平安時代に創建されたと伝わる古社「行田八幡神社」は、忍城城下町の総鎮守として歴代の忍城城主より厚い崇敬を受けてきました。
現在は封じ祈祷で知られており、癌封じやぼけ封じなどの御利益を頂きに多くの参拝者が訪れているんですよ。
そして毎月行田八幡神社の境内を中心に街中が花手水で飾られるという、「花手水ウィーク」のイベントが開催され訪問を楽しませてくれています。
そんな行田八幡神の見どころと、花手水ウィーク開催中の様子をご紹介。
目次
「行田八幡神社」花手水ウィークに忍城総鎮守を参拝
”花手水ウィーク”は行田八幡神社を中心とした街ぐるみイベント

多くの神社や寺院には、お参り前に手や口を清めるための手水舎(ちょうずや)と呼ばれる水場が設けられています。
花手水(はなちょうず)とは、それらを花で飾ることです。
行田八幡神社では、令和2年(2020年)4月から花手水で境内が飾られるようになりました。
さらに同年10月からは、毎月1日~14日に商店や民家の軒先にも花手水を飾る「花手水ウィーク」が街ぐるみで開催されるようになりました。
これは街に一体感が生まれる素敵なイベントですよね。
そんな花手水ウィーク期間中に、行田八幡神社の参拝に出かけてみましたよ!
「行田八幡神社」忍城総鎮守として厚く城主の尊崇を受けた

車で訪問しましたが、最寄りの駐車場は満車で少し離れた大駐車場へ。
境内もとても活気があり、これも花手水ウィークによるものなのかな?

行田八幡神社の起源は遡ること平安時代。源頼義・義家が奥州討伐に滞陣したおり、当地で戦勝を祈願するために勧請したのに始まるとされます。
ちなみに、当初の鎮座地は今よりも少し南の佐間村だったとのこと。
天文年間(1532~1555年)に現在の地に移ると、当時の忍城城主だった成田長泰が当社を深く崇敬。
忍城城下の総鎮守として社殿を修補するなどの保護をおこない、「城主八幡」とも呼ばれました。
忍城について
忍城は15世紀後半に成田氏によって築城された城。広大な沼地と自然の地形を巧みに利用した構造から、水に浮いているように見えたため「忍の浮き城」の別名でも知られます。
歴史上最も有名な場面は、天正18年(1590年)の豊臣秀吉による小田原征伐。石田三成率いる大軍に包囲され、大規模な水攻めを受けましたが、成田長親を中心に一致団結して城を守り抜きました。
北条氏の本城である小田原城が降伏するまで持ちこたえたエピソードは、小説や映画「のぼうの城」でも広く知られています。
江戸時代になると忍藩の藩庁として親藩・譜代大名が治める要衝となり、現在は再建された御三階櫓が街のシンボルとなっています。
\ 忍城の詳細についてはこちら!/

そして江戸時代に入っても、代々忍城主から崇敬を受けました。
特に江戸幕府老中も務めた阿部忠秋(ただあき)は八幡大神の御神像を奉献するなど、その崇敬は厚かったといいます。
また、次の代の阿部正識(まさつね)も自筆の額を献進しています。
ちなみに神社の社殿は一般的に南向きか東向きに建てられることが多いのですが、行田八幡神社は忍城に向かって西向きに建っていたことから.「西向き八幡」とも呼ばれているんですね。
阿部忠秋(1602~1675年)
江戸時代前期の譜代大名・老中で忍城主を務めた人物で、父は徳川家康に仕えた阿部正次。
忠秋は若くして幕政に参与し、徳川3代将軍・家光の側近として信任を得た。
寛永12年(1635年)に忍藩主となり、藩政の安定と城下町の整備に尽力する一方、幕府では老中として武家諸法度の運用や大名統制に深く関与した。
厳格かつ実務的な政治姿勢で知られ、島原の乱後の政局運営にも関わるなど、幕府中枢を支えた重臣です。
誉田別尊(応神天皇)をはじめ五祭神を祀る

