かつて日光街道の宿場町として栄えた杉戸町。
日光街道沿いにある七福神を祀る七寺院をめぐるのが、「日光街道、すぎと七福神めぐり」です。
スタンプラリーが通年用意されており、スタンプを集めながら楽しくめぐることができます。
コースは川沿いや田園広がるのどかな風景が多く、ハイキングがてら歩けば、心も体もリフレッシュ!
歩いて健康を、めぐって福をいただける「すぎと七福神めぐり」に出かけましょう。
目次
『日光街道 すぎと七福神めぐり』紹介
日光街道・すぎと七福神めぐりとは?
七福神は福をもたらす神様。
その七福神を祀っている社寺をめぐって参拝するのが、「七福神めぐり」です。
めぐると7つの福が頂けるといわれるんですよ!
元々は正月松の内に巡拝して、新年の開運祈願をする習慣なんですね。
現在では通年開催の地域も多くあり、ウォーキングがてら気軽に参加できちゃいますよ。
そんな七福神めぐりの一つ、「日光街道 すぎと七福神めぐり」を紹介します。
日光街道 すぎと七福神めぐり概要
「日光街道 すぎと七福神めぐり」は、その名のとおり日光街道(現、国道4号線)沿いを中心に、七つの寺院を巡るコース。
距離にして、だいたい15kmくらいの道のりを歩きます。
各寺院には、七福神色紙(一枚800円)が用意されています。
これを購入して各寺院にあるスタンプを押しながらお参りする、スタンプラリーという楽しみ方があります。
このコースを実際に歩いてみたので、リアルレポートしますよ!
\ 日光街道・杉戸宿の詳細はこちら! /
『すぎと七福神をめぐる!』 姫宮駅から
ルート概要、馬頭院探しスタート
めぐる順路に決まりは特にないです。
本日は、春日部・東京方面の南側から、日光方面の北側に向けて、順にめぐってみることにしました。
東武鉄道駅でいうと、姫宮駅からスタートし、東武動物公園駅周辺を歩き、さらに和戸駅・杉戸高野台駅辺りまで歩く感じ。
2~3駅くらい歩くと考えると、それなりに距離がありそうだな(苦笑)。
姫宮駅に降り立って、さっそく歩き始めます。
ちなみに駅前には、コンビニの類のお店はありませんでした。
道中は、杉戸町観光協会の「杉戸宿めぐり」のパンフレットの地図頼り。
国道4号線沿いのルートなので、特に迷わないでしょって感じだった。
東に向かって歩くと、大落古利根川(おおおとしふるとねがわ)に突きあたる。
国道4号線は、この川沿いに走っているはず。
最初の馬頭院は丁度この向かい側あたりだが、はて、川はどう渡る?
遠くの東京方面に橋が見えるが。あれかあ。。。
しばし橋を求めて歩きます。
本日は天気が良くて、汗ばむ陽気でした。
やがて川向うの国道4号線に合流、ほっ。
最初の馬頭院は、他の寺院とはポツンと離れているですよ。
スタートラインに着くまでが、ちょこっと大変でした。
「馬頭院(大黒天)」 七福神めぐりの色紙を購入
そんな感じで、一寺目の「旦照山 馬頭院観音寺」に到着。
真言宗智山派の寺院で、馬頭観音菩薩を本尊としています。
大きな弘法大師の像が、出迎えてくれます。
まずは本堂でお詣り。
境内ある「文永七年銘板石塔婆」には、
鎌倉時代の文永7年(1270年)と銘記。
紀年銘があるものとしては、杉戸町で一番古い石塔なんだそう。
馬頭院には大黒天が祀られます。
大黒天(だいこくてん)は、インドの仏法を守る神様。
子孫繁栄・学業成就・福寿円満・五穀豊穣を祈願する、福の神です。
頭巾をかぶり、知恵が詰まった大きな袋を背負っている。
財宝が出る打ち出の小槌をもち、米俵にのっています。
こちらの寺院で七福神めぐりの色紙を購入して、最初のスタンプを押して頂きました。
住職さんより、ご親切に激励のお言葉とペットボトルのお茶を頂きました。
よしっ!頑張ってゆくぞ!
「来迎院(恵比寿)」 ズラッと並ぶ十三仏像
次のお寺は、馬頭院から2km程歩いた場所にある「来迎院」。
国道4号線から外れた、旧日光街道沿いの杉戸町役場近くにありました。
この辺に来ると、だいぶ街中ですね。
来迎院は、真言宗豊山派の寺院です。
境内にはいると、ズラッと並ぶ十三仏像のお出迎え。
本院は、800年余り前に作られた不動明王がご本尊とのこと。
眼病を直す不動明王として伝わるそうです。
専門分野のご利益を持つご本尊なんですね。
こちらの不動明王像は、ちょっと怖そう。。。
恵比寿(えびす)様の優し気な表情に出会い、ほっ!
