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大國魂神社で武蔵国を代表する神々の御神徳を頂く【東京・府中市】

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東京都府中市は、奈良時代から平安時代に武蔵国の国府が置かれた地です。
国府の中心地にあった大國魂神社には、武蔵国中の神社が集められて祭典がおこなわれました。そのため、「武蔵国総社」と呼ばれています。

以降、多くの武将より武蔵国総社としての崇敬を受け、江戸時代には幕府から五百石の神領地が寄進されています。
また、明治時代には明治天皇により准勅祭社にも選定されました。

そんな大國魂神社の歴史を振り返りつつ、境内の見どころを紹介します。

目次

「大國魂神社」飛鳥時代より武蔵総社とされた神社

大國魂神社は武蔵国国府にあった武蔵総社

大國魂神社(東京都府中市)

大國魂神社が所在する東京都府中市の地名は、かつてこの地に「武蔵国府」が置かれたことに由来します。

府中市と国府
府中市は、古代武蔵国の国府(こくふ)が置かれていた地として知られています。
国府は奈良時代から平安時代にかけて、中央政府の地方行政機関である国司が政務を行う拠点でした。
現在の大國魂神社周辺にて、国庁や国衙などの主要施設が所在したことが確認されています。

「府中」という地名も「国府の中」を意味しており、古代の政治的中心地であった歴史の名残りを残すものです。

国司は大國魂神社に武蔵国中の神社を集め、祭典を一箇所でおこなったといいます。
そのため大國魂神社は「武蔵国総社」と呼ばれました。

鎌倉幕府をはじめ多くの武将が崇敬

大國魂神社(東京都府中市)
大鳥居

その後の大國魂神社は鎌倉幕府や江戸幕府など、多くの武将の崇敬を受けてきました。

さらに明治時代には明治天皇による准勅祭社にも選定されるなど、東京都を代表する神社の一つといえます。

大國魂神社(東京都府中市)

正面の大鳥居を抜け参道に入ると、緑豊かな並木道が続きます。
夏の暑い日の訪問でしたが、参道の木陰がありがたかったですねえ。

参道はJR府中本町駅方向に向かっているので、地元では日常の生活道としても親しまれていることでしょう。

大國魂神社(東京都府中市)

参道の途中にある「宮之咩神社(みやの めじんじゃ)」は大國魂神社と同時期の創建といわれ、祀られているのは天鈿女命(あめのうずめのみこと)という女神。

安産の神様とされ、源頼朝の妻・政子が安産祈願したとも伝わります。

府中御殿もあった徳川将軍家とゆかりの深い地

大國魂神社(東京都府中市)

そして参道にはなぜか相撲場も。ここでは毎年8月1日に「八朔相撲祭」がおこなわれるそうだ。

天正18年(1590年)8月1日に徳川家康は江戸に入城しましたが、それを賀して天下泰平・五穀豊穣を祈る奉納相撲をおこなったのが八朔相撲の起源とのこと。

ちなみに江戸へ入城した徳川家康は、関東の有力神社・寺院に対して社領の寄進を広くおこないました。
なかでも大國魂神社には最大級である500石が寄進されており、武蔵国総社として特に重要視されていたことが分ります。

また江戸時代の府中には、家康の代に築かれたとされる「府中御殿」がありました。
これは主に鷹狩の際の宿泊・休憩所として、家康・秀忠・家光の3代にわたり使用されたもの。
ということで、府中は徳川将軍家のゆかりの地でもあったわけです。

千鳥破風と名工による彫刻が美しい「手水舎」

大國魂神社(東京都府中市)

境内入口手前の「手水舎」は、千鳥破風の屋根がついた立派なものでした。

大國魂神社(東京都府中市)

近くで見てみると獅子や龍をはじめ、多くの見事な彫刻が彫られていました。
これらは飯田家4代目の飯田勇次郎という、名のある江戸彫工によるものだそうですよ。

「随身門」ヒノキ造りの巨大な門

大國魂神社(東京都府中市)

