東京都 埼玉県 千葉県 神奈川県 群馬県 栃木県 茨城県 長野県 静岡県 三重県 山梨県 京都府 和歌山県 福岡県 北海道 神社 寺 七福神巡り 城 古墳 古い町並み ハイキング・登山 川・湖・滝 島 鍾乳洞 ジオパーク 花 紅葉 ダム 博物館 美術館 動物園 遊園地 世界遺産 夜景 サイクリング 食 春 夏 秋 冬 特集記事 ピックアップ 旅のキーワード

「中山神社」は埼玉県さいたま市の、見沼田んぼと呼ばれる地域に鎮座する神社。
一方、市内には氷川神社の総社の武蔵一宮・氷川神社があります。
その武蔵一宮と、さらに同市内の氷川女体神社との3社とで一帯の氷川神社を形成していたともいわれます。
そんな歴史のある古社ですが、御朱印が物凄く充実しているという話題を持つ神社だったりもします。
『中山神社』 氷川神社の流れを持つ神社

中山神社が鎮座する地域には、荒川水流系の芝川が流れます。
そして周囲は広々とした田んぼや畑が広がります。
そんなエリアに差し掛かり、看板に従い県道から木々に囲まれた小道に入る。
静けさ漂う参道を進むと、その先に中山神社は鎮座しています。
「二の鳥居と氷川神社の扁額」

車での訪問でした。
大きくないですが鳥居脇に駐車場がありましたので、滑り込ませます。
初詣など、混雑時はすぐ一杯になっちゃいそうな駐車場だが。。。
で、こちらの鳥居は実は二之鳥居。
走ってきた県道を挟んだ反対側に、一之鳥居があるようです。
順路が逆だが、帰りに一之鳥居に挨拶に行こう。
たぶん中山神社初訪問あるあるだと思われるので、ご勘弁を。

二之鳥居の扁額には、旧社名の「氷川神社」が残ります。
中山神社の元々の社名は「氷川神社」でした。
明治40年(1907年)に周辺の神社と合祀(ごうし)され、その際、当地の中川村の”中”と、隣の上山口新田の”山”の字を取って「中山神社」に社名変更されたそうです。
「明治時代の狛犬」

周囲も静かな場所ですが、境内もさらに落ち着いた雰囲気。

境内半ばに狛犬が控えます。

明治3年(1870年)に納めるられた狛犬でした。
「拝殿で参拝、氷川神社の家族構成!?」

参道を真っすぐ進むと拝殿です。
創建は崇神(すじん)天皇の御代2年(西暦前95年)と伝えられる古社です。
紀元前ですか、相当古いですなあ。。。
また、江戸時代には徳川家康から社領15石の御朱印を賜った、格式のある神社でもあります。

中山神社の元々の社名は氷川神社でした。
氷川神社といえば、同じさいたま市に氷川神社の総本社「武蔵一宮・氷川神社」があります。
地元では大宮氷川神社と呼ばれてます。
一説によると。。。
- ■「大宮氷川神社」は、須佐之男命(すさのおのみこと)を祀る男体社だった。
- ■さらに、同市の「氷川女体神社」は稲田姫命(いなだひめのみこと)を祀る女体社。
- ■そしてさらに、その息子の大己貴命(おおなむちのみこと)を祀る王子社が現「中山神社」。
- という位置付けで、三社で一帯の「氷川神社」を形成していた、とも言われてるんですね。
実際この三社は、地図上綺麗に一直線に並ぶ配置になっているんですよ!

中山神社は、真ん中にあたることから「中氷川社」と呼ばれていたそう。
(中川村の”中”の意味もありそうだが。。。 )
また、大己貴命を祀ることから、「簸王子(ひおうじ)社」とも呼ばれました。

時代をさかのぼると、この一帯はかつて「見沼田んぼ」と呼ばれる大きな沼地でした。
古代の海の名残だったんですね。
その広範のエリアをカバーするために、それぞれの役割を持っていたのかもしれません。
また、稲作に必要な暦と関係しているともいわれます。
夏至には大宮氷川神社に日が沈み、冬至には氷川女体神社から日が昇るような配置になっているそうですよ!
へえ~、ですね。様々な考察を聞くと、色々と興味深い。

