
涼を感じられるスポットを探しているのなら、埼玉県越生町「黒山三滝」はいかがですか?
都心からも比較的近い割に緑に囲まれた自然豊かなエリア。車を降りて10~15分歩けば、そこで深い山奥の景気に包まれた涼し気な滝の風景に出会えます。
周囲にハイキングコースや、歴史スポットなどもあり一日楽しめるエリアですよ。
「黒山三滝について」 日本観光地百選選定

越生町(おごせまち)の中心部から、越辺川(おっぺがわ)と並行する県道を上流に向かって走ります。
そして、山間部に差し掛かった辺りに「黒山三滝入口」が見えてきます。この先の町営の無料駐車場に車を停めました。
黒山三滝は、昭和25年(1950年)に毎日新聞社主催で選定された日本観光地百選・瀑布の部に選定されています。またその翌年、黒山三滝を中心とする地域が県立黒山自然公園に認定されました。

駐車場から歩いて行くと、なんだか洒落た感じの建物が見えてきましたよ。カフェ・飲食店の「文学館」ですね。

こちらのお店は元々は黒山鉱泉館という天然鉱泉館が営業されてましたが、2014年に廃業されてます。
黒山三滝の観光地としての歴史をたどると、明治時代に鉱泉が発見されたことにより、以降県内有数の観光地として知られるようになりました。
しかし、現在はもう一軒あった鉱泉宿も既に廃業しており、残念ながら鉱泉地自体が消滅しています。

文学館の前に映えスポットらしき公園がありますが。。。、ちょっと唐突感がありますねえ(苦笑)。
近くには「田山花袋紀行の地」の看板があり、文豪・田山花袋が大正7年に黒山鉱泉の宿を訪れたことが記されています。
昔は、県内でも貴重な行楽地だったんでしょうなあ。

緑に囲まれた道を歩いて行きます。舗装されているので歩きやすいですよ。

道の脇には、黒山三滝より流れ落ちた水が作る渓流が涼し気に流れます。

水は澄んで綺麗です。

入口付近のくろやま文学館とは真逆のシブイ雰囲気の店、老舗食堂「根っこ食堂」。
行った際は営業時間が終わっていたのかな?、やってませんでした。

このあたりは黒山三滝のみならず、ちょっとした峠歩きも楽しめる散策路が充実してます。
「関東ふれあいの道」は東京都八王子を起終点に、関東地方1都6県をぐるりと1周する総延長1,799kmの首都圏自然歩道です。
特に顔振峠は展望にすぐれ、奥州へ逃れる源義経が景色の良さに顔をふりふり登ったという伝説があるそうですよ。
また、この黒山には幕末の若き兵士・渋沢平九郎自決の地があるなど、伝説や歴史の多い地域となっています。

更に進むと、さらに林間部の雰囲気が深まってきますね。
マスつり場では、釣らずにニジマス・イワナの塩焼きを食べることもできますよ。帰りに寄ってこうかな。

滝の入口付近には、昔から続いていそうな感じの土産屋が数軒あります。
「男滝・女滝」 山岳宗教修験の拠点

上流側の「男滝」と「女滝」、下流側にある「天狗滝」の三つの滝の総称が黒山三滝になります。
一旦天狗滝をスルーして、こちらの男滝と女滝がある場所を巡ります。
滝の見学は無料でできますよ!

手前左側が落差4.5mの女滝、右手奥が落差11.2mの男滝です。

こちらは男滝の近景。
女滝と比較すると落差と水量があり、その名の通り男らしく荒々しい感じがします。
室町時代の応永5年(1398年)、栄円という修験者が関東に修験道を広める拠点・山本坊を開きました。
その際、熊野三山(現、和歌山県)にならい、熊野神社を本宮、男滝を那智社、天狗滝を新宮に見立てたそうだ。
ちなみに熊野神社は黒山三滝入口近くに同名の神社があります。山本坊は江戸時代初期に現在の隣町・毛呂山町に移っています。

こちらが、女滝。
大きな滝ではありませんが、ちゃんと滝壺があり可愛らしい滝でした。
確かに、滝行の修行をおこなうには程よい規模の滝に見えますな。女滝で慣らしてから男滝に行くかー、とかね。

式典では山伏や巫女・修験者・天狗の格好をした人たちによる、滝清めの儀や滝打たれの儀などがおこなわれるそうです。越生町の初夏を代表する風物詩のイベントになっています。
「天狗滝」 秩父中・古生層の地質

少し戻って、もう一ヶ所の「天狗滝」を見にゆきます。
お~、こちらは結構ワイルドな景色のなかにありますね!

天狗滝は手間の小さな滝ではなく、一番奥にチラっと見えている流れがそうです。

途中足元が滑りやすい場所もあるので、歩きやすい靴があった方が良いです。
黒山三滝をつくりだしている周囲の地質は、秩父中・古生層(ちちぶちゅうこせいそう)と呼ばれる古い時代にできた岩盤。古い時代っていうのは1~2億年前とか、それぐらい古い地質だ。

こちらが、天狗滝。
周囲の地形がワイルドな割には、ちょっと可愛らしい滝だなあ。

滝を落ちた水は涼し気に流れてゆきます。
住所:埼玉県入間郡越生町黒山(GoogleMapで開く)
アクセス)
電車)
・東武・JR「越生駅」下車、川越観光バス黒山行き乗車で25分、終点下車で徒歩15分
車)
・関越道「鶴ケ島IC」から、国道407号経由で約40分(18km)。
・関越道「坂戸西スマートIC」から35分。
![]() | 価格:1,650円 |

でかけてみませんか?

いかがでしたか?
比較的手軽に行ける割に、山深い雰囲気の自然を感じながら涼を感じられます。マイナスイオンを充填するにはオススメのスポットです。
ただ、観光的な雰囲気を期待して行くと、ちょっと物足りなく感じるかもしれませんね。
顔振峠あたりの散策や、周辺の歴史スポットとあわせての訪問が良いと思います。春であれば、越生町の名所・越生梅林への花見とあわせて行くのも良いですね。
自然の涼を感じに黒山三滝に出かけてみませんか?

サステナブルにお得な買い物ができるって、いいんじゃない。
【記事の訪問日:2021/10/10】