
埼玉県さいたま市の「見沼通船堀公園」周辺を散策します。
江戸時代の灌漑施設であった運河跡が再現されている「見沼通船堀公園」は、見沼たんぼと呼ばれる広大な緑地空間の中にあります。
見沼通船堀跡の見学を中心に、自然豊かな水辺を歩くのんびりな散策を紹介します。
『見沼通船堀と水風景の散策』
埼玉県のさいたま市内で気軽に散歩できて、プラス!何かワンポイント見どころがある様な散策コースはないかな?そんな感じで近場のスポット探しを始めた週末。
そういえば、確か小学校の郷土史で習った見沼通船堀ってさいたま市にあるんだよな?見たこと無いな。史跡とかあるのかな?とふと思い、調べたら「見沼通船堀公園」っていう公園があったの。
川べりにあり、散策にも良さそうなので出かけてみました。そんな、のんびりな歴史散歩を紹介します。
「見沼たんぼと緑化公園」

南北約14km、外周約44kmにもおよぶ広大な緑地で、約1,260ヘクタールの広さがあります。(東京ドーム約270個分!)
この大規模な緑地エリアには、県内東部を流れる芝川などの川沿いを中心に、自然公園や貴重な史跡などのちょっとした見どころ・遊びどころが多いエリアです。
また、見沼たんぼ周辺を流れる見沼代用水沿いに整備されている「緑のヘルシーロード」は、自転車・歩行者専用道路が整備されており手軽に歩ける憩いの場となっています。
「見沼通船堀公園」 駅からも近い

「見沼通船堀公園」の最寄り駅はJR武蔵野線・東浦和駅で、駅からは徒歩約8分です。
位置的には見沼たんぼの中でも南寄りで、東京に近い側に位置します。
公園に入ると竹林なんかがあり、良い雰囲気です。

公園を囲む様に見沼代用水が流れており、そちらの方に史跡があるようなので歩いてみます。
見沼代用水は江戸時代に開発された農業用の灌漑水路です。水が綺麗ですね!
用水路沿いに涼し気な遊歩道が続きます。

「史跡・見沼通船堀跡」 パナマ運河と同じ仕組!

さあ、ちょこっと小さな社会科見学で、本日のテーマ見沼通船堀の説明になります。
これは、本流と用水の水位差がある場合に閘門を使って水位を調整しながら通船させるもの。方式としては太平洋と大西洋を結ぶパナマ運河と同じ方式の運河なんですよー。
パナマ運河より180余年も前に開通したこの運河は、江戸との産業交流に大きく貢献。歴史的な価値があり国指定の史跡になっています。
まあ、パナマ運河と規模は大分違いますがね。順を追って、見沼通船堀りの仕組みを見てみましょう。

芝川は県内東部を流れる荒川の支流で、江戸の墨田川に繋がる一級河川でした。
この川が江戸への舟運の本流ですね。

芝川に流れ込んでいる細い川は見沼代用水。
こちらは利根川から引かれた用水路で、芝川より最大3m高い位置にあります。

船は芝川から代用水に船が入る場合、まず一の関に入り水位が調整されます。

次に二の関に入り、最終的な水位の調整が行われます。
これによりウォータースライダーにならずに、無事芝川に合流できる様になります(笑)。

東縁と呼ばれる東側の通船堀と同じ仕組みの関が、西側にもあります。
「皇太子殿下訪問の碑」 殿下も視察

こちらでは年に一度、見沼通船堀閘門開閉の実演が行われています。2006年には皇太子殿下(現:今上天皇陛下)が視察でご訪問されているんですよ。
機会があれば一度見てみたいものだ。(令和2年の実演は残念ながら中止されました。)
「木曽呂の富士塚」 江戸時代の名残

この辺りは通船堀り以外でも、川べり散策には良さそうな感じ。
ということで代用水沿いを歩いていると、不思議な小山がありました。なんだろ?古墳か?

江戸時代の富士山信仰が盛んであった頃、富士山の形を模した富士塚に参拝する風習の名残ですね。この富士塚は結構でかいです。
1800年に造られた埼玉県では現存する最古の富士塚だそうで、国の有形文化財に指定されています。
へえー、意外な史跡にでも出会えました。

散策路途中の休憩所にて一息つこうとしましたが。。。満席でした(苦笑)。
「水神社」 川と生きてきた地域

「水神社」があり、この地域が川と密接な関係があった地域だったことを感じさせます。
水難防止が祈願されていたことでしょう。

失礼しました。。。この界隈は猫が非常に多いにゃあ。
アクセス・近隣マップ

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気軽に史跡スポットを歩こう!
一見地味そうなスポットでも(笑)、試しに行ってみると「へえ~、そうなんだ」と興味深い歴史のエピソードを持っていたり、地域を知ることもできたりしますね。
そしてそこが気持ちの良いお散歩コースであればまた立ち寄りたくなりますよね?歩きに出かけてみませんか?

サステナブルにお得な買い物ができるって、いいんじゃない。
【記事の訪問日:2020/5/23】