恵比寿尊は日本の庶民派の神様。
商売繁盛・無病息災・家門繁栄・交通安全など。
めでたいご利益を色々お持ちの、マルチな神様です。
そして恵比寿尊は、実は七福神の中で唯一日本由来の神様なんですよ!
「延命院(弁財天)」 立派な山門や鐘撞堂
次の「倉松山 延命寺」も、同じく真言宗豊山派の寺院。
来迎院からも近い場所でした。
山門もある立派な造りの寺院ですね!
開山は室町時代の長亨元年(1487年)。
領主・一色丹波守直基の帰向によるもの、とされます。
本尊は延命地蔵菩薩。
弁財天(べんざいてん)様は、七福神のなかでは唯一の女神様。
琴を手にしており、豊饒の神・川の神・財福の神として信仰されています。
「宝性院(毘沙門天)」 室町時代の開基
「杉戸山 宝性院不動寺尊」は、延命院からも程近い真言宗知山派の寺院。
江戸時代建立の、赤門と呼ばれる山門が入口です。
本尊は胎蔵界大日如来。
本堂は昭和9年(1934年)に再建されたもの。
以前の本堂は、関東大震災で大破したそうです。
宝性院不動寺尊の開基は古く、室町時代の永禄3年(1560年)。
幸手城主が安産不動明王を安置したのに始まります。
日光街道の杉戸宿の発展とともに、多くの信仰が集まっていったそうです。
こちらにお祀りされている毘沙門天(びしゃもんてん)は、インドの神様。
仏教と信者を守る四天王の一人です。
勇猛果敢ないでたちで勇気を与え、財宝をわけることから勝利の神様といわれています。
毘沙門天のご本尊像は無かったか、写真撮り忘れしたか。。。
4ヶ所めぐったところで、日没により終了。
案外回れなかったなあ。。。
日を改めて続きを全部めぐるぞ!と夕陽に誓い本日は撤収。
『すぎと七福神をめぐる!』 和戸駅から再開
日をあらためて、再び杉戸の地へ。
本日は、東武鉄道の和戸(わど)駅からスタート。
駅はこじんまりとした感じ。
駅前に自動販売機はあるものの、コンビニとかはありません。
必要な物あれば、事前にご準備を。
歩き出すとやがて、例によって大落古利根川に突き当たります。
目指す全長寺は、やはり丁度川向こうの正面あたりなんだが。。。
やむおえん、遠くに見える橋に向かって歩きます。
じつは、そもそも姫宮駅も和戸駅も杉戸町にある駅ではなく、隣町の宮代町にある駅。
両町の境目がこの大落古利根川ってことなんです。
ってことで、川越えは杉戸町に入るための試練となっております、はい。
「全長寺(布袋尊)」 幸手城城主の意受けて創建
そんな感じで、本日最初の寺院「高野山・全長寺」に到着。
風格ある山門の入口が良い感じです。
こちらは曹洞宗(禅宗)のお寺で、聖観世音菩薩(しょうかんぜおんぼさつ)がご本尊です。
全長寺は、幸手城城主・一色直朝(いっしきなおとも)の意を受けての創建。
一色家の冥福を祈るため建立されました。
この一帯は、領主であった一色氏関連の寺院が多そうですね。
七福神の神様・布袋尊(ほていそん)は、中国唐末期の禅僧。
大きな布袋を持ち、恰幅の良いお腹を出し、福々しい耳を持ち笑顔を絶やさない。
そんな姿から、家庭円満・平和安穏の神様といわれています。
満面の笑みになごませて頂きました!