境内入口には、高さ8.5mある大きなヒノキ造りの「随神門」が建っています。
こちらは平成23年に改築された門とのこと。

大國魂神社(東京都府中市)

門の両脇を固めているのは、天保10年(1839年)に奉納された、なかなかの風格が感じられる古い狛犬でした.。

大國魂神社(東京都府中市)

門の正面に納められている随身像は、享保20年(1736年)に作られた像を元に平成に作られたもの。
元の像は宝物殿で保管・展示されています。

右側に納められているのは「豊磐間戸命(とよいわまどのみこと)」という神様。

大國魂神社(東京都府中市)

左側は「櫛磐間戸命(くしいわまどのみこと)」で、ともに門を守護する神様だそうです。

大國魂神社(東京都府中市)

後面に納められているのは恵比寿像。

大國魂神社(東京都府中市)

そしてこちらは大国像です。

江戸時代の「鼓楼」が残る

大國魂神社(東京都府中市)

随身門を抜けた先にあるのは、時を知らせるための太鼓を掛ける「鼓楼(ころう)」。建物は嘉永7年(1854年)に再建されたものです。
元々は慶長年間(1596~1615年)に建てられたものがありましたが、残念ながら正保3年(1646年)の大火で焼失しています。

一般的に時の鐘は寺にあるもので、神社で時を知らせるものは太鼓なんだそうですね。
そういわれてみれば、神社であまり鐘は見かけませんね。なるほどです。

大國魂神社(東京都府中市)

鼓楼の反対側にある「神楽殿」では、秋季祭などの行事の際に神楽が奉納されます。

「中雀門」朱塗りが鮮やかな社殿エリア入口

大國魂神社(東京都府中市)

社殿エリアへの入口となる「中雀門(ちゅうじゃくもん)」は、随神門とは対照的に朱色が鮮やかな門。
昭和44年(1969年)に、明治維新百年記念事業として建て替えられたものとのこと。

大國魂神社(東京都府中市)

門の手前の年季の入った苔生す狛犬は、明治時代の狛犬でした。

大國魂神社は武蔵国の護り神を祀る

大國魂神社(東京都府中市)
拝殿

大國魂神社の創建は、1900年前の第12代景行天皇41年(111年)だと伝わります。

主祭神である大國魂大神(おおくにたまのおおかみ)は出雲の大国主神(おおくにぬしのかみ)と御同神とされ、縁結び・厄除け・厄払いの御神徳を持つ福の神です。

大國魂神社(東京都府中市)

拝殿は明治18年(1885年)改築されたもので、その後、昭和に改修されています。

「総社六所宮」と書かれた時代を感じさせる扁額の書は、江戸時代中期の書家・勝間龍水によるもの。

「本殿」徳川家綱の命で再建された建物

大國魂神社(東京都府中市)

本殿の左右には武蔵国内の著名神社六社が合祀されており、「六所宮」と呼ばれています。

六所宮に祀られる神々
■一ノ宮: 小野神社(現、東京都多摩市)
■二ノ宮:二宮神社(小河神社)(現、東京都あきる野市)
■三ノ宮:氷川神社(現、埼玉県さいたま市)
■四ノ宮:秩父神社(現、埼玉県秩父市)
■五ノ宮:金鑚神社(現、埼玉県神川町)
■六ノ宮: 杉山神社(現、神奈川県横浜市)

私の地元の神様も祀られていましたよ!

