「まだお花見には早いかな?」と思っている方へ。実は埼玉県川口市には、3月中旬に見頃を迎える桜の名所があるんですよ。
ソメイヨシノよりも早い時期に開花して、ちょうど春分の時期に満開を迎えるのが「安行桜」。
その安行桜の見事なアーチに出会える場所が、古刹・密蔵院です。
密蔵院の歴史や周辺の立寄りスポットの紹介も交えながら、一足早い春が感じられる満開の安行桜の花模様をご紹介します。
目次
満開の早咲き桜「安行桜」で一足早く春を楽しむ!
「安行桜」”植木の里”安行で生まれた早咲き桜
埼玉県川口市安行(あんぎょう)は、”植木の里”として全国的に知られる園芸の町です。

園芸の町としての発展のきっかけはというと、江戸時代に遡ります。
明暦3年(1657年)に発生した江戸最大の大火・明暦の大火後の復興需要に応え、この地の農家が苗木や花卉(かき)を供給したのが始まりだったとのこと。
現在では安行独自の接ぎ木や育苗技術は高く評価されており、盆栽、造園、外構樹木の流通拠点として日本の緑化産業を支える存在となっています。
安行桜はそんな安行の地で育成された早咲きの桜。
寒緋桜系と大島桜系の交雑種とされる品種で、2月下旬から3月上旬にかけて開花し、ソメイヨシノより一足早く春を告げる存在として親しまれています。
やや小ぶりながら密に咲く淡紅色の花は、非常に観賞価値が高いものです。
安行桜は園芸の町・安行を代表する品種の一つとして、地域の景観づくりや観光資源としても活用されているそうですよ。
「密蔵院」無料駐車場も完備!安行桜が楽しめる古刹
その安行桜が楽しめる名所として人気なのが、歴史ある寺院「密蔵院」です。

密蔵院のロケーションはというと、川口の街の中心部からはやや離れた場所。
JRの最寄り駅である川口駅・西川口駅からだとバスで25分程揺られた後、さらに少し歩くことに。
ということで、やはり車でのアクセスが便利ですね。
車だと駐車場事情が気になりますが、敷地内には大きな無料駐車場がいくつかあるので安心!
とはいえ、満開時期の週末には駐車場付近が混み合いますので、早い時間での訪問がオススメです。
安行桜のピンク色のトンネル!そのコントラストはソメイヨシノ以上

やや曇天気味の空模様でしたが、参道は一足早い春を求めての参拝者で賑わっていました。

おっ、これは可愛らしい。
参道脇にある、動物をモチーフにしたお茶目な雰囲気のベンチが楽しませてくれます。

そして現れたのが、お待ちかねの安行桜が織りなすピンク色のトンネル!これは見事だ。
密蔵院の参道と境内には数十本の安行桜が植えられていますが、それらが満開を迎えるのがちょうど春分の日の頃。
訪問したのは春分の日の3日前だったので、丁度見頃でした。
安行桜はピンク色が強いので、空とのコントラストはソメイヨシノ以上!
この日は背景に青空が広がっていなかったのが、ちょっと惜しいところだったが。。。
桜に急接近!テラスは記念写真のベストスポット
参道沿いには、2階の高さから安行桜が鑑賞できるテラスがあるのが嬉しい。

下からは離れた位置から桜を見上げることになりますが、ここでは手を伸ばせば届きそうな間近で桜を見ることができます。
桜に囲まれたような記念写真を撮るには、ここがベストスポットだと思いますよ。

そしてカメラマン諸氏への耳寄り情報ですが、この場所では花の蜜を求めて集まって来るヒヨドリの写真が撮れました。
彼らもジッとしているわけではなく、忙しそうに飛び回っているので簡単には撮らせてくれませんが(苦笑)。それでも花の位置が近いので、狙い易いスポットでした。
山門はかつての薩摩藩・島津家の武家屋敷門
密蔵院の石標の脇を抜けて境内に入ります。

密蔵院は正式名を「海寿山満福寺 密蔵院」と称する、真言宗智山派の寺院です。
室町時代の文明元年(1469年)に、紀州出身の僧・永海法印によって中興開山されました。
明治初期までは京都醍醐寺無量寿院の末として、中本寺の寺格と御朱印11石を持ち、44ヶ寺の末寺を有したとのこと。
川口、浦和、草加、越谷、大宮などの各寺院への影響力がある程、格式を持った寺院だったそうだ。

本堂エリアの入口に立つ、堅牢な感じのドッシリとした山門。
この門は明治17年(1884年)に、時の弟32世住職であった三池照鳳(みいけ しょうほう)大僧正により、薩摩藩・島津家の江戸中屋敷の門が移築されたものとのこと。
島津家中屋敷は現在の千代田区内幸町の帝国ホテル付近にありましたが、昭和20年(1945年)の空襲で焼失。
中屋敷唯一の遺構となるこの山門は、貴重なものといえます。
ちなみに三池照鳳大僧正は、後に成田山新勝寺の第14世貫主となっている人物です。

