
埼玉県さいたま市「中山神社」は見沼田んぼ地域に鎮座の古社。
大宮氷川神社・氷川女体神社と共に一帯の氷川神社を形成した神社ともいわれます。
古社の雰囲気が味わえる静かな神社ですが、御朱印が物凄く充実しているという意外な面もあり、参拝が楽しめる神社ですよ!
『中山神社』 氷川神社の流れを持つ神社

中山神社が鎮座する地域は、荒川水流系の芝川が流れて、広々とした田んぼや畑が周囲に広がるエリア。
さいたま市内の県道(第二産業道路)から、中山神社の看板に従い参道に入ります。
木々に囲まれ静けさ漂う参道の先に、中山神社は鎮座しています。
「二の鳥居」氷川神社の扁額

あまり大きくないですが、鳥居の脇に駐車場がありましたので、そこに滑り込ませます。
初詣などの時は、すぐ一杯になっちゃいそうな駐車場だが。。。
こちらの鳥居は「二之鳥居」で、実は走ってきた県道を挟んだ反対側に「一之鳥居」がある様です。
順路が逆になりますが、帰りに一之鳥居をくぐりに寄ってゆこう。たぶん、中山神社初訪問あるあるだと思われますので、ご勘弁を(苦笑)。

二之鳥居の扁額には「氷川神社」の旧社名が残ります。
明治40年(1907年)に周辺の神社と合祀(ごうし)した際、当地の中川村の”中”と、隣の上山口新田の”山”の字を取って「中山神社」に社名変更されています。
「狛犬」ご挨拶して境内へ

静かで落ち着いた雰囲気の境内ですね。
境内半ばに狛犬が控えます。


明治3年(1870年)に納めるられた狛犬のようです。
「拝殿・本殿」中山神社と氷川三社

「拝殿」です。
創建は崇神(すじん)天皇の御代2年(西暦前95年)と伝えられる古社です。紀元前ですか、相当古いですなあ。。。
また、江戸時代には徳川家康から社領15石の御朱印を賜った、格式のある神社です。
元々の社名の氷川神社ですが、同じさいたま市に氷川神社の総本社「大宮氷川神社」 があります。
- ■「大宮氷川神社」は須佐之男命(すさのおのみこと)を祀る男体社であった。
- ■さらに、同市にある「氷川女体神社」は稲田姫命(いなだひめのみこと)を祀る女体社。
- ■そしてさらに、その息子にあたる大己貴命(おおなむちのみこと)を御祭神として祀る王子社が現「中山神社」。
という位置付けで、三社で一帯の「氷川神社」を形成していた、と言われています。

実際、この三社は地図上綺麗に一直線に並ぶ配置になっているんですよ!
中山神社は、真ん中にあたることから「中氷川社」と呼ばれました。(中川村の”中”の意味もありそうだが。。。 )
また、大己貴命を祀ることから、「簸王子社(ひおうじ)」と呼ばれたりしました。

各氷川神社がある一帯は、かつて「見沼田んぼ」という大きな沼地でした。古代の海の名残です。
その広範のエリアをカバーする役割で、それぞれの鎮座があったのかもしれませんね。
夏至には大宮氷川神社に日が沈み、冬至には氷川女体神社から日が昇る様な配置になっているそうですよ!
色々考察すると興味深いですね。

拝殿裏の本殿。
柵の隙間からちょいとのぞかせて頂きました。
「旧本殿」貴重な県指定文化財

現在の本殿の裏手に「旧本殿」の建物が残されています。(格子の建屋の中に保存。)
安土桃山時代の建築ですかね。

初期型社殿の「見世棚造(みせだなづくり)」から、「流造り(ながれづくり)」への過渡期としての特徴を持っている点で貴重だそうですよ。
県の指定有形文化財になっています。
すでに神様が祀られていない状態ですが、厳かな雰囲気が残りますね!
「御火塚」昔より続く特殊神事

拝殿に向かう手前に、何やら秘めやかな祭事場があります。
中央の碑には「御火塚」とあります。

ここは「鎮火祭」という特殊神事が行われる場所。
この祭礼は一時期しばらく中断されてましたが2007年に再開されています。
昔は薪を夜通しで焚き、その炭を神前に供えていたそうです。
「灯籠」江戸時代のもの

時代を感じさせる境内の灯籠。安政三年とあるので、江戸時代後期の物ですね。

石の台座には獅子と思われる彫り物。

灯籠と台座の間に怖い顔めっけ!
「境内社」

境内社の「荒脛 (あらはばき)神社」。
氷川神社の主祭神は出雲系の神ですが、それ以前の先住の神が荒脛の神だったといわれます。

「八社合祀殿」には、神明社・飯成社・淡嶋社・疱瘡守護社・磐社・石上社・竈神社・稲田宮主社の八社が祀られています。

境内の「稲荷神社」。

稲荷神社の鳥居は、境内外の二之鳥居の横にありました。
「御朱印」なんと!100種類以上

この神社には別棟の社務所が無いのですが、拝殿に神職の方がいらっしゃったので直接御朱印をお願いできました。
「どれにします?158種類ありますが。」「えっ?(絶句)。。。」
中から選んで厳選する気力も無かったものですから。。。、一番標準的なものをお願いしました(苦笑)。いわゆる定番の。
拝殿脇に100種類以上の御朱印の見本がありますが、これ全種類対応頂けるという事なんですね。いやー、びっくりです。
「全種類お持ちの方っているんでしょうか?」つい興味本位で尋ねてしまった。
「御一人だけコンプリートされた方がいらっしゃいました。御朱印帳4~5冊になりましたよ。」
おおっ。。。(再度、絶句)

頂いた御朱印。
左は現在の中山神社の名前の御朱印、右は旧社名である氷川簸王子社の御朱印。2種を直書きで頂きました。
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「一の鳥居」気付きづらい場所に。。。

帰りがけに「一ノの鳥居」に立ち寄り。二ノ鳥居までは約300m弱の距離。
元々参道があった場所に県道がドンっと入って分断されたイメージなんでしょうが。。。、見逃がされそうな場所にありちょっと寂しい。
アクセス
住所:埼玉県さいたま市見沼区中川145-65(GoogleMapで開く)
アクセス:
電車)
・JR「大宮駅」から国際興業バス・西浦ゆき(大12-3) 乗車、「中山神社前」下車
・JR「北浦和駅」から東武バス(岩槻駅・宮下・東新井団地行き)乗車にて、「富士見ヶ丘」下車
・JR「さいたま新都心駅」東口から東武バス(東新井団地行き)乗車にて「富士見ヶ丘」下車
車)
・首都高速「さいたま見沼IC」より約700m(約2分)
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いかがでしたか?
中山神社はこじんまりとした神社ながら、歴史を感じさせる古社。静けさの中で参拝しながら、なんで氷川三社は一直線に並んでたのか?などと、想像・妄想するのも楽しいですよ。
100種類以上もある御朱印も見逃せません。様々なデザインを楽しんでみたり、はたまた、記載の由来を辿ってみたりと、「御朱印めぐり」は見るだけでも楽しそうです。
古くて新しい魅力がある中山神社に立ち寄ってみませんか?

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【記事の訪問日:2020/8/8】