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生々しい息遣いが残る!「岡本太郎記念館」のアトリエ、太陽の塔にも遭遇【東京・港区】

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「岡本太郎記念館」は東京・南青山の閑寂な街の一角にありますが、一たび記念館の中に入るとそこには刺激的な空間が広がっています。

生前40年以上彼が生活した空間ですが、道具や描きかけの作品などが今も残り、生前の生々しい息遣いが伝わってくる。

代表作の一つである太陽の塔に、館内の意外な場所で出会ったりするのも楽しい!
そんな岡本太郎記念館をめぐります。

目次

『岡本太郎記念館と岡本太郎について』

「岡本太郎記念館とは?」 元アトリエ兼住居

「岡本太郎記念館」は、南青山の骨董通りを少し入った閑静な街角にあります。
ここは日本を代表する芸術家・岡本太郎氏(1911~1996年)のアトリエ兼住居があった場所です。

84歳で亡くなるまで40年以上彼が生活した空間を改築して、平成10年(1998年)5月より「岡本太郎記念館」として一般公開されています。

建物の設計は、近代建築の三大巨匠の一人であるル・コルビジェに師事した坂倉準三氏の設計です。

「岡本太郎とは?」 パリでピカソに惹かれる

岡本太郎記念館(東京都港区)

岡本太郎氏は神奈川県出身で、父はマンガ家の岡本一平、母は歌人で小説家の岡本かの子でした。

  • 岡本太郎氏の概略
  • 昭和4年(1929年):東京美術学校(現・東京藝術大学)退学後、両親とともに渡仏。
    パリで哲学・心理学・民俗学などを学びながら美術動向を知る。
    なかでもピカソの作品に強く惹かれ、力強い輪郭線と原色を多用した作品を発表。
  • 昭和15年(1940年):第二次世界大戦の影響を受けて帰国。
    中国への出征を経て、昭和22年(1947年)、画家としての活動を本格的に再開。
  • 昭和45年(1970年):国内外で活動する中、大阪で開催された万博のテーマプロデューサーとなり万博会場で「太陽の塔」を発表。
    これにより岡本太郎の名前を世に知らしめることになる。
  • 1970年代以降はバラエティ番組やテレビCMにも多く出演し、「芸術は爆発だ」「何だ、これは!」などのフレーズは流行語になった。
  • 平成元年(1989年):フランス政府より芸術文化勲章を受章。

『刺激に満ちたアトリエや住居空間』

では、「岡本太郎記念館」の館内を巡ってみます。
ちなみに館内でのカメラ撮影は全部OK!の太っ腹な記念館だった。

「1階:アトリエ」 刺激的でカオスな空間

岡本太郎記念館(東京都港区)

1階の奥にある「アトリエ」。
こちらは1954年以降のすべての絵画作品を生み出した、実際に使用していたアトリエです。

岡本太郎記念館(東京都港区)

テーブル上の道具や描きかけの作品など、すべてが当時のままだそうです!
いや~、生々しい空気感が伝わってきますね。

岡本太郎記念館(東京都港区)

金色に輝きながら宙に浮いているのは、昭和45年(1970年)の万博会場に造られた”太陽の塔”の「太陽の顔」ですね!
それにしても機嫌悪そうな表情だな(苦笑)、不思議と印象に残りますよね。

岡本太郎記念館(東京都港区)

すねた巨大な顔とトゲトゲしたオブジェが宙に浮かび、床には原色系のオブジェが並ぶ。
か~なりカオスな空間であります。

こんな刺激物に囲まれた空間から、爆発する様な作品群が生み出されたのですね!

「1階:サロン」 岡本太郎氏の等身大像

岡本太郎記念館(東京都港区)

「サロン」は、打ち合わせに使われていた応接スペースです。
部屋にはかなりリアルな岡本太郎氏のマネキン像があり、今にもガブリ寄って来そうです!

リアルなのもそのハズで、なんと本人が全身シリコンに埋まって造った文字通りの実物大だそうだ。
はあ~、徹底してますね。

開放的な窓ガラスが庭の景色と一体感を出してます。
庭にも何やら刺激的なオブジェが見え隠れしてますわ。

こちらの部屋も原色系のチェアーと、キラキラなオブジェが相まってとっても刺激的な部屋です。

岡本太郎記念館(東京都港区)

こちらの躍動感を感じるオブジェなどは、埴輪とか土偶を思い起こしました。
古代的な雰囲気がありますね。

太郎氏は縄文土器を始め、考古学・民族学の視点での美の探求にも熱心だったそうですよ。

「2階:第1展示室」 太陽の塔のミニチュアも

岡本太郎記念館(東京都港区)

2階階段の吹き抜けにある写真ポスター。
様々な表情をまとった岡本太郎氏が笑い掛け、眼光鋭く睨みつけられ、はたまた顔じゃない目からの視線も注がれます。

しかし、この人の目力は凄いよね!

