上田市は、戦国時代の名将とうたわれ、NHK大河ドラマ「真田丸」でも注目された武将・真田氏ゆかりの地です。
真田氏が築城した日本100名城にも数えられる上田城を中心に、歴史好きならぜひ立ち寄ってみたい上田城城下町スポットを紹介します。
上田ならではのグルメスポットの紹介もあるので、城下町歩きをする際にぜひ参考にしてみて下さい。
目次
真田氏ゆかりの地・上田市

上田駅前の真田幸村像
長野県上田市は戦国武将・真田氏のゆかりの地として、上田城跡を中心に歴史と文化が息づく城下町です。
駅前の広場には、平成28年(2016年)のNHK大河ドラマ「真田丸」の主人公にも取り上げられた、真田幸村の像が出迎えてくれますよ。
さらに上田は千曲川沿いの美しい景観や、信州そばや果物などの美味しいものを通じて、自然の豊かさも感じられる町でもあります。
そんな上田市内にある、歴史好きにオススメしたい場所を中心に、上田城跡周辺スポットを紹介します。
1.「上田城跡公園」真田が2度も徳川を撃退した城

城下町めぐりでまず最初に訪れたいのは、かつての本丸・二の丸だったエリアが城址公園として整備されてる「上田城跡公園」です。
上田城の概要
上田城は、天正11年(1583年)に真田昌幸が築城した平城です。
天然の千曲川と尼ヶ淵を利用した堅固な構えで、天正13年(1585年)と慶長5年(1600年)の2度にわたり徳川軍を撃退しています。
巧妙な戦術をもって、少数の兵で大軍を見ごとに撃退した真田氏の知力とともに、落ちない堅城として歴史上良く知られています。
復元したものを含めて、公園内には櫓や石垣や堀などが多く残っており、かつての城郭の面影を感じられます。
遺構の多くは江戸時代に仙石忠政が再建したものですが、公園内を歩くと真田氏の築城立地における選眼には唸らされますねえ。
上田城は本丸と二の丸部分が国指定史跡であるとともに、日本100名城の一つにも数えられています。
\ 上田城跡公園の見どころ詳細については、こちら!/
上田城跡公園
公式ページ
住所:長野県上田市二の丸2(GoogleMapで開く)
電車)
・「上田駅」(JR・しなの鉄道・上田電鉄別所線の3駅は併設)から、徒歩約12分。
・「上田駅」より上田市街地循環バス赤運行(あかバス)乗車、「公園前」下車。
車)
・上信越自動車道「上田菅平IC」から約15分(約4km)。
上田城跡公園併設の一般乗用車用の駐車場は2ヶ所あります。
上田城跡駐車場
住所:長野県上田市天神2丁目3−17(GoogleMapで開く)
駐車料金無料。普通車88台。
櫓下広場の南側にあり、観光気分が上がる場所です。無料なので比較的混雑します。
上田城跡北観光駐車場
住所:長野県上田市二の丸3−6256番地(GoogleMapで開く)
有料駐車場。最大224台の駐車が可能。
使用料は通常期間と特別期間を区分しており、利用期間により料金が異なります。
2.「上田城観光会館」大河ドラマ・真田丸の資料展示

そして次に紹介する「上田市観光会館」は、上田城跡公園入口の向かいにあります。

1階は上田の特産品やお土産を販売する売店と、蕎麦屋があります。
その2階が観光会館になっており、各種観光パンフレットが置かれているほか、日本100名城スタンプも設置されています。御城印の販売もありますよ。
上田市は「真田丸」の撮影時にはロケ地として使われましたが、それ以外でもドラマ・映画のロケ地として良く使われているそうなんですね。
壁には所狭しと役者や芸能人のサインが並んでおり、あの人も来ているのかぁ、などとしばし見入ってしまいます。

館内には真田家三代の甲冑レプリカがあり、城めぐり気分を盛り立ててくれます。
右側は、大河ドラマ「真田丸」の主人公として描かれた真田信繁(幸村)のもの。
幸村は大坂夏の陣で赤備え軍団を率い、徳川勢を苦しめました。
真中は、上田城を築城した信繁の父・昌幸のもの。
昌幸は織田・上杉・北条・徳川らがひしめく戦国時代を、たぐい稀なる知略で生き抜いた武将でした。
左は、真田氏中興の祖とされ昌幸の父、幸隆(幸綱)のものです。
上田市観光会館
住所:長野県上田市大手2丁目8番4号(GoogleMapで開く)
営業時間:
・売店 9:30~18:00(季節により変動)
・2階案内所 平日)8:30~18:00、土日休日)9:00~18:00
定休日:年末年始休
アクセス:
電車)
・「上田駅」より徒歩約12分
・「上田駅」より上田市街地循環バス 赤運行(あかバス)乗車、公園前下車
車)
・上信越自動車道「上田菅平IC」より4km・15分
~番外編~ 真田十勇士モニュメント