「永福寺(寿老人)」 珍しいドジョウ施餓鬼
次の永福寺は、善長寺からも近いです。
本日は初日の市街地の景色とはうって変わり、田畑の風景が多く、の~んびりした感じのルートです。
「龍燈山 永福寺」は真言宗豊山派の寺院。
本尊は神亀3年(726年)の行基作と伝わる阿弥陀如来です。
この寺院では毎年8月に、特別施餓鬼(おせがき)なる法要がおこなわれる。
その際、池にどじょうを放す習慣(=放生)から、「どじょう施餓鬼」と呼ばれるそう。
これは、関東三大施餓鬼のひとつなんだそうだ。
変わった法要があるんですね。
七福神の神様・寿老人(じゅろうじん)は、中国出身の神様。
難を払う象徴の団扇と、三千年の象徴である白鹿を従えています。
安全と健康を守る、長寿の神様です。
そうそう。
遅まきながらの紹介ですが、七福神めぐりのスタンプはこんな感じ。
本堂や社務所付近に、朱肉と一緒に置いてあったりします。
これをセルフで色紙に押します。
自分で押す分ムラが発生したりしますが、それも味ということで(笑)。
木々子神社、田園風景にたたずむ
永福寺から最後の福正院までは約2.5kmほどあり、少し離れている。
田園風景が広がる景色の中、のんびりと歩いてゆきます。
田園風景の中にポツンとあった、「木々子(このこ)神社」にちょいと立ち寄り。
鳥居の先には富士塚があり、山頂に浅間大社が祀られていました。
社には厳島・稲荷・三峰の三社が祀られています。
田畑を見守り続ける地元の神様、という佇まいでした。
「福正院(福禄寿)」 薬師如来の秘法にはじまる
そして、七福神めぐり最後の一ヶ所である「薬王山 福正院」に到着。
真言宗智山派の寺院で、ご本尊は薬師如来です。
開山は元和8年(1622年)。
当時この辺りの疫病を鎮めるために、薬師如来の秘法がおこなわれたのに始まったそう。
すぎと七福神を全部まわったぞ、おー!
す、すいません、思わず福禄寿(ふくろくじゅ)さまに代弁させてしまった(笑)。
福禄寿は中国の長寿の神様。
招福・招縁・招寿の三つをつかさどっているとされます。
はい、これにて七つの福を頂戴しました。
帰路につくために、近隣駅の杉戸高野台駅へ移動しました。
坂東三十三観音と他の寺をあわせた、関東の百寺を紹介。
「地球の歩き方シリーズ」なのでしっかりした内容!
すぎと七福神色紙・すぎと七福神マップ
こちらが、購入した台紙(色紙)にそれぞれのスタンプを押したものです。
なかなか、味があって良いでしょ?
マップ中、金色の宝船マークが入っている箇所が、すぎと七福神めぐりの対象寺院です。
「日光街道宿場めぐり 杉戸宿」パンフレットから、抜粋させて頂きました。
日光街道宿場めぐり「杉戸宿」マップについて
杉戸町観光協会作成の『日光街道宿場めぐり「杉戸宿」』のパンフレットは、以下で無償配布されています。
町役場産業課窓口、各公民館、カルスタすぎと、杉戸町観光協会、埼玉県庁、東武動物公園駅、杉戸高野台駅など。
杉戸町のホームページで閲覧も出来ます。
杉戸町周辺ランチは事前予約やクーポン利用で、並ばずお得に!!
杉戸町へのアクセス
杉戸町へのアクセス
電車)
【姫宮駅へ】
・渋谷より:「渋谷駅」から東京メトロ半蔵門線乗車で約70分、「せんげん台」下車。
東武スカイツリーライン乗車で約20分。
・大宮より:「大宮駅」から東武アーバンパークライン・春日部行乗車で約20分、「春日部駅」下車。東武スカイツリーライン・東武動物公園行乗車、約4分。
・柏より:「柏駅}から東武アーバンパークライン・大宮行乗車で約40分、「春日部駅」下車。東武スカイツリーライン・東武動物公園行乗車、約4分。
【和戸駅へ】
・渋谷より:「渋谷駅」から東京メトロ半蔵門線急行・久喜行乗車で約80分。
・大宮より:「大宮駅」から東武アーバンパークライン・春日部行乗車で約20分、「春日部駅」下車。東武スカイツリーライン急行・久喜行乗車で約8分。
・柏より:「柏駅」から東武アーバンパークライン・大宮行乗車で約40分、「春日部駅」下車。
東武スカイツリーライン急行・久喜行乗車で約8分。
車)
・東北自動車道最寄りICは「蓮田スマートIC」、または「久喜IC」
・圏央道最寄りICは「白岡菖蒲IC」、または「幸手IC」
・車でアクセスする場合は、「東武動物公園駅」「杉戸高野台駅」近辺で駐車場を確保するのが場所的にはおすすめ。
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すぎと七福神めぐりを歩きませんか?
実際に歩いてみた、すぎと七福神めぐりをご紹介しましたが、いかがでしたか?
距離的には、結構歩き応えがありました!
でも、特にアップダウンもなく歩きやすいルート。
そして、街中から田畑へガラッと景色の変化もあり、メリハリがあって飽きないで歩けるコースでしたよ!
ウォーキング・ハイキングをかねて、福を頂きにチャレンジしてみませんか?
記事の訪問日:2021/4/11、4/30
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