岡本太郎記念館(東京都港区)

2階には2つの展示室があります。

第1展示室は企画展が行われ、その時々で展示物が変わります。
訪問時は「暮らしのなかの芸術」という企画展示でした。

岡本太郎記念館(東京都港区)

「鯉のぼり、いいねえ。あんな大きな魚が空を泳ぐんだよ。凄いイメジネーションじゃないか。」
そんな岡本太郎氏のコメントが添えられていました。

この鯉のぼりも目力あるなあ。。。

岡本太郎記念館(東京都港区)

おっと、ありましたよ!「太陽の塔」のミニチュア。

岡本太郎氏の名前を一躍世界に知らしめたのは、やはり昭和45年(1970年)の日本万国博覧会会場にそびえ立った高さ70mの太陽の塔ですね。

太陽の塔には都合3つの顔があります。
正面の胸の不満そうな顔が「現在」を表し、金色の顔は「未来」を表し、背中には「過去」を表すえらくダークな雰囲気の黒い顔があります。

数年前に大阪の万博記念公園で実物を見てますが、プリミティブな不思議なパワーを感じる、今もってインパクトのある塔でしたよ。

「2階:第2展示室」 近鉄バッファローズのマーク

第2展示室は自然光が入り込む明るい感じの展示室だ。

岡本太郎記念館(東京都港区)

スポーティーな服装のシャツを着た岡本太郎氏の人形が立っている。
こちらもリアルな感じの像ですなあ。。。

岡本太郎人形がかぶっている帽子の、焼肉屋っぽいマークに見覚えがあるだろうか?
そう、現在のプロ野球チーム・オリックスバファローズの前身、近鉄バッファローズのトレードマークだ。

これも実は岡本太郎氏のデザイン。
親友だった千葉茂監督就任の際の昭和34年(1959年)、「バファロー」の新チーム名に合わせてデザインされたモノなんだって。

へえ~、意外なものもデザインされてるのですね。

岡本太郎記念館(東京都港区)

素敵な柄のネクタイ。
絞めるにはちょっと勇気がいりそうだが。

岡本太郎記念館(東京都港区)

これは楽しそうなトランプだ。
ジョーカーは「来た~」という雰囲気が伝わてきます。

岡本太郎記念館(東京都港区)

ちょっと不気味な感じのデザインかも。。。野性的な刺激を感じる。

岡本太郎記念館(東京都港区)

誰かいるのかな?と思ったら、こんなところに太陽の塔だ!
なんだか可愛らしいたたずまいですな。

「1階:庭」 刺激的なオブジェ群

岡本太郎記念館(東京都港区)

こちらお庭も刺激で溢れている空間でした。
んー、混沌としたジャングルの様ですね。

太陽の様に燃える様なオブジェからは、パワフルでポジティブなイメージが伝わってきます!

岡本太郎記念館(東京都港区)

躍動感あふれる!

岡本太郎記念館(東京都港区)

誰かの視線を感じて見上げると、太陽の塔に見られてました。

「1階:ミュージアムショップ」 関連書籍とグッズ

岡本太郎記念館(東京都港区)

一通り見学したら、入口後方にあるミュージアムショップをのぞいてみましょう。
100冊を超える関連書籍と沢山の関連グッズがあります。

家でも岡本太郎氏のパワフルワールドを楽しめるような、面白グッズを探してみてはいかが?

岡本太郎記念館(東京都港区)

外側の一角にはカフェが併設されています。
カフェのみ利用の場合は入館料は不要。

庭のアートを見ることができるので、ティータイムを過ごすためにちょっと立ち寄る、っていうのも良さそうだ。

岡本太郎記念館の詳細・アクセス

岡本太郎記念館

公式ページ
住所:東京都港区南青山6-1-19(GoogleMapで開く
開館時間:10:00~18:00(最終入館17:30)
休館日:火曜日(祝日の場合は開館)、年末年始(12/28~1/4)及び保守点検日。
観覧料:一般 650円、小学生 300円
アクセス:
電車)
・東京メトロ銀座線・千代田線・半蔵門線「表参道駅」より徒歩8分

岡本太郎記念館にでかけてみませんか?

いかがでしたか?

見学中は一時無国籍なアート空間に迷い混んだ感を楽しめ、作品やオブジェからはエネルギッシュな「爆発」パワーを感じました。

そんな、元気がもらえる岡本太郎記念館に是非一度立ち寄ってみて下さい。

記事の訪問日:2021/5/9


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