
埼玉県幸手市にある「権現堂堤」は、秋のお彼岸の季節になると妖艶に咲き誇る曼珠沙華(彼岸花)で真紅に染まります。まさにレッドカーペットのよう!
そんな、満開の曼珠沙華の様子と権現堂堤の歴史、四季折々出かけてみたい権現堂公園の紹介をします。
『秋の幸手権現堂堤で曼珠沙華を楽しむ!』
「幸手と権現堂堤について」

埼玉県幸手市は県の北東部に位置しており、市の東側は千葉県に、北側は茨城県に隣接しています。
利根川の豊かな水と肥沃な土壌により、県内有数の米どころとなっています。そのため多くの田んぼの景色が見られる地域ですよ。
東京から約50km圏内なので近年は首都圏の住宅都市として発展してますが、古くは日光街道の宿場町として栄えた歴史もあります。
そんな幸手市にある権現堂堤(ごんげんどうつつみ)は、四季を通して美しい花が楽しめるシンボル的なスポットであります。
特に、春の桜に関しては約1000本のソメイヨシノが1kmに渡って咲き誇り、関東でも随一の桜の名所として知られます。
この時期の権現堂堤は曼珠沙華(彼岸花)が咲く季節。秋の権現堂堤に出かけてみましたので紹介します。
「曼珠沙華のレッドカーペット!」

開花の状況ですが。。。、まさに見頃。まさしくレッドカーペットのような状況でした!

権現堂の曼珠沙華は年々植栽で増やされており、現在は約500万本あるそうですよ!凄い数ですね~。

曼珠沙華の花って、ちょっと不思議な雰囲気を持ってますよね。妖艶な雰囲気で、和というよりは東洋的な雰囲気というか。

そして、別名が彼岸花ともいわれる様に、お彼岸の時期の数週間だけ咲きます。
すーっと伸びた茎に、葉っぱも付けず鮮やかな花だけが付く。葉は花が終わった後に生えてくるらしい。一般な花とは真逆な性質も、な~んかミステリアスですねえ。

例年行われている「幸手曼珠沙華まつり」は、本年は新型コロナの影響で残念ながら中止。屋台の出店やイベント開催などはありませんでした。
それでもカメラ片手に、秋を見つけに来た多くの来園者で賑わっていました。

若干曇り気味でしたが、秋ならではの花景色を堪能できました!

権現堂堤の遠景です。堤に沿って植えられているのが、名物である桜並木です。
- 桜の名所としては、大正時代には6kmにわたり約3,000本の桜があり、当時すでに桜の名所として賑わっていました。
- 明治9年(1876年)には明治天皇が東北巡幸の際に立寄ったことから、行幸(みゆき)堤とも呼ばれました。(後ほど紹介する行幸湖の名も、ここからきています。)
- しかし、昭和の初め頃には桜の多くが燃料として伐採されてしまいました。
- その後、昭和24年(1949年)に改めてソメイヨシノを植樹したものが、現在の権現堂堤の桜という事になります。
そんな桜の歴史があったようですよ。
「行幸湖と権現堂堤の歴史」

曼珠沙華の花模様を堪能したところで、権現堂堤と権現堂公園を紹介します。
権現堂堤は元々は川の堤防だったところです。
権現堂堤と並行して利根川の支流・中川が流れています。この脇に水門があり、水門の奥には「行幸湖(みゆきこ)」と呼ばれる権現堂調節池があります。

権現堂堤は江戸を守る重要な堤防とされてましたが、堤は幾度となく決壊しこの地域は水害で悩まされ続けた歴史があります。
川は昭和初期に堰き止められ、現在の調節池の姿は昭和から平成にかけて整備されたものです。
昭和に入ってようやく水害に悩まないで済む、穏やかな地域になったということですわ。
「権現堂公園」

権現堂堤は県営の公園「権現堂公園」内にあります。
公園は「幸手権現堂桜堤(4号/3号公園)」と「多目的運動広場(1号公園)」の、2つのエリアに分かれています。権現堂堤は4号公園内に位置します。
堤の中間にある「峠の茶屋」。喫茶とパンなどの軽食がとれます。ソフトクリームもあるよ!

公園内にあるヤギがいるミニ牧場は子供達の人気者でした。

3号公園には「芝生公園」や「展望の丘」などの広い空間があり、多目的運動広場には全面芝の「運動広場」や有料の「球技広場」などがあります。
「農産物直売所 さくらファーム」

権現堂公園の向かいに、JA農産物直売所「さくらファーム」があったので立ち寄ってみました。
生地からソースまで自家製で、石窯で焼く本格派のピザ屋さんが入ってたりするのはちょっと驚き。
サクッと蕎麦を頂きましたが、天ぷらの種類を自分で選べるのがちょっと面白いシステムだった。

所内では猿回しのイベントが行われてました。
権現堂公園へのアクセス情報
住所(幸手権現堂桜堤):埼玉県幸手市大字内国府間887番地3(GoogleMapで開く)
アクセス:
電車)
・東武日光線幸手駅より朝日バス「五霞町役場」行きバスに乗車、「権現堂」で下車 (バスは1時間に1本)
車)
・最寄りの高速道路IC:圏央道の幸手ICから約10分、東北自動車道の久喜ICから約20分
レンタサイクル(幸手市観光協会)
権現堂堤に出かけてみませんか?

埼玉県幸手市にある権現堂堤と権現堂公園をご紹介しましたが、いかがでしたか?
今回は秋の曼珠沙華の季節での訪問でしたが、権現堂堤では四季折々の花が楽しめます。それぞれの季節に出かけてみたいスポットです。
駅から権現堂公園へ行くバスは東武・幸手駅からは1時間に1本程度とやや少なめ。駅前で自転車を借りて、色々立ち寄りながら向かうのも良さそうです。 (駅前東口の自転車預り所で自転車レンタルの扱いあり)
幸手権現堂堤に季節を感じに出かけてみませんか?

サステナブルにお得な買い物ができるって、いいんじゃない。
【記事の訪問日:2020/10/3】