駅から上田城跡公園へと向かう道中には、「真田十勇士モニュメント」のパネルが点在して置かれています。これを見つけながら公園に向かうのも、楽しみの一つ。
真田十勇士とは、真田幸村の家臣として活躍したとされる10人の勇士の総称のこと。
歴史的な由来を持つ人物もいるようですが、その武勇伝は架空のものです。
3.「上田藩主居館跡」藩主が政務をおこなった館

上田駅から上田城跡公園へ向かうと、ちょうど中間地点にあるのが「上田藩主居館跡」です。
この辺りはかつての三の丸だったエリアで、寛永2年(1790年)に建てられた藩主邸の表門が残っています。
関ヶ原の戦いの後、真田昌幸の長男である信之が上田藩を治めますが、父・昌幸と次男・信繁(幸村)が西軍についたため上田城は破却されます。そのため、こちらを居館として政務をおこなったんですね。
その後に藩主となった仙石氏・松平氏も同じくここを居館としたため、御屋形(おやかた)と呼ばれていたとのこと。

そしてこの館跡には、門のみならず正面側の水堀・土塁・土塀が一式残っており、当時の館の雰囲気が伝わってくるのが素晴らしいです。

一説によるとこの居館の歴史は古く、真田昌幸が上田城を築城した当時にすでに館を造成していた、とも伝わります。
現在、跡地には上田高等学校が建っています。
真田信之(1566年~1658年)
戦国時代から江戸時代初期にかけて活躍した武将で、真田昌幸の長男。弟の真田信繁(幸村)とは対照的に、徳川家康に早くから臣従し真田家の存続を図りました。
関ヶ原の戦いでは東軍に与したが、父と弟は西軍に。大坂の陣では徳川方として出陣し、豊臣方として戦う弟・幸村と戦場で対峙し、家族が敵味方に分かれる苦渋の選択を経験します。
戦後は徳川幕府から信頼を得て上田領を引き継いだ後、信濃松代藩10万石を与えられ移封。松代藩初代藩主として藩政の基盤を築きました。
上田藩主居館跡
住所:長野県上田市大手1丁目4-32(GoogleMapで開く)
アクセス:
電車)上田駅より徒歩約10分
車)駐車場なし
4.「上田城大手門跡」城の正面入口跡

かつて上田城の三の丸には、城の正面入口だった「大手門」がありました。
その大手門があった場所は、大手門公園という小さな公園として残されています。場所は上田藩主居館跡にも近い場所です。
当時の大手門には木戸門と堀があり、その先に枡形門(ますがたもん)が形成されていました。
入口には番所と呼ばれる監視所が置かれ、三の丸内側には重臣たちの屋敷が立ち並んだとのこと。
周囲の鉤の手状の街路が、当時の名残りをとどています。
枡形門とは?
城郭や城下町の防御構造の一つで、門の内外を直線で結ばず、直角に折れ曲がった通路を設けたものです。敵の侵入時に進路を制限し、側面や背後から攻撃できる仕組みとなっています。

大手門公園は小さいながらも趣のある公園でした。
人工の滝や木々があり、訪問時には紅葉が楽しめましたよ!
大手門公園
住所:長野県上田市大手2丁目1-1(GoogleMapで開く)
アクセス:
電車)上田駅より徒歩約12分
車)駐車場なし
5.「信州蕎麦の草笛」くるみのツユもおはぎも絶品!

さて、せっかく上田に来たのなら、頂きたいのが名物の信州蕎麦。
市内に美味しい蕎麦屋が何軒もあるので、ぜひ好みの店を見つけて下さい。
ここで紹介する「草笛」は、上田城観光会館のすぐ隣にあります。
つまり、上田城跡公園入口の真向かいにあるということで、上田城の見学時の食事処としては、まさにベストポジションにあるといえます。
場所柄、開店前から行列ができる人気店ですが、回転は比較的良かったですね。

こちらの店は、くるみだれを蕎麦つゆに加えて食べる「くるみそば」が人気らしい。
ということで、くるみつゆを追加で注文しましたがこれが絶品!
丁寧に潰された、なめらかな舌触りのたれで、今までのくるみという食べ物の概念がちょっと変わりましたね。いや、ほんとに。
お蕎麦もコシがあって喉越しも良く、美味しかったです。
あとこの店で人気なのが、写真の右手に写っている丸っこい”くるみおはぎ”。これもすげえ美味かったですよ。行ったらお試しあれ。
~番外編~ 街中で見かける真田の六文銭!

