず餅の名店「船橋屋」の串くず餅。
櫛に刺さったくず餅って、ありそうで見たことなかったなあ。
上のはあんこの餡、下はアンズの餡がのってます。
あんこはもちろんのこと、アンズ餡もさっぱりしておいしゅうございました。
植木屋の植半の前にはちょっとした広場があり、大道芸や夕市などの催しもおこなわれるそう。
楽しくて、江戸に帰るのを忘れちゃいそうですよね。
一般道からも入場できる!
そしてこのパーキングエリア、実は高速道路を利用しなくても施設に入れるんです!
こちら、裏手の「弥勒寺門入口」から通行手形なしで、もとい、高速料金なしで入場できます。
一般道の来客用の駐車場です。
東北自動車道 羽生PA(上) 鬼平江戸処の詳細情報
鬼平犯科帳の世界を、ドラマや映画で楽しもう!
鬼平江戸処に出かけてみませんか?
江戸の町を再現した、ユニークなパーキングエリアを紹介しましたが、いかがでしたか?
実は土曜の午後に「どこかでランチを」みたいなノリで、一般道からのアクセスでした。
思いがけなく、楽しく美味しい半日が過ごせました。
東北自動車道に乗った際には、こちらに立ち寄ってリフレッシュしてゆきませんか?
記事の訪問日:2021/5/5
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