硬質な雰囲気の黒門と、柔らかなピンク色をまとった安行桜とのコンビネーションも、なかなか良いですね。
地蔵尊の背後で映える安行桜も素敵だ

本堂が少し高台にあるため、その手前の安行桜との組み合わせは立体感のある花模様となっています。

水掛け地蔵尊と、その背後に広がる安行桜の組み合わせも素敵ですね。

霊園の入口に立つ、一際大きな一本木の安行桜も印象的でした。
御本尊は慈覚大師作の地蔵菩薩像
御本尊である延命地蔵菩薩は慈覚大師(円仁)作の平安時代のものとされ、高さは二尺一寸五分(約65cm)。平将門の念持仏だった、という伝承もあるとか。

密蔵院では普段より詠歌(ごえいか)教室や茶道教室などが開催されており、それらを通じて地元の方々から親しまれている寺院のようですよ。

境内の参道に埋められていたのは四国八十八ヶ所霊場の砂。
お砂踏みしながら本堂まで歩くと四国霊場巡礼と同じ御利益が頂けるらしいので、ありがたく踏み踏みして来ましたよ。

川口市には7つの寺院をめぐる武州川口 七福神巡りがあり、密蔵院にはそのうちの大黒天尊が祀られています。ここを起点にして巡って歩くも良さそうですね。
武州川口七福神

小さな竹林もあり参拝者を和ませてくれました。
お隣の九重神社を参拝して御朱印を頂こう

隣接した東側の小高い丘の上には、密蔵院と関係性も深い九重神社があります。
境内に立つ、樹齢500年以上といわれる2本のスダジイの大木が印象的。
御朱印にもこのスダジイのイラストが描かれており、そのイラストの色が月ごとに変わるというのが楽しい。
九重神社は川口を代表する神社9社を巡るという、川口九社詣 勾玉巡りの一社にも数えられています。
【記事の参考にした情報】
・密蔵院公式ページ
・樹里安「植木の里 安行」 公益財団法人川口緑化センター 樹里安
お花見の後に寄りたい!周辺のランチ・カフェスポット
安行桜を楽しんだ後に、ランチやカフェで立ち寄ってみたい店をいくつか紹介します。
【道の駅・ランチ】カフェレストラン ANDG(アンジー)
密蔵院から車で数分の「道の駅 川口・あんぎょう(川口緑化センター 樹里安)」の2階にあります。
緑に囲まれた開放的な空間で、地元の新鮮な野菜をふんだんに使った料理が人気。安行の植木や農産物のお土産も買えるので、買い物とセットでの訪問はいかが?
住所:埼玉県川口市安行領家844-2(GoogleMapで開く)
【古民家カフェ】古民家カフェ ならのき
密蔵院から少し離れていますが、落ち着いた雰囲気を好む方にオススメの隠れ家的スポット。
築約100年の古民家を再生したカフェで、木の温もりが感じる空間です。営業日は木〜日曜日なので要注意。
公式ページ
住所:埼玉県川口市安行領根岸3052(GoogleMapで開く)
【テイクアウト・古民家】TsuKuRuBa 竹蔵(つくるば たけぞう)
鳩ヶ谷本町にある、築95年の古民家を活用したテイクアウトメインのカフェ。
拳サイズのアメリカンマフィンや、自家製ジンジャーシロップのドリンクが楽しめます。テイクアウトして帰りの車内で楽しんでみては?
公式ページ
住所:埼玉県川口市鳩ヶ谷本町2丁目8-24(GoogleMapで開く)
川口のランチは事前予約やクーポン利用で、並ばずお得に!!
密蔵院の詳細情報・アクセス
密蔵院
公式ページ
住所:埼玉県川口市安行原2008(GoogleMapで開く)
御朱印の対応時間:9~16時 ※対応は書置きのみ(2026年3月現在)
アクセス:
電車)
・JR「川口駅」東口より、国際興業バス峯八幡宮行乗車25分、峯八幡宮下車、徒歩10分
・JR「西川口駅」東口より、国際興業バス 東川口行乗車25分、安行支所下車、徒歩10分
・東武伊勢崎線「草加駅」西口より、国際興業・東武バス「安行出羽」行乗車13分、安行原団地下車、徒歩15分
・東武伊勢崎線「草加駅」西口より、東武バス 新郷支所経由川口駅東口行乗車20分、横道下車、徒歩20分
・東京メトロ南北線直通・埼玉高速鉄道 「戸塚安行駅」より、国際興業バス乗車5分、安行支所下車、徒歩5分
車)
・首都高速川口線「安行IC 」より約7分
・東京外環自動車道「草加IC」より約10分
絶景本は数々あれど、埼玉にしぼられているのが良い。
一年中楽しめる、埼玉の花の名所と里山の風景の紹介。
タイトル通り、いまいちばん美しい日本の絶景写真が楽しめます!
その場所・その季節・その時間帯などの組合わせが創り出す絶景。
密蔵院に安行桜を見にゆきませんか?
本格的な春の訪れまではあと少し。ソメイヨシノが咲き始める前の時期の静かな境内で、濃いピンクの安行桜に囲まれる時間は、きっと心解けるひとときになりますよ。
一足早い春の香りを探しに、ぜひ密蔵院へ足を運んでみてくださいね。
記事の訪問日:2024/3/17




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