「旧本殿は安土桃山時代の建築」

現在の本殿の裏手に旧本殿の建物が残されています。
写真の格子の建屋の中にあります。
建築年は明らかでないですが、15世紀後半~16世紀前半の木材が使用されているのが、材質の測定調査でわかっています。
安土桃山時代の頃の建築ですね。県の指定有形文化財になっています。

初期型社殿の「見世棚造(みせだなづくり)」から、「流造り(ながれづくり)」への過渡期としての特徴を持っている点で、時代考証的にも貴重だそうですよ。
すでに神様が祀られていない状態ですが、厳かな雰囲気が残ります。
「御火塚、昔より続く特殊神事」

拝殿に向かう手前に、何やら秘めやかな祭事場があります。
中央の碑には御火塚とあります。

ここは「鎮火祭」という特殊神事が行われる場所。
鎮火祭は焚き終った炭火の上を素足で渡り、無病息災及と火難がないように祈願するもの。
毎年12月8日に行われる神事です。
この祭礼は一時期しばらく中断されてましたが、平成19年(2007年)に再開されています。
昔は薪を夜通しで焚き、その炭を神前に供えていたそうです。
結構荒々しい神事ですな。
「江戸時代の灯籠」

時代を感じさせる境内の灯籠。
安政3年とあるので、江戸時代後期の物ですね。

石の台座には獅子の彫り物。

灯籠と台座の間に怖い顔めっけ!
「境内社をめぐる」

境内社の「荒脛 (あらはばき)神社」。
氷川神社の主祭神以前の、先住の神が荒脛の神だったといわれます。

「八社合祀殿」には、神明社・飯成社・淡嶋社・疱瘡守護社・磐社・石上社・竈神社・稲田宮主社の八社が祀られています。

稲荷神社の鳥居は、境内外の二之鳥居の横にありました。
「御朱印、なんと100種類以上!?」

参拝が終わって御朱印を頂きます。
この神社には別棟の社務所は無いのですが、拝殿の神職の方から御朱印が頂けました。
「どれにします?158種類ありますが。」「えっ?(絶句)。。。」
良く見れば、拝殿脇に100種類以上の御朱印の見本がありました!
これ全種類対応頂けるという事なんですね?いやー、びっくりです。
初回なんで、まずは一番標準的なものをお願いしました。

頂いた御朱印。
左は中山神社名の御朱印、右は旧社名・氷川簸王子社の御朱印。
ダイナミックな書体ですね。
ちなみに興味本位で「全種類の御朱印をお持ちの方っているんでしょうか?」と、つい尋ねてしまった。
「御一人だけコンプリートされた方がいらっしゃいました。
御朱印帳4~5冊になりましたよ。」
おおっ、ツワモノはやはりいるのね。。。(再度、絶句)
「最後に一の鳥居へ」

帰りがけに二ノ鳥居からは約300m程離れた一ノの鳥居に立ち寄り。。
元々参道がつながっていた場所に、県道がドンっと入って分断されたイメージなんでしょうなあ。
見逃がされそうなちょっと寂しい場所にありました。
アクセス
- 中山神社
- 住所:埼玉県さいたま市見沼区中川145-65(GoogleMapで開く)
- アクセス:
- 電車)
- ・JR「大宮駅」から国際興業バス・西浦ゆき(大12-3) 乗車、「中山神社前」下車
・JR「北浦和駅」から東武バス(岩槻駅・宮下・東新井団地行き)乗車にて、「富士見ヶ丘」下車
・JR「さいたま新都心駅」東口から東武バス(東新井団地行き)乗車にて「富士見ヶ丘」下車 - 車)
- ・首都高速「さいたま見沼IC」より約700m(約2分)
![]() | 価格:1,430円 |

中山神社に参拝に出かけませんか?

いかがでしたか?
中山神社はこじんまりとした神社ながら、歴史を感じさせる古社。静けさの中で参拝しながら、なんで氷川三社は一直線に並んでたのか?などと、想像・妄想するのも楽しいですよ。
100種類以上もある御朱印も見逃せません。様々なデザインを楽しんでみたり、はたまた、記載の由来を辿ってみたりと、「御朱印めぐり」は見るだけでも楽しそうです。
古くて新しい魅力がある中山神社に立ち寄ってみませんか?
近隣スポットもチェック!