大國魂神社(東京都府中市)

透塀越しに本殿を拝見させて頂きました。
一間社流造の社殿三棟が横に連結された「三間社流造」とも呼ばれる造りで、様式としては例が少なく珍しいそうですよ。

現在の本殿は寛文4年(1667年)に徳川4代将軍・家綱の命によって再建されたもの。
以前の本殿は残念ながら正保3年(1646年)の火事で焼失してます。

境内社の水神社・松尾社・巽神社

大國魂神社(東京都府中市)

拝殿で参拝した後は、本殿の東西にある境内社をめぐります。まずは東側へ。

置かれていた巨石は、国歌や古今和歌集などで詠まれている「さざれ石」。
見た目は変哲のない岩ですが、気の遠くなる年月を経て形成された石らしいですね。

大國魂神社(東京都府中市)
水神社

水神は身体健康・子孫繁栄等を司る神とのこと。

大國魂神社(東京都府中市)

水神社の竜頭口より流れる水は、深井戸を利用して地下水を汲み上げているものとのこと。
この御神水を取りに来る参拝者が絶えないそうですよ。

大國魂神社(東京都府中市)
松尾社

醸造の守護神である大山咋命(おおやまくいのみこと)を祀る「松尾社」。
寛政12年(1800年)に武蔵国の醸造家の懇請により、京都の松尾大社より勧請されました。

お酒の神様ということで、いつも大変お世話になっております(笑)。

大國魂神社(東京都府中市)

「巽神社(たつみじんじゃ)」に祀られる市杵嶋姫命(いちきしまひめのみこと)は弁財天とも呼ばれ、芸術向上の御神徳を持つため花柳界の信仰が厚かったとのこと。

大鷲神社は酉の市で賑わう

大國魂神社(東京都府中市)

本殿西側の手前には「住吉神社」「大鷲神社」が相殿で祀られています。

大國魂神社(東京都府中市)

大鷲神社では毎年11月に酉の日をむかえると熊手市が立ち、多くの参拝者でぎわいます。

「東照宮」徳川家康の遺体が一時逗留した地

大國魂神社(東京都府中市)

西側の奥まった場所に、一際特別感のある佇まいで鎮座しているのが徳川家康を祀る「東照宮」。
こちらは元和4年(1618年)に、徳川2代将軍・秀忠の命により造営されたと伝わります。

大國魂神社(東京都府中市)

徳川家康の死後、遺体が久能山(静岡県)から日光山(栃木県)に遷されました。
その際、国府の斎場に一夜逗留し、大國魂神社の宮司が祭祀を務めたとのこと。

その遺跡を後世に伝えるために、造営されたものなんですって。それは隠れた歴史ですねえ。

大國魂神社(東京都府中市)

大國魂神社と徳川将軍家との結び付きを感じさせる境内社です。

「宝物殿」徳川将軍の朱印状が残る

大國魂神社(東京都府中市)

境内には「宝物殿」があります。

1階には御輿や大太鼓を展示。2階には各種資料の展示があり、徳川家康をはじめ12通の徳川将軍よりの朱印状が残っており貴重です。

ちなみに館内では写真撮影はできませんでした。

宝物殿
開館日時:土・日・祝日、神社祭礼日の10時~16時
拝観料金:大人200円、学生100円

大國魂神社の御朱印

大國魂神社(東京都府中市)

関東の強力なパワーを持った神社を、その位置関係から紐解くなど読み応えのある本。
関東周辺に沢山の素晴らしい神社があることに改めて驚きますね。写真も綺麗!

大國魂神社の詳細情報・アクセス

大國魂神社

公式ページ
住所:東京都府中市宮町3-1(GoogleMapで開く
 電車)
・京王線「府中駅」から徒歩5分
・JR南武線/武蔵野線「府中本町駅」から徒歩5分
 車)
・中央高速道「国立府中IC」から約10分 、「調布IC」から約15分
・参拝者用無料駐車場あり

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大國魂神社へ参拝に出かけませんか?

大國魂神社は、東京都内にありながら緑に囲まれた清々しい神社でした。
境内では武蔵総社として、また徳川家康とも深いゆかりを持つ神社として、その歴史の深さが感じられました。
大國魂神社に参拝に出かけてみませんか?

記事の訪問日:2022/7/24

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