現在の社殿は平成元年(1989年)に竣功された、比較的新しい建物です。
江戸時代の行田の町は、元和(1615~1624年)・宝永(1704~1711年)・弘化(1844~1848年)年間の3度に渡る大火に見舞われているんですね。
これらの大火の都度、社殿の焼失や再建が繰り返えされてきたんだそうです。
中でも弘化3年(1846年)の大火は記録的なものといわれ、これを契機に防火に有効な蔵造りが多く建てられるようになり、現在の蔵のまち行田に繋がっています。

拝殿
御祭神は五祭神
■誉田別尊(ほむだわけのみこと):第15代天皇・応神天皇のこと。弓矢の神・文教の祖・殖産興業の神として崇められています。
■気長足姫尊(おきながたらしひめのみこと):安産・子育ての神。
■比売大神(ひめのおおかみ):道中安全・交通安全・学芸の道の神。
■大物主神(おおものぬしのかみ):縁結びの神。
■神素盞鳴尊(かむすさのおのみこと):天照大御神の弟神で、開運厄除の御利益あり。
これは幅広い御神徳が頂けそうですね!

拝殿前にいる狛犬はなかなか迫力がありますね。
右手阿形の形の狛犬は玉取りといわれるポーズのもの。玉は富や良い兆しなど、めでたいことを象徴しているようですよ。

左の吽形の形の狛犬は、子供の狛犬に乗っかっているタイプのものでした。
応神天皇は100歳超えの長寿だった

主祭神である応神天皇(誉田別尊)は、100歳超えの長寿だったといわれています。
その応神天皇が戌(いぬ)の月・亥(いのしし)の日の生まれであったことから「戌亥(いぬい)八幡」とも呼ばれ、戌年・亥年生まれの長寿の守護神として崇敬を集めているんだそうですよ。
ということで、戌年・亥年生まれの方々には特にオススメの神社ということになりますね!

拝殿前にはビタミンカラーでまとめられた、綺麗な花手水が置かれていましたよ!
癌封じの御祈祷もおこなわれている”封じの宮”

本殿
そして行田八幡神社は、封じ(ふうじ)の御祈祷でも知られています。
封じの代表例としては、赤ちゃんが夜中に泣き叫ぶ”かんむし”というのがありますよね?アレを抑える”虫封じ”の風習は昔からあったようですよ。
こちらでは虫封じの他にも、”癌封じ” ”ぼけ封じ” ”難病封じ”などの祈願が広くおこなわれているとのこと。
現代的な様々な病の不安に寄り添ってくれるのは、とてもありがたいですね!

境内社にも病の専門分野的な神様がいらっしゃいました。
左の「瘡守稲荷社(かさもリいなりしゃ)」は食物の神であるとともに、おでき・吹き出物・湿疹に対する御利益を持ちとのこと。
右は「目の神社」と呼ばれており、眼病の神として信仰が厚いとのこと。
最近視力が落ち気味なので、入念にお詣りをさせて頂きましたよ。

瘡守稲荷社は、癌封じの御利益もお持ちのようですね。
「なで桃」桃は日本古来より魔除けの果実

光り輝く桃が祀られている「なで桃」は、延命長寿・病魔退散・厄災消除の御神徳を持つものとして信仰されているとのこと。
桃は日本古来より、魔除け効果のある果実といわれているらしい。その象徴が桃太郎ってわけですね。
撫でると御利益が頂けるそうですが、新型コロナ対策の折にて”撫でないで!”との注意書きが。
やむなくエアーなでなでにてお詣りさせて頂きました。

なで桃横の木々にくくり付けられた、「叶」の文字が入った小さな絵馬が可愛らしかった!
こんな将棋の駒のようなミニサイズのものが用意されているんですね。

その近くには赤い花をメインに仕立てられた、艶やかな雰囲気の花手水がありました。
「愛宕神社」結びいちょうの開運スポット

境内社は社殿を取り囲むように点在しているので、社殿左手の「愛宕神社」の鳥居を抜けて一周してゆきます。
愛宕神社に祀られているのは、火伏の神様として知られる軻遇突智命(かぐつちのみこと)。

虫封じのいちょう
こちらは「結びいちょう」と呼ばれるいちょうの木。
金運・健康・縁結び・仕事・総合毎に色が分かれた結び文に願いごとを書き、横にある結びひもに結ぶといちょうの御利益が頂けるというもの。
結び目には神の御心が宿るそうですよ。”実を結ぶって”といった言い回しもありますよね。