ちょっと番外編を。
上田市内では、真田家家紋の六文銭のデザインがいたる所で見られます。
まずはJR上田駅を出ると、駅舎にどど~んと六文銭のデザインがあったのにはびっくり!
いきなり玄関口から、真田愛に圧倒されましたわ(笑)。

街中で見上げれば信号機の隣にも。

下に視線を移せばマンホールの蓋にも!
皆さんも行かれたら、街中にある六文銭マークを探してみて下さい。
6.「旧北国街道 柳町」宿場町風情を残す街道町
北国街道は佐渡の金の輸送や、善光寺参拝者に賑わった

上田城築城により城下町ができましたが、これはその後、北国街道の宿場町としても繁栄してゆきます。
江戸時代の北国街道は、佐渡の金銀の輸送に使われた「金の道」として、また、善光寺への「信仰の道」として重要視された道です。

その街道沿いに、かつての町並みが残っているのが「柳町」。
石畳が敷かれた200mほどの通りに、江戸末期から明治にかけての街道風情が見られ、なかなかの良い雰囲気です。
この古風な街並みは、映画のロケ地としてもよく使われているとのこと。
ロケ作品一覧にあった市川昆監督の「犬神家の一族」なんて懐かしいなぁ。

2階建て平入りの町屋が並びますが、低く揃った軒高が美しい街並みを作り出しています。
さらに、多くの家屋で見られる特徴が「袖うだつ」と呼ばれるものです。
写真の赤で囲った屋根両側の小柱が”うだつ”で、本来は防火目的ものですが、看板や飾り的なものとして発展していったとのこと。
「うだつが上がる」という言い回しがありますが、それも建築用語からきています。
費用をかけて”うだつ”を設けることは、ステータスの象徴とされたんですね。

2階部分に長い細木(親)と短い細木(子)で組まれる「親付き切り子格子」が多く見られるのも、柳町の建物の特徴とのこと。
樹極端に集中して見られるのは、上田中心地では柳町だけだそうだ。
特に写真の建物は1階も2階も格子ずくめなのが凄い!
ブランド林檎のスイーツが美味い!

柳町屋
柳町に並ぶ町屋の多くは店舗として営業しているので、立ち寄りが楽しいです、
小腹が空いたので、こちらの「柳町屋」へ。
このお店は地域資源を活用してコラボ商品を生みだすという、ラボなんだそうです。へぇ~、ですね。

柳町屋
信州上田産のブランド林檎である”真田REDアップル”を活用した、りんごスイーツが絶賛販売中だった。
中でも人気があるという「アップルたまごタルト」を購入。
う~む、酸味の少ないリンゴと、まろやかなエッグタルトが一体化してクリ~ミ~ですねえ。これはウマイ!オススメですよ。

上田は焼き鳥も名物だって聞いたんで、今度は焼き鳥屋「隠れ家えん」へ。
名物の焼き鳥の秘伝のたれには、やはり上田産のりんごを使用。りんごの甘みを感じるたれでした。
焼き鳥といえばっ、てことでビールも一杯。明るいうちからやっちゃってまして、スミマセン。
旧北国街道 柳町
公式ページ
住所:長野県上田市中央4丁目(GoogleMapで開く)
アクセス:
電車)
・JR「上田駅」より徒歩約15分。タクシーで3分。
車)
・上信越自動車道「上田菅平IC」より15分
・下記の店舗ご利用時は隣接の無料専用駐車場の利用可。
岡崎酒造、手打百藝 おお西、ルヴァン信州上田店、武田味噌 菱屋、蔵屋
7.「池波正太郎 真田太平記館」上田ゆかりの文豪

最後に紹介するのが「池波正太郎(いけなみ しょうたろう) 真田太平記館」です。
池波正太郎って上田出身じゃなくて、バリバリの江戸っ子でしょ?はい、その通りですが、池波氏は真田昌幸・信之・幸村父子の活躍をテーマにした大河小説、「真田太平記」を執筆しているんですね。
その取材のために、しばしば上田市を訪問しているゆかりの作家なんです。
館内では、真田太平記や池波正太郎氏に関する資料が公開されています。
ちょっとしたアトラクションっぽい展示や喫茶施設もあり、ファンじゃなくても楽しめる(かも)と思うので、立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
ちなみに館内での写真撮影はNGでした。
池波正太郎(1923年〜1990年)
東京出身の小説家・時代小説作家。戦後、劇作家として活動を始め、のちに時代小説へ転じた。
代表作に鬼平犯科帳・剣客商売・仕掛人 藤枝梅安などがあり、人間味あふれる武士や町人の姿を描きました。史実への取材を重ね、江戸風俗や食文化の描写にも定評がありました。
また随筆やエッセイも多く、食や旅への感性豊かな筆致で多くの読者を魅了しました。
池波正太郎 真田太平記館
公式ページ
住所:長野県上田市中央3丁目7番3号(GoogleMapで開く)
開館時間:10時~18時(入館は17時30分まで)
休館日:公式ページでご確認下さい
アクセス:
電車)上田駅より徒歩約10分
車)駐車場なし
タモリさんならではの視点で、上田城の堅城の秘密が解き明かされてゆきます。読めば出かけてみたくなるはず!
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上田城城下町をめぐってみませんか?
紹介したスポットは、いずれも駅や城跡公園に比較的近いエリアに集中しているので、一日ぐるっとめぐるには良い感じの距離感でした。
上田城訪問と併せて、色々めぐってみませんか?
記事の訪問日:2023/11/19
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