こちらの手水鉢は天保4年(1833年)に奉納された古い手水鉢。
しっとりと落ち着いた雰囲気の花手水が、年代物の鉢とマッチしてました。
「医薬の祖神おやがみ」自然を取り込んだ風流な演出

社殿の右手にあったのが「医薬の祖神おやがみ」。
八角形石柱には、無病息災・病気平癒の御神徳を持つ薬祖神が祀られています。

たもとに「鏡池」があり、”水面に映る竹林をご覧下さい”とありますね。
覗いてみると、おー、綺麗に竹林が映ってますわ。自然を感じられる演出が風流で素敵でした。
「恵比寿神社・大国主神社」商売繁盛と縁結び

境内の北側には、商売繁盛の神を祀る「恵比寿神社」と、縁結びの神として知られる「大国主神社」が祀られていました。
鮮やかな季節限定の御朱印

境内参拝後に社務所で御朱印を頂きましたよ。

左が通常御朱印、右側の花模様があしらわれた華やかなものは季節限定の御朱印でした。
ともに書置きでの対応でした。
行田八幡神社への詳細情報・アクセス
行田八幡神社
公式ページ
住所:埼玉県行田市行田16-23(GoogleMapで開く)
アクセス:
電車)
・秩父鉄道「行田市駅」から徒歩7分
・JR「吹上駅」下車、朝日バス(行田折り返し場行・総合教育センター行き)乗車、約15分、「新町二丁目」または「行田本町」下車
車)
・東北自動車道「羽生IC」より約25分、または、「加須IC」から約30分
・関越自動車道「花園IC」より約50分、又は、「東松山IC」から約40分
・無料駐車場あり(参集殿前 11台、第二駐車場 18台、第三駐車場 16台、大駐車場 普通車61台、バス2台)
行田の街を花手水めぐり
行田の街・花手水ギャラリー

参拝後は街中でおこなわれている花手水ウィークの様子を見て回りました。
お店の前に並ぶ花手水は、工夫が凝らされた個性的なものが多いので楽しいですよ!
印象的だったものをいくつかご紹介します。

こちらの花手水は、ピンクのガーベラを中心に華やかさが演出。

丸い玉みたいな花が可愛いらしいですね!ピンポンマムと呼ばれる菊の花です。

ピーちゃん達がヒマワリを眺めています。

艶やかなパステル調のガーベラのグラデーションと東洋的な人形が、独特の雰囲気を醸し出していました。

こちらの花手水か何屋さんの前にあったかは、もうお分わかりかと(笑)。
神社に参拝に行くと、神々についてや神社施設の呼び名・役割について知りたいけど、聞ける相手もいない!
ってことありません?そんな時、網羅範囲が広い本書は結構頼もしいですよ!
関東の強力なパワーを持った神社を、その位置関係から紐解くなど読み応えのある本。
関東周辺に沢山の素晴らしい神社があることに改めて驚きますね。写真も綺麗!
行田 花手水ウィーク散策マップ

行田花手水weekのページ(行田市観光NAVI)
「花手水week 散策マップ」には、SNSオススメスポットなんて記載もあるので、是非お気に入りの”映えるスポット”を探してみて下さい。
紙のマップは行田八幡宮や観光物産館ぶらっとぎょうだをはじめ、花手水を置いている一部の店先にもありましたよ。
行田市ランチは事前予約やクーポン利用で、並ばずお得に!!
行田八幡神社へでかけてみませんか?
歴史のある行田八幡神社ですが、現代人の悩みにも寄り添ってくれている素敵な神社でした。
境内には花手水をはじめ楽しく参拝ができるような工夫が色々とされており、興味深く参拝できましたよ。
あと、町ぐるみでおこなわれている花手水ウィークも素敵でしたよ!
行田の町に残る古い建物を見学しつつの花めぐりは、なかなか楽しいですよ。
花が一杯の花手水ウィークに、行田八幡神社へ参拝に出かけませんか?
記事の訪問日:2